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第21話『ドミンゴ店長の述懐』
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「リサさんはどうですか?」
「そうですね……バラは特に身近ではないけど、パラティヌスの国営バラ園に、花の季節に訪れるのは好きですね」
あら、ちゃんと見境のある人なのね、とリサは感心した。
「ああ、そうですね。パラティヌスはさすがに花の宮廷国です。数えきれない種類の、様々なバラ見て私切なくなります。コンバスのバラ、みんな商業用です。咲いたと思ったらすぐ摘まれますね。バラの庭園、国の憧れです。国にポストカード送る時、バラ園の写真一番喜ばれます。家族もみんなパラティヌスに来たがります」
「では、単身赴任でこちらに?」
「はい、私のひいおじいさん、国王でした。現国王のロドリゲス・コンバータ、私のはとこです。彼の政策で、一族の男子は見聞を広めるために外国で暮らしますね。ついでに商売をして外貨を稼ぎます。それが国庫を盤石にします。でも、まずいことも起きてます。西隣のガリカ国がコンバスをやっかんで、カピトリヌスの内戦に武器供与してる噂あった。いつ戦渦に巻き込まれるかわからない。そこで、国王がカピトリヌス政府に直訴した。コンバスがカピトリヌスを援助する代わりに、ガリカの動向を調査してくれと。カピトリヌス、神話の里の精鋭、すぐにガリカに派遣された。そして、ガリカに潜伏していた死の商人逮捕した。国王大喜び。万世の秘法を政策に取り入れた。一族の男子は必ず修法者になること義務付けられた。——お二人はパラティヌス、童話の里の人ですね」
意外な話だった。
リサはパティと目配せして、慎重に頷いた。ドミンゴ店長も続いて頷く。
「やっぱりそうですか……宇宙の九月辺りから、急に裕福な若い人がお客様になってきたので、たぶんそうだろうと思ってました。でも、寛いでいるのに仕事のこと聞くの悪いと思いました。それに私はカピトリヌスの修法者、インパクト与えるのよくない。だから話しかけませんでした」
「そうでしたか……その気持ちが変わったのは、パティのせいですね?」
「ああ! パティさん、とっても傷ついていましたね。山ほどのスイーツ食べて何か忘れようとしてた。コンバスの女の子、したくてもできないこと、あっさりできる。すごいと思った。とても興味が湧いたよ」
「べ、別にそれは私だけじゃ……!」
真っ赤になって反論するパティに、ドミンゴ店長はウインクした。
「それにとっても美しい。女らしくて健康的。理想の女性ね」
絶句するパティに、リサはプーッと笑ってけしかけた。
「ほらほら! 臆面もなく褒められてるのに、お礼はどうしたの?」
ブンブン首を振るパティ。照れ隠しにしてはオーバーアクションだった。
「実は私、パラティヌスの女性苦手だったね。みんな憧れるくらい綺麗。好きな服着て、思いっきりおしゃれして、それでも足りない。欲望のお化けみたいだった。でも、わかる気がした。国が豊かで平和すぎる。家の心配もいらない、食べるもの不自由しない、病気になれば病院ある。社会保障もしっかりしてる。これじゃなんのために努力していいか、わからなくなる」
「そうですね……バラは特に身近ではないけど、パラティヌスの国営バラ園に、花の季節に訪れるのは好きですね」
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「ああ、そうですね。パラティヌスはさすがに花の宮廷国です。数えきれない種類の、様々なバラ見て私切なくなります。コンバスのバラ、みんな商業用です。咲いたと思ったらすぐ摘まれますね。バラの庭園、国の憧れです。国にポストカード送る時、バラ園の写真一番喜ばれます。家族もみんなパラティヌスに来たがります」
「では、単身赴任でこちらに?」
「はい、私のひいおじいさん、国王でした。現国王のロドリゲス・コンバータ、私のはとこです。彼の政策で、一族の男子は見聞を広めるために外国で暮らしますね。ついでに商売をして外貨を稼ぎます。それが国庫を盤石にします。でも、まずいことも起きてます。西隣のガリカ国がコンバスをやっかんで、カピトリヌスの内戦に武器供与してる噂あった。いつ戦渦に巻き込まれるかわからない。そこで、国王がカピトリヌス政府に直訴した。コンバスがカピトリヌスを援助する代わりに、ガリカの動向を調査してくれと。カピトリヌス、神話の里の精鋭、すぐにガリカに派遣された。そして、ガリカに潜伏していた死の商人逮捕した。国王大喜び。万世の秘法を政策に取り入れた。一族の男子は必ず修法者になること義務付けられた。——お二人はパラティヌス、童話の里の人ですね」
意外な話だった。
リサはパティと目配せして、慎重に頷いた。ドミンゴ店長も続いて頷く。
「やっぱりそうですか……宇宙の九月辺りから、急に裕福な若い人がお客様になってきたので、たぶんそうだろうと思ってました。でも、寛いでいるのに仕事のこと聞くの悪いと思いました。それに私はカピトリヌスの修法者、インパクト与えるのよくない。だから話しかけませんでした」
「そうでしたか……その気持ちが変わったのは、パティのせいですね?」
「ああ! パティさん、とっても傷ついていましたね。山ほどのスイーツ食べて何か忘れようとしてた。コンバスの女の子、したくてもできないこと、あっさりできる。すごいと思った。とても興味が湧いたよ」
「べ、別にそれは私だけじゃ……!」
真っ赤になって反論するパティに、ドミンゴ店長はウインクした。
「それにとっても美しい。女らしくて健康的。理想の女性ね」
絶句するパティに、リサはプーッと笑ってけしかけた。
「ほらほら! 臆面もなく褒められてるのに、お礼はどうしたの?」
ブンブン首を振るパティ。照れ隠しにしてはオーバーアクションだった。
「実は私、パラティヌスの女性苦手だったね。みんな憧れるくらい綺麗。好きな服着て、思いっきりおしゃれして、それでも足りない。欲望のお化けみたいだった。でも、わかる気がした。国が豊かで平和すぎる。家の心配もいらない、食べるもの不自由しない、病気になれば病院ある。社会保障もしっかりしてる。これじゃなんのために努力していいか、わからなくなる」
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