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善悪の話じゃなくて全裸ですか?
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「この度は私の命とは言え、部下共が失礼をいたしましたこと、深くお詫び申し上げます」
「よい。幸いにも死人が出ておらず、仕事もウタルが殆ど成し遂げたのであろう」
「はい。私共、月野ウタルさんに敗北を喫して開眼いたしました」
「それよりも貴様、本当に魔王なのか?」
ずっと横を向いていたロイエルーンは鋭い目線だけスペンサーに向けて言った。
「はい、魔王でございます。正真正銘の魔王でございます、テヘペロ」
「魔王はそういうこと、しないイメージだから」
剣は下したものの、横に待機していた俺はスペンサー言動にいちいち焦ってしまうのだ。
元神としての風格もないが、魔王としての威厳もあまり感じられない。
疑うロイエルーンに元神と悟られないようにしながら、魔王が改心して受け入れてもらう難題だからだ。
しかもスペンサーからは緊張感が感じられないので、間に入っている俺が変に気を使ってしまう。
「それで……、これからどうしていくつもりなのだ?」
「はい、まずはあの方達をここへ」
※
頃合いを見ていたかのように丁度シーヴァイルが連れてきたのは昨日、出発前に頼んでおいたことを遂行してくれた。
国王に反旗を促している連中である反国王派。
会議に出た時、ことある度に反論意見を述べていた連中だ。
確かに独裁国家では良くも悪くも偏ってしまいがちになるのだが。
「我々を強引に拘束してこのような処置、断じて許される行為ではありませんぞ」
「あらぬ罪を被せられるなら、潔白であった場合国王及びその一族の処置を国民に問わねばならぬぞ」
日頃から国王、今は王妃であるロイエルーンの政治に不満のある者達なので、拘束をされて連行されても好き勝手を並べてくる。
まさかロイエルーンも反対組織の連中を束ねてくるとは思ってもいなかったようだ。それは、こちらに落ち度があった場合、それ相応の処罰を国王でも受ける責任があるからだろう。
「まぁまぁ、ご託はいいから皆さんお静まりください。たらたらと説明した所で前に進まないし、百聞は一見にしかずって言いますしね」
「なんだ貴様! 国王の隠し子の分際で。そもそも国王こそ身を隠さずに出てきたらどうなんだ!」
そうだそうだと言わんばかりの掛け声。愚かな国会中継じゃあるまいし。
こんな連中をまともに相手してられない。俺も早く風呂に入ってから、フワフワのお布団で寝たいのだ。可愛い妹達に挟まれて。
「スペンサー、頼めるかい?」
「お任せください」
眼を閉じ、両手で印を結んでなにやら呪文のように唱える。
「ゴンマーパッションティーフラペチーノグランデパッションティーヌキ、ホワイトモカシロップツイカ、ホイップクリームツイカ……」
「へ!」
部屋の中が静まり返る。
「よい。幸いにも死人が出ておらず、仕事もウタルが殆ど成し遂げたのであろう」
「はい。私共、月野ウタルさんに敗北を喫して開眼いたしました」
「それよりも貴様、本当に魔王なのか?」
ずっと横を向いていたロイエルーンは鋭い目線だけスペンサーに向けて言った。
「はい、魔王でございます。正真正銘の魔王でございます、テヘペロ」
「魔王はそういうこと、しないイメージだから」
剣は下したものの、横に待機していた俺はスペンサー言動にいちいち焦ってしまうのだ。
元神としての風格もないが、魔王としての威厳もあまり感じられない。
疑うロイエルーンに元神と悟られないようにしながら、魔王が改心して受け入れてもらう難題だからだ。
しかもスペンサーからは緊張感が感じられないので、間に入っている俺が変に気を使ってしまう。
「それで……、これからどうしていくつもりなのだ?」
「はい、まずはあの方達をここへ」
※
頃合いを見ていたかのように丁度シーヴァイルが連れてきたのは昨日、出発前に頼んでおいたことを遂行してくれた。
国王に反旗を促している連中である反国王派。
会議に出た時、ことある度に反論意見を述べていた連中だ。
確かに独裁国家では良くも悪くも偏ってしまいがちになるのだが。
「我々を強引に拘束してこのような処置、断じて許される行為ではありませんぞ」
「あらぬ罪を被せられるなら、潔白であった場合国王及びその一族の処置を国民に問わねばならぬぞ」
日頃から国王、今は王妃であるロイエルーンの政治に不満のある者達なので、拘束をされて連行されても好き勝手を並べてくる。
まさかロイエルーンも反対組織の連中を束ねてくるとは思ってもいなかったようだ。それは、こちらに落ち度があった場合、それ相応の処罰を国王でも受ける責任があるからだろう。
「まぁまぁ、ご託はいいから皆さんお静まりください。たらたらと説明した所で前に進まないし、百聞は一見にしかずって言いますしね」
「なんだ貴様! 国王の隠し子の分際で。そもそも国王こそ身を隠さずに出てきたらどうなんだ!」
そうだそうだと言わんばかりの掛け声。愚かな国会中継じゃあるまいし。
こんな連中をまともに相手してられない。俺も早く風呂に入ってから、フワフワのお布団で寝たいのだ。可愛い妹達に挟まれて。
「スペンサー、頼めるかい?」
「お任せください」
眼を閉じ、両手で印を結んでなにやら呪文のように唱える。
「ゴンマーパッションティーフラペチーノグランデパッションティーヌキ、ホワイトモカシロップツイカ、ホイップクリームツイカ……」
「へ!」
部屋の中が静まり返る。
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