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馬並みですか?それ以上ですか?
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街に着くと早速馬の手配をすることにした。
馬車を引くのに疲れてはいないが、いい加減飽きるというものだ。
クラッチロウが全て段取りをしたのだが、流石というべきかこの国を支配しているだけはある。力ずくで抑えつけた独裁者ではあるのだが。
小さな国ながらトップというものは都合が良いものだと思った。
まぁ普通なら国のトップが、自ら馬車の馬を買いに来るということはないのだと思うが、商人も慌てて用意をしてくれる。
クラッチロウがこの国のトップというのもピンとこないが、そう思ったのはどうやら俺だけではないようだ。
「なんやクラッチ、アンタいかつい顔してるのに実は偉い人なんやな。似合わんけど」
「なんだと! お前こそ! いや、なんでもない。惚れたか?」
「はぁ? アンタ、バカかいな?」
クラッチロウのひきつる顔を見て俺はピンとくるものがあった。
それにしても商人とのやり取りをしてるクラッチロウの横でスペンサーが空気になっているのが笑える。
実際はスペンサーの命令で動いたクラッチロウがこの国を支配することになったのだろうが。
そもそも龍の姿で氷に封印されてたのが、人の形になって出て来られても国の人々が実はこの人が黒幕だったなんて知るよしもない。ましてやうさぷーの着ぐるみだ。危ない奴と思われても仕方がない。
「今すぐに、一番良質の馬を手配致しますので、もう少々お待ち下さい」
商人が手を擦りながら粗相のないように振る舞っている。
どの国の権力者も機嫌を損ねると面倒くさいと思われているのは異世界も現世と共通か。
「どうせなら、荷台ももっと大きく豪華なのに変えるか?」
「いや、僕はこれが気に入っているから大丈夫だよ」
「そうか? 遠慮するなよ。俺が言えば好きなの用意させるぞ?」
「僕は自分で働いて自分で買ったこの馬車を気に入って大事にしてるんだ。権力で何でも手に入れると愛着わかないだろ?」
セリカに却下され、クラッチロウはまたひきつった顔をしながらその場を離れた。
商人が馬を手配するまでの間、商店が立ち並ぶこの辺りをうろつくことになり、スペンサーと歩くクラッチロウに声をかけた。
「クラッチ、お前ひょっとしてなんだけど……」
馬車を引くのに疲れてはいないが、いい加減飽きるというものだ。
クラッチロウが全て段取りをしたのだが、流石というべきかこの国を支配しているだけはある。力ずくで抑えつけた独裁者ではあるのだが。
小さな国ながらトップというものは都合が良いものだと思った。
まぁ普通なら国のトップが、自ら馬車の馬を買いに来るということはないのだと思うが、商人も慌てて用意をしてくれる。
クラッチロウがこの国のトップというのもピンとこないが、そう思ったのはどうやら俺だけではないようだ。
「なんやクラッチ、アンタいかつい顔してるのに実は偉い人なんやな。似合わんけど」
「なんだと! お前こそ! いや、なんでもない。惚れたか?」
「はぁ? アンタ、バカかいな?」
クラッチロウのひきつる顔を見て俺はピンとくるものがあった。
それにしても商人とのやり取りをしてるクラッチロウの横でスペンサーが空気になっているのが笑える。
実際はスペンサーの命令で動いたクラッチロウがこの国を支配することになったのだろうが。
そもそも龍の姿で氷に封印されてたのが、人の形になって出て来られても国の人々が実はこの人が黒幕だったなんて知るよしもない。ましてやうさぷーの着ぐるみだ。危ない奴と思われても仕方がない。
「今すぐに、一番良質の馬を手配致しますので、もう少々お待ち下さい」
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どの国の権力者も機嫌を損ねると面倒くさいと思われているのは異世界も現世と共通か。
「どうせなら、荷台ももっと大きく豪華なのに変えるか?」
「いや、僕はこれが気に入っているから大丈夫だよ」
「そうか? 遠慮するなよ。俺が言えば好きなの用意させるぞ?」
「僕は自分で働いて自分で買ったこの馬車を気に入って大事にしてるんだ。権力で何でも手に入れると愛着わかないだろ?」
セリカに却下され、クラッチロウはまたひきつった顔をしながらその場を離れた。
商人が馬を手配するまでの間、商店が立ち並ぶこの辺りをうろつくことになり、スペンサーと歩くクラッチロウに声をかけた。
「クラッチ、お前ひょっとしてなんだけど……」
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