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第二章
第四十五話・リア充ランキング
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「エロサイトの客引きフレーズのような表現しないでよ。あれはアタシの意思じゃないわ。パ、パンチラしようとしたら、それ以上になってしまうのよ。何かの呪いかもしれないわ。絶世の美少女は世界中の羨望と恨み妬みを買っているからね。」
「ほんとかよ。それより、どうしてこんなところが地獄への通用口になってるんだ?」
「見ての通り、このパンチラボにはあまたの魑魅魍魎、いや不健全な男子がいるわ。大抵は女子に声掛けすらできない、非リア充男子。日夜、三次元造形物限定の妄想に耽ることを主食とする産業廃棄物よ。
自宅警備員の彼らが、偏思考を暴走させる唯一の日の当たる場所。ここには機械では作り出すことのできない負の、それも絶対零度の精神エネルギーが充満して爆発寸前なの。その超絶マイナスエネルギーが地獄と人間界を繋いでいるのよ。」
「そうなのか。ゴミ以下の腐った男子たちが思わぬところで役立っているわけだ。」
「腐と言ってもその男子たちとアタシの腐とは異次元なんだからねっ。」
「たとえ次元が違ったとしても、どちらもまっすぐな道には見えないがな。」
「ほっときなさいよ。大悟はマイナスエネルギーには荷担していないから安心して。地獄では大悟は、いちおう、アタシの許嫁というリア充の中でもトップクラスにランクされているわ。」
「はあ?そんな実感はないがなあ。それに地獄ではリア充ランキングなんてのがあるんだ?」
「それは捨て置きなさい。アタシには迷惑千万なんだから。とにかくここから先は人間にとっては真の地獄。気をつけてね。」
「わかってるよ。」
《大悟。お腹すいただろう。これ、食べる。だんまり、にんまり。》
言葉だけがにやけた騙流が大悟に差し出したものは饅頭。
「きゃあああ!饅頭コワい!」
楡浬が体操選手のように宙を舞う。大悟に当たっていたLED光を遮る白き繊維。大悟は、顔を傾けて如何にも不機嫌そうなウサギの目撃者となり、そのままコンビニの床とにらめっこした。
「ほんとかよ。それより、どうしてこんなところが地獄への通用口になってるんだ?」
「見ての通り、このパンチラボにはあまたの魑魅魍魎、いや不健全な男子がいるわ。大抵は女子に声掛けすらできない、非リア充男子。日夜、三次元造形物限定の妄想に耽ることを主食とする産業廃棄物よ。
自宅警備員の彼らが、偏思考を暴走させる唯一の日の当たる場所。ここには機械では作り出すことのできない負の、それも絶対零度の精神エネルギーが充満して爆発寸前なの。その超絶マイナスエネルギーが地獄と人間界を繋いでいるのよ。」
「そうなのか。ゴミ以下の腐った男子たちが思わぬところで役立っているわけだ。」
「腐と言ってもその男子たちとアタシの腐とは異次元なんだからねっ。」
「たとえ次元が違ったとしても、どちらもまっすぐな道には見えないがな。」
「ほっときなさいよ。大悟はマイナスエネルギーには荷担していないから安心して。地獄では大悟は、いちおう、アタシの許嫁というリア充の中でもトップクラスにランクされているわ。」
「はあ?そんな実感はないがなあ。それに地獄ではリア充ランキングなんてのがあるんだ?」
「それは捨て置きなさい。アタシには迷惑千万なんだから。とにかくここから先は人間にとっては真の地獄。気をつけてね。」
「わかってるよ。」
《大悟。お腹すいただろう。これ、食べる。だんまり、にんまり。》
言葉だけがにやけた騙流が大悟に差し出したものは饅頭。
「きゃあああ!饅頭コワい!」
楡浬が体操選手のように宙を舞う。大悟に当たっていたLED光を遮る白き繊維。大悟は、顔を傾けて如何にも不機嫌そうなウサギの目撃者となり、そのままコンビニの床とにらめっこした。
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