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第一章
第十一話
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「なんだと!それじゃあ勉強ができないじゃないか。」
「あなたの目標達成に勉強が必要ですか?」
「それはそうだが。」
「用務員としてやるべきことをするのがお似合いですわ。そこで何か大きな功績でもあげたら一般生徒への昇格を検討しますわ。それまでは、這いつくばってトイレの床でも舐めてくださいな、ワタクシを舐める前にですわ。汚れた舌で舐められるワタクシ!想像するだにゾクゾクが止まりませんわ。・・・。ゴホン。それから首の影に隠れたお人形も今度じっくり見せてくださいな。ホーホホホッ。」
華莉奈と穂扶良が校舎に戻った。途中で楡浬を振り返り、一瞥した視線は氷のようだった。
「ところで用務員ってどんな仕事をするのよ?」
(どんなって、それは口にするのも恐ろしい!こ、コワい。オレをこれ以上、追い込まないでくれ~!用務員室があるから、そこに行ってくれ。)
校舎の横に10階建てのホテルのようなビルがあった。屋上には大きな横看板があって、『天使偕成高校用務員専用ホテル』と書いてあった。
ビルの正面に立つと、白いロビーマン用の帽子を被って、白い羽根の生えたボーイが左右に立っていた。
「これが用務員室なの?まるでホテルじゃない。昨日のホテルとはまったく違うわ。これこそ、アタシにふさわしいわ。」
フロントでカードキーをもらい、エレベーターで最上階に行く楡浬たち。
『ワクワク、ワクワク。』
深夜のアキバで、新作エロゲー発売に行列を為すオタクのように、ウキウキ気分の楡浬。
(楡浬。そのワクドキは、この建物を破壊したいということじゃないだろうな?)
「その通りよ。アタシは悪魔なんだから、それは当たり前。でもここで壊しちゃったら、住むところがなくなるから、そんな野蛮なことはしないわ。セレブなアタシにはきれいなところがお似合いなんだから、破壊欲望を超越するわ。」
(なんだか、よくわからないけど、壊さないことに越したことはないからな。)
10階のエレベーターが開くと、天井にはシャンデリアがあり、正面には天使の浮き彫りで装飾された高級感溢れる木製の机と椅子のセットが見える。
「すごい。豪華だわ。アタシにはこういうのがお似合いなのよ。馬子にも衣装ってヤツね。」
(それ、自虐ネタだけど。)
「言葉なんてどうでもいいのよ。アタシは実を取る、実存主義者なんだから。」
(それも意味がビミョーに、いや大いに違ってるような気がするぞ。)
楡浬はすでに椅子に座って、だらしなく口を開けて寛いでいる。
「こら、こんなところで、ぼさっとしおって。まずは、あたちに挨拶せんか!」
「どこからか、幼児の声が聞こえるわ。」
楡浬は首を360度回転させて、睥睨する。
「ここじゃ。わからんのか!」
「あなたの目標達成に勉強が必要ですか?」
「それはそうだが。」
「用務員としてやるべきことをするのがお似合いですわ。そこで何か大きな功績でもあげたら一般生徒への昇格を検討しますわ。それまでは、這いつくばってトイレの床でも舐めてくださいな、ワタクシを舐める前にですわ。汚れた舌で舐められるワタクシ!想像するだにゾクゾクが止まりませんわ。・・・。ゴホン。それから首の影に隠れたお人形も今度じっくり見せてくださいな。ホーホホホッ。」
華莉奈と穂扶良が校舎に戻った。途中で楡浬を振り返り、一瞥した視線は氷のようだった。
「ところで用務員ってどんな仕事をするのよ?」
(どんなって、それは口にするのも恐ろしい!こ、コワい。オレをこれ以上、追い込まないでくれ~!用務員室があるから、そこに行ってくれ。)
校舎の横に10階建てのホテルのようなビルがあった。屋上には大きな横看板があって、『天使偕成高校用務員専用ホテル』と書いてあった。
ビルの正面に立つと、白いロビーマン用の帽子を被って、白い羽根の生えたボーイが左右に立っていた。
「これが用務員室なの?まるでホテルじゃない。昨日のホテルとはまったく違うわ。これこそ、アタシにふさわしいわ。」
フロントでカードキーをもらい、エレベーターで最上階に行く楡浬たち。
『ワクワク、ワクワク。』
深夜のアキバで、新作エロゲー発売に行列を為すオタクのように、ウキウキ気分の楡浬。
(楡浬。そのワクドキは、この建物を破壊したいということじゃないだろうな?)
「その通りよ。アタシは悪魔なんだから、それは当たり前。でもここで壊しちゃったら、住むところがなくなるから、そんな野蛮なことはしないわ。セレブなアタシにはきれいなところがお似合いなんだから、破壊欲望を超越するわ。」
(なんだか、よくわからないけど、壊さないことに越したことはないからな。)
10階のエレベーターが開くと、天井にはシャンデリアがあり、正面には天使の浮き彫りで装飾された高級感溢れる木製の机と椅子のセットが見える。
「すごい。豪華だわ。アタシにはこういうのがお似合いなのよ。馬子にも衣装ってヤツね。」
(それ、自虐ネタだけど。)
「言葉なんてどうでもいいのよ。アタシは実を取る、実存主義者なんだから。」
(それも意味がビミョーに、いや大いに違ってるような気がするぞ。)
楡浬はすでに椅子に座って、だらしなく口を開けて寛いでいる。
「こら、こんなところで、ぼさっとしおって。まずは、あたちに挨拶せんか!」
「どこからか、幼児の声が聞こえるわ。」
楡浬は首を360度回転させて、睥睨する。
「ここじゃ。わからんのか!」
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