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第三章
第二十話・沈黙の戦艦
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次の日。
「今日は転校生を紹介しちゃうよ。ホント、全然テンションがあがらないんだけど。」
教師桃羅は、教壇の横でふてくされている。
「ほら、桃羅ノイズの効かない転校生。ちゃっちゃと入りな。」
「あ~あ。ついに学校まで来ちゃったよ。どうなることか。」
「はじめまして。一条華莉奈と申します。宇佐鬼大悟さんの初めての相手ですわ。」
「初めて!?」「いつの間に?」「やっぱりキッシンジャーの二つ名は伊達じゃないわ。」「もう近寄れないわ。」「同じ教室にいるだけで空気感染しそう。」
総じてひどい言われようである。
「ワタクシのメイドも紹介しますわ。穂芙良です。ビンビンな悩力が自慢ですわ。」
「お嬢様。敏腕、能力と訂正させていただきます。でも自分で敏腕とか言うのは少々恥ずかしいですというのが普通の謙譲語ですが、本当に敏腕メイドです。」
「今日からたいへんだ。先が思いやられる。」
初めてゴーヤを食べた小学生のような顔色の大悟。
「忌々しいけど、実はもうひとり転校生がいるんだよ。」
教師桃羅も大悟と同じ表情をしている。
「さすが、血のつながった兄妹。大悟さん。来たわよ。やっぱりあなたは面白いからどうしてもここに来たくて。」
「居住区を区長が勝手に出てもいいのか。」
「大丈夫です。隣にいる一条会長に許可をもらいました。賄賂が私の入学道筋をつけてくれたの。」
華莉奈の手にはエロ本が10冊握られていた。
「黒霞雨。あんた何歳なんだよ。到底高校生じゃないだろう。」
「女性に年をきくなんて。でも答えるわ。永遠の16歳だから、問題ないわ。来年から1歳ずつ増やしていくわ。いいわよね、白弦ねえさん。」
「好きにせい。」
「お前たち、姉妹だったのか。」
「そうなの。正体を明かしたところで、私の気持ちも全開するわ。」
黒霞雨は大悟に抱きついた。
「こらー。それはモモの仕事だよ!」
《いや、まる、しばらくお姫様抱っこ、ご無沙汰。だんまり。》
「ショタイゴちゃんに戻ってほしいぞです。でも、このままでも欲抱の字。」
「ワタクシもついでに抱いてくださいまし。」
「お嬢様。これは甘い内角高めの打ち頃ストレートです。」
楡浬だけは、茫然と沈黙の戦艦として修羅場を眺めていた。
「今日は転校生を紹介しちゃうよ。ホント、全然テンションがあがらないんだけど。」
教師桃羅は、教壇の横でふてくされている。
「ほら、桃羅ノイズの効かない転校生。ちゃっちゃと入りな。」
「あ~あ。ついに学校まで来ちゃったよ。どうなることか。」
「はじめまして。一条華莉奈と申します。宇佐鬼大悟さんの初めての相手ですわ。」
「初めて!?」「いつの間に?」「やっぱりキッシンジャーの二つ名は伊達じゃないわ。」「もう近寄れないわ。」「同じ教室にいるだけで空気感染しそう。」
総じてひどい言われようである。
「ワタクシのメイドも紹介しますわ。穂芙良です。ビンビンな悩力が自慢ですわ。」
「お嬢様。敏腕、能力と訂正させていただきます。でも自分で敏腕とか言うのは少々恥ずかしいですというのが普通の謙譲語ですが、本当に敏腕メイドです。」
「今日からたいへんだ。先が思いやられる。」
初めてゴーヤを食べた小学生のような顔色の大悟。
「忌々しいけど、実はもうひとり転校生がいるんだよ。」
教師桃羅も大悟と同じ表情をしている。
「さすが、血のつながった兄妹。大悟さん。来たわよ。やっぱりあなたは面白いからどうしてもここに来たくて。」
「居住区を区長が勝手に出てもいいのか。」
「大丈夫です。隣にいる一条会長に許可をもらいました。賄賂が私の入学道筋をつけてくれたの。」
華莉奈の手にはエロ本が10冊握られていた。
「黒霞雨。あんた何歳なんだよ。到底高校生じゃないだろう。」
「女性に年をきくなんて。でも答えるわ。永遠の16歳だから、問題ないわ。来年から1歳ずつ増やしていくわ。いいわよね、白弦ねえさん。」
「好きにせい。」
「お前たち、姉妹だったのか。」
「そうなの。正体を明かしたところで、私の気持ちも全開するわ。」
黒霞雨は大悟に抱きついた。
「こらー。それはモモの仕事だよ!」
《いや、まる、しばらくお姫様抱っこ、ご無沙汰。だんまり。》
「ショタイゴちゃんに戻ってほしいぞです。でも、このままでも欲抱の字。」
「ワタクシもついでに抱いてくださいまし。」
「お嬢様。これは甘い内角高めの打ち頃ストレートです。」
楡浬だけは、茫然と沈黙の戦艦として修羅場を眺めていた。
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