神様に逆らったら、大変忙しくなります。

木mori

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第二章

第一話

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いつもの通り、大鳥居の校門を通って、登校した桃羅たち三人。柱に書かれた不謹慎な落書きを一瞥した桃羅は、賽銭箱にお金を入れることなく、校舎に向かった。
 ホームルームの時間となり、教師桃羅が教壇に立っている。

「今日は転校生を紹介しちゃうよ。いい子だからって、みんな手を出しちゃダメだからね。入って来てよ、宇佐鬼オヨメ姉ちゃん♪」
身長172センチ、漆黒のロングヘアに、鋭い眼光の巨乳女子が現れた。黄金色のセーラー服が後光を反射して、太陽のように輝かせている。

「すごくキレイ!」「モデルみたい」「でもどこかで見たことなくない?」「名字が宇佐鬼だし」「先生によく似てる」「それ以上に転校していった宇佐鬼大悟くんに似てない?」「あの胸、あたしたちにケンカ売ってない?」「先生よりもデカそう」「巨乳は女の敵よ」

早くもクラス中を敵に回す準備が整った転校生。黄金色のセーラー服女子たちの中では、貧乳属性がマジョリティである。貧乳という劣等感は、想像以上に巨乳への羨望、妬みをもたらすものである。

「それじゃあ、自己紹介してね、オヨメ姉ちゃん。」

「宇佐鬼オヨメですわ。オレは宇佐鬼大悟のいとこです。以後よろしくですわ。あれ?喋り方になんとなく違和感がありますわ。どうでもいいですけど。」

「オヨメ姉ちゃんは、先生のいとこで、宇佐鬼大悟くんの代わりにこの学校で勉強しちゃうよ。先生のとっても大事なお姉ちゃんなんだから、誰も手を出しちゃダメだからね。ギロリ。」

 女子生徒たちに対して、強烈な睨みを効かせた教師桃羅。たしかに、モデルのようなカッコイイ女子は、フツーの女の子にモテるというのはよくあること。

「ちょっと、そこの馬嫁下女。アタシの席を用意しなさい。」

「その呼び方はおやめくださいませんこと?それに楡浬様の席はここにはありませんわ。」

「馬嫁下女ですって」「宇佐鬼さんとどういう関係?」「神様に馬嫁下女って組み合わせって変じゃない?」「神様はメイドであるはずなんだけど。」「メイドが下女って呼ぶことはあり得ないわ。」「あの神様、残念のデパートね。」
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