パイオニアオブエイジ~NWSかく語りき〜

どん

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第21話『勢い』

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「コンバスの女性はどう暮らしているんですか?」
 リサの質問に、ドミンゴ店長は喜んで答えた。
「コンバスの女性は働き者です。政治は男性に任せきりにする代わりに、バラ農園から輸出品の開発まで何でも手掛けます。時には外国で自慢の褐色の肌を活かして、モデルもしています。結婚しても国に尽くします。彼女たちの働きに応えて、国の政策の柔軟に変わります。だから、女性は一生を通じて男性から尊敬されてるんですよ」
「へぇ……」
「童話の里にいる女性見て、私ちょっと考え変わった。一般の女性と比べて、同じように綺麗だけど、表情が生き生きしてる。コンバスの女性と通じるものあったね。豊かさの中にあっても、自分を見失わない。これはパラティヌスの女性のオリジナルだと思った。パティさんもリサさんも驚くほど美しい。きっとコンバスに行ってもやっていける。いつかコンバスに遊びに来てください」
「あらあら、私まで。ありがとうございます。いつか……恋人と訪ねていけたら、と思います」
 リサがきっぱり言ったので、ドミンゴ店長はポーンと額を叩いた。
「ああ、そうでしたか! 是非恋人といらしてください。バラ料理は女性ホルモンに効くんですよ。男性の中の女性性も磨かれる。そして、香水つけてみてください。深く濃厚なバラの香りに包まれて眠れば、必ず男性を虜にできます」
「もう、エッチなんだから! でも、パティはシングルですよ。もちろんドミンゴさんがエスコートしてくださるんですよね」
「ちょっ、リサさん!」
 パティは慌てたが、もう遅かった。ドミンゴ店長は左胸に右手を当てて言った。
「喜んでエスコートします。そして真っ先に家族に紹介しますね。みんな私にパラティヌスの恋人出来るの楽しみにしてます。パティさんなら……」
「いい加減にしてください!!」
 パティが店に響き渡るほど声を荒げた。
「勝手に恋人にしないでください! ご馳走されたって、それとこれとは別です。なんで失恋したばっかりなのに、浸りたいのに、私の気持ちを無視するんですか? リサさんもリサさんです。酷いですよ! 失礼します」
 パティはバッグを掴んでパッと身を翻すと、出口に突進していった。
 他の客の好奇の視線にいたたまれず、ドミンゴ店長は頭を下げた。
 リサは大して驚きもせず、ドミンゴ店長に言った。
「気にすることないですよ。あの子、気分屋なんです」
「夜の街に一人、飛び出して行ってしまいました……大丈夫でしょうか?」
「全然平気です。怒ったあの子に近づけるのは、無邪気な赤ん坊か聖人君子だけですから」
 それは確信をもって真実だった。というか、ランスの一件で立証済みだ。
「いつ会えるかわからないから、つい焦って先を急いでしまいました。パティさん、失恋したばかりだったんですね。私のこと嫌いになったかもしれません」
 打ちひしがれるドミンゴ店長にリサは優しかった。
「そんなことありませんよ。パティは男性から、こんなふうに迫られたことがないんです。気持ちがついてこなかっただけで、頭を冷やせばドミンゴさんのこと、絶対思い返すと思います」
「そうでしょうか……?」
「ええ、きっと」
 リサはそう信じて疑わなかった。



















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