桜の散る世界

鳩の唐揚げ

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幸せな日々②

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「おい!さっきのあれは何だったんだよぉ!あのさくらさんと飯食うなんて!」

うるさい奴だ。

こいつは中学からの知り合いで、森川翔也。
まぁ、腐れ縁みたいなもんだ。

「うるさいなぁ、僕も何が何だかわからないんだよ!」
「え?お前が誘ったんじゃないのか?」

こいつ、僕が誘ったと思ってたのか!

「断じて違う!というか、俺にそんな事は出来ない!」
「そうだよなぁ、お前女子とまともに話せないもんなぁw、でもそうなると、さくらさんが誘ったのか?」
「あれは...誘ったというか、あそこしか席が空いてなかったから、教えてくれた的な、」
「何だその的なって...でもあのさくらさんがねぇ、何時も一人だから珍しいな」

そう言えばそうだ。
さくらさんは何時も一人だ。
ほら、今も一人だ。
って、教室から庭園にいるさくらさんを見つけるとか、僕って結構やばいよな...
「友達...いないのかなぁ」
「まさか!あのさくらさんだぜ!友達なんていっぱいいるだろ!」
「そう、だよね」

「授業始まるぞーみんな席につけー」

「おっと先生来ちゃった。また後でなー」
翔也が自分の席に向かう。
翔也を目で追っていると、ふと窓の外の庭園が見えた。
庭園のベンチにはまださくらさんが座っていた。

もう授業始まるのに、どうしたんだろう...

「おい、もう授業始まるぞ佐々木!
ぼうっとするな!」

う、怒られてしまった。
この先生は厳しいんだよなぁ...
さくらさんが気になるけど、外見てると怒られるよなぁ
でも、翔也が言っていた「何時も一人」ちょっと気になるな。
今まで気にしてなかったけど、僕が見た時何時もさくらさんは一人だった。

でも、気のせいだよな、
あのさくらさんに友達がいないなんて。

ところで突然だけど、僕がさくらさんの事を好きになったきっかけを話しておこう。

(授業風景書いたって面白くないし)

ん、何か知らない奴の声が聞こえたな。

まぁ、外見も好きなんだけど、1番好きなのはそこじゃないんだ。
高校の入学式の時、もう一年たつのか...そっか、あの時もさくらさんは庭園にいたな。
入学式が終わって、すぐ帰るのもちょっと気が向かなかったから、僕は校舎を色々と見て回ってて、最後に庭園に言ったんだ。
そうしたら、庭園のベンチには、天使が...ちょっと僕気持ち悪いな...
さくらさんが座ってたんだ。
まぁ、さっき天使って言ったけど、ベンチに座っているさくらさんは本当に美しくてさ、思わず見とれてしまって...

「あれ、君も校舎見て回ってたの?」
「え、ああ、うん」

しまったぁ、気づかれてしまった。

「あ、私は橋下さくら、君は確か佐々木光太君...だよね。」
「え、うんそうだけど」

名前覚えてくれてたのか、隣のクラスなのに、橋下さくらさんか覚えておこう。

「よかったぁ、私名前覚えるの苦手で、」

という会話があったのさ。
え、会話の続き?
さくらさんに見とれてて覚えてない。
でも、女子と話すのが苦手な僕がその時のさくらさんとは会話がはずんだのは覚えてる。
隣のクラスの人の名前を覚えたりしてるのがちょっと可愛いなとか思っちゃって、その時に見せた笑顔に一目惚れ的なやつでね。
さくらさんは何時も笑顔で、嫌な事があってもさくらさんを見かけるとすぐに忘れられる...

あれ、最近さくらさん笑顔じゃないな...

っと、もうそろそろ授業が終わる頃だな。
そうだ、さくらさんは...
まだ、庭園にいる。
何でだろう。
さくらさんが授業をサボるなんて...

「おい、佐々木!もう授業終わるんだからしっかりしろ!」

うわぁ、怒られてしまった。
とりあえず、後で考えるか。
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