異能力メイド

黒ヶ崎

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黒い空に黒い大地…呪われた土地に建つ呪われた城には白の勇者…レオ・レグリアが魔王エグレシア・ガクレットを退治する為にやって来ていた。大きな玉座に座り勇者を見ながら魔王は
「よくぞ来た勇者レオよ……しかし今の俺を倒すことは出来ない……魔術騎士長であるリルガ・ガクレットでじゅうぶんだ……」といい魔術騎士長の俺を勇者の前に進めた。
黒い前髪の隙間から赤い目で勇者を睨んだ。勇者はゆっくりと聖剣を俺に向けてきた。一呼吸をして目を見開き勇者に向けて能力を発動する。異能力【マズラヒートレット】を。勇者に向けて沢山の鉄の弾が放たれた。勇者は聖剣を片手に走り俺めがけて突進してきた。ガチャン!!と俺の異能力で作り出した武器と聖剣が音を立ててぶつかった。「まさか…魔王の元にいるなんて知らなかったよ兄さん……」勇者は俺を見ながら呟いた。「良かったなぁ?聖なる能力を持てて………ホントに良かったよなぁ!!!」勇者レオ…実の弟に向けて最終魔術の呪文を唱え始めた。「世界に絶望し絶望を求め世界の終わりを我は願う……この世界に闇を…モンドディスペラート!!!」城を包み込むように闇が出現し勇者の動きを…勇者の息の根を止め闇が無くなると同時に勇者の死体は消える……完璧に終った…これからは魔王エグレシアの時代が始まる!!「喜んでる所悪いけど……僕はまだ生きてるよ兄さん?」耳元でレオの声に囁かれた。次の瞬間…「この世界に祝福をマルタルロサークロ!」と勇者の声が聞こえたと同時に俺は城の壁に飛ばされた。身体から血が流れているのが見える。自分の血……ちゃんと赤かったんだな…緑とかじゃなくて良かった…………なんて事を思いながら俺の意識は遠のいていった。
異能力を持つ魔王の手下だった青年リルガ・ガクレットの人生は終ったのであった…

事の発端は今から10年ほど前のある村での出来事であった。この世界ではクロックスストーンという手のひらに埋まった魔力の塊が結晶とかしたもので色によって使える能力が決まっており、赤色だと炎を操り青色だと水を操り緑色で植物を操ることが出来た。そして真っ白な色で聖なる能力を使うことが出来た。しかし…真っ黒なクロックスストーンは人を不幸にする異能力を持つ……その為多くの村で真っ黒なクロックスストーンを持って生まれ子供を追い出すのが風習だった。リルガもその中の一人だった。早くして父と母を亡くし弟レオと二人で暮らしていた。二人は生きる為に協力していた。村で行われる能力の儀式でレオは聖なる能力の使い手として大切に育てられることになった。その次のリルガはとてもソワソワとしていた。「もしかしたら俺にも聖なる能力があるかもしれない!」しかし…リルガの手には真っ黒ななクロックスストーンだった。リルガは村を追い出され絶望に染まっていた。その時「お前もこの世界に復讐しないか?」と声をかけられた。これが魔王エグレシアとの出会いであった。そして10年間エグレシアの元に使え能力を磨きそして努力の結果魔術騎士長になる事が出来た。しかし……勇者にかなわずまた世界に絶望し生涯を終えた…
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