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第二章 此が有れば彼が有り、此が無ければ彼が無い
23 ファミレス
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「おかえり。結構苦労する勇者なのね」
曜子の待つ席に戻り温かいコーヒーを飲みながらやっとパンケーキにあり付けた。
今度のパンケーキはそのまま置いてくれていたのが有り難く、コーヒーも戻ってくる時に淹れなおしてくれていた。
「コーヒーありがとう。」
「ついでよ。それよりこれ見てよ」
取り出したスマホで動画を再生する。雄叫びをあげながら棒を振り回している危ない奴が画面に映っている。俺だ。衝動的に若造共を退治、正確には若造共の中に潜む“W”を退治しているのだが状況知らない人が見たら暴れている危ない奴に見られるな。
ここに戻って来た時に、クスクスという笑い声とよくやったなという目線を感じたのはこのせいだったと気づいた。
「眼鏡外して見てみてよ」
言われるがままに眼鏡を外して先程の動画を見ると、“W”は映っていなく空を切りながら暴れまわる俺の姿は更に危ない奴のレベルを上げているようだ。
「完全に変質者ね。発狂したニートの末路かしら?」
「完全に人生諦めて責任を社会のせいにしているニートとそうでないニートを一緒にしないように」
「そうなの?」
「恐らく。少なくとも俺は後者だから。それより曜子は動画に映ってる“W”も見えるのか?」
「えぇ、肉眼で見てる時と同じように映ってるのが見えるわよ。この黒いバスケットボールみたいなのがウタルの言う“W”っていう奴なんでしょ?ちなみに仮にこの“W”が見えなかったと想像してウタルを第三者的に見ての感想が変質者だから」
改めて変質者に見える感想を聞いて、今後の“W”との戦い方や場所を選ばないと平和の為に戦う勇者は一般市民からしたら通報レベルの危ない変質者では格好付かないなと思ったが、なりふり構っていられない時は変質者より平和を取るしかないのかな。
それにしてもどうして曜子は肉眼で“W”が見えるのだろうか。一時のものかと思ったがそうでもない様子だ。所長が曜子と仲良くなれと言ったのはその事実を突き止める為に言ったのだろうな。これで連絡先も聞かずに二度と連絡取れませんって言えば使えない新入社員になってしまうな。
「ちなみに曜子は夢とかないの?」
「初対面の女子高生に夢とか聞いちゃう?」
「変かな?」
「ドン引きされちゃうよ?下心あるオジサンが良く使う手口の一つじゃん」
そうなのか?なにも考えず普通に聞いただけだがこれが手口の一つが本当かどうかはわからないが、そうだと言われたら素直にそうだと思ってしまうのは曜子が言い切るからなのかな。女子高生にはそんな勢いで話に信憑性を持たせるパワーがあると思うのは俺くらいなのかな?
「夢というか色んな話して曜子のこともっと知りたいんだ」
「変態オヤジ、ウケるわ」
ケラケラと指さして笑う。いや笑い過ぎだろ。ストローを吸ってジュースを飲んで落ち着いたかと思ったら再び笑い出す。止めてくれ、ただでさえ周りの目線が気になっているのに余計目立って恥ずかしい。
曜子の待つ席に戻り温かいコーヒーを飲みながらやっとパンケーキにあり付けた。
今度のパンケーキはそのまま置いてくれていたのが有り難く、コーヒーも戻ってくる時に淹れなおしてくれていた。
「コーヒーありがとう。」
「ついでよ。それよりこれ見てよ」
取り出したスマホで動画を再生する。雄叫びをあげながら棒を振り回している危ない奴が画面に映っている。俺だ。衝動的に若造共を退治、正確には若造共の中に潜む“W”を退治しているのだが状況知らない人が見たら暴れている危ない奴に見られるな。
ここに戻って来た時に、クスクスという笑い声とよくやったなという目線を感じたのはこのせいだったと気づいた。
「眼鏡外して見てみてよ」
言われるがままに眼鏡を外して先程の動画を見ると、“W”は映っていなく空を切りながら暴れまわる俺の姿は更に危ない奴のレベルを上げているようだ。
「完全に変質者ね。発狂したニートの末路かしら?」
「完全に人生諦めて責任を社会のせいにしているニートとそうでないニートを一緒にしないように」
「そうなの?」
「恐らく。少なくとも俺は後者だから。それより曜子は動画に映ってる“W”も見えるのか?」
「えぇ、肉眼で見てる時と同じように映ってるのが見えるわよ。この黒いバスケットボールみたいなのがウタルの言う“W”っていう奴なんでしょ?ちなみに仮にこの“W”が見えなかったと想像してウタルを第三者的に見ての感想が変質者だから」
改めて変質者に見える感想を聞いて、今後の“W”との戦い方や場所を選ばないと平和の為に戦う勇者は一般市民からしたら通報レベルの危ない変質者では格好付かないなと思ったが、なりふり構っていられない時は変質者より平和を取るしかないのかな。
それにしてもどうして曜子は肉眼で“W”が見えるのだろうか。一時のものかと思ったがそうでもない様子だ。所長が曜子と仲良くなれと言ったのはその事実を突き止める為に言ったのだろうな。これで連絡先も聞かずに二度と連絡取れませんって言えば使えない新入社員になってしまうな。
「ちなみに曜子は夢とかないの?」
「初対面の女子高生に夢とか聞いちゃう?」
「変かな?」
「ドン引きされちゃうよ?下心あるオジサンが良く使う手口の一つじゃん」
そうなのか?なにも考えず普通に聞いただけだがこれが手口の一つが本当かどうかはわからないが、そうだと言われたら素直にそうだと思ってしまうのは曜子が言い切るからなのかな。女子高生にはそんな勢いで話に信憑性を持たせるパワーがあると思うのは俺くらいなのかな?
「夢というか色んな話して曜子のこともっと知りたいんだ」
「変態オヤジ、ウケるわ」
ケラケラと指さして笑う。いや笑い過ぎだろ。ストローを吸ってジュースを飲んで落ち着いたかと思ったら再び笑い出す。止めてくれ、ただでさえ周りの目線が気になっているのに余計目立って恥ずかしい。
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