魔境放眼は地獄へ行く

木mori

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第三章

第三話・スリーポイント

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 その二階の部屋からすすり泣く声が神経質になった大悟にはよく聞こえたような気がした。大悟はやりきれない思いでいっぱいになり、世界が真っ暗になったように見えた。楡浬の気持ちを少しでも共有できたらと無意識に大悟が考えたことだったが、所詮楡浬に迫る絶対的な死将軍の前では無力であった。


 翌日、ショタイゴちゃんになってしまった大悟は、衣好花が自発的専属お世話という、欲望の捌け口に成り下がっていた。さすがにショタイゴちゃんサイズではお姫様抱っこ不能であり、騙流のストレスは溜まる一方であった。
その日の夜から白弦が家を空けた。それから3日経過して、楡浬の防腐剤有効期間があと3日となった日の朝。

「ショタイゴ!会いたかったぞ。抱いてくれ!」


 白弦がちょうど起きてきたショタイゴちゃんにダイブした。サイズ的に現時点でただひとりお姫様抱っこ可能な白弦。


「スリーポイントシュートで誤解を招くようなことを言うにゃ!」


「たかが3点ぐらいで騒ぐでない。妾に本気出させるじゃないぞ。脱いだらスゴいからな。」


「どこから見てもつるぺたが露呈するだけだりょ。」


「そんなことはないんじゃが、それは後日の宿題としておこう。さて、これをみるがよい。幼女グッズをたくさん買ってきたぞ。これで幼女スキルを高位置キープじゃ。人間界のロリコンが大集合するのは必定じゃ。」


「でも実体が老女だとバレたら誰も寄り付かないじょ。」


「そんなことはない!幼女は見た目がすべてなんじゃ!って、そんな議論をしてる時ではない。この3日間人間界を探索して、防腐剤に頼らない、根本的な対処の仕方がわかったのじゃ。」


「それは本当か!そうであればつるぺたが巨乳に変わる以上の衝撃だ。」


「例えが悪いぞ。いや、それは悪くないかもな。巨乳幼女。新しいコンセプトじゃ。幼女マーケットの裾野拡大じゃ。そうじゃない!妾は人間界にある壊れた精神の溜まり場を探しておった。地獄への通路はひとつではない。饅頭人が人間界にやってくるとしたら、通関規制の厳格なパンチラボ以外にあるはずじゃ。人間の邪念が集合するところが通関の立地条件じゃからな。」


「パンチラボは男のパンチラへの醜い欲望が集まってるというわけきゃ?」


「そういうことじゃ。狂った果実が異次元空間を歪曲させるんじゃ。それが地獄への一本道というわけじゃ。本当に近づきたくない場所じゃ。どうやらそこに饅頭人から解放するヒントがありそうじゃ。」


「それはどこだ。今すぐ行くじょ。」


「学校はどうするんじゃ?」
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