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第二章
第二十二話
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「仕方ないな。じゃあこれでどうだ。」
美緒は薙刀を右手を高く上げて、掌で回して見せた。刃先から鋭い風が走ったかと思うと、政宗の前髪がはらりと落ちた。その直後、黒い眼帯もプチンと切れて、右目が白日の下に晒された、深夜ではあるが。その瞬間、絵里華、由梨、万?が色めきたった。
((イケメンの生表情が見られるどす。))「少しならその顔を拝んでやらないでもないわ。」「ちょっと素顔に興味あるな。」
「オレはみたくないな。男なんて見ても仕方ないし。」
都だけはテンションが低い。
「そう落胆するな、都。あいつをよく見ろ。」
政宗は兜を取る。その下からは黒く長い髪が艶やかに回りながら降りていく。トリートメントが行き届いているようだ。改めて見ると睫毛は長く、瞳には憂いが溢れている。
「まさか、政宗は女!美緒神はいつ気付いたんだ。」
都はハトが豆鉄砲を食らったように瞠目して、美緒を見る。
「正確には右目が見えた時だ。だが、その前に刃合わせをした時だ。女の力というのはいくら鍛えてもごまかせないものだ。都、お前とも戦闘をしておれば、騙されずに済んだものを。」
シニカルに笑いながら、美緒はオレに答えた。他の3人はこんな感想。
((なんだ、おなごどすか。都はんと反対のパターンどす。))「やっぱり見る価値はなかったわね。」「イケメンではないにせよ、女子にモテそう。まっほは結構好み。」
勝手なことを言っている。政宗退治は誰がやったのか。
『都、今回はお前が相手に呼ばれたんだからな。政宗とは自分で話して説得しろ。』
ここからは糸電話モードに転換。
『説得?いったい何を話せばいいんだ。』
『そいつをジバクから天獄か地獄へ行くことを決断させることだ。意思が決まれば、輪を切取るだけだ。ほらさっさと生徒会の仕事をしろ。』
『生徒会だと?生徒会は政宗や獅子天王じゃないのか?』
美緒は薙刀を右手を高く上げて、掌で回して見せた。刃先から鋭い風が走ったかと思うと、政宗の前髪がはらりと落ちた。その直後、黒い眼帯もプチンと切れて、右目が白日の下に晒された、深夜ではあるが。その瞬間、絵里華、由梨、万?が色めきたった。
((イケメンの生表情が見られるどす。))「少しならその顔を拝んでやらないでもないわ。」「ちょっと素顔に興味あるな。」
「オレはみたくないな。男なんて見ても仕方ないし。」
都だけはテンションが低い。
「そう落胆するな、都。あいつをよく見ろ。」
政宗は兜を取る。その下からは黒く長い髪が艶やかに回りながら降りていく。トリートメントが行き届いているようだ。改めて見ると睫毛は長く、瞳には憂いが溢れている。
「まさか、政宗は女!美緒神はいつ気付いたんだ。」
都はハトが豆鉄砲を食らったように瞠目して、美緒を見る。
「正確には右目が見えた時だ。だが、その前に刃合わせをした時だ。女の力というのはいくら鍛えてもごまかせないものだ。都、お前とも戦闘をしておれば、騙されずに済んだものを。」
シニカルに笑いながら、美緒はオレに答えた。他の3人はこんな感想。
((なんだ、おなごどすか。都はんと反対のパターンどす。))「やっぱり見る価値はなかったわね。」「イケメンではないにせよ、女子にモテそう。まっほは結構好み。」
勝手なことを言っている。政宗退治は誰がやったのか。
『都、今回はお前が相手に呼ばれたんだからな。政宗とは自分で話して説得しろ。』
ここからは糸電話モードに転換。
『説得?いったい何を話せばいいんだ。』
『そいつをジバクから天獄か地獄へ行くことを決断させることだ。意思が決まれば、輪を切取るだけだ。ほらさっさと生徒会の仕事をしろ。』
『生徒会だと?生徒会は政宗や獅子天王じゃないのか?』
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