パイオニアオブエイジ~NWSかく語りき〜

どん

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第22話『エンドルフィン・ハイアー』

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「ハンス、風刺の里のどなたかに話を取り次いでもらえないかな? 呪界法信奉者と長年渡り合ってきた、その経験を伺いたいんだ」
 マルクが依頼すると、ハンスは大きく頷いた。
「了解。うってつけの人がいるんだ。びっくりするぜ」
 ハンスはそう言って、3Dカメラからフレームアウトした。
 数分後、彼が連れてきた人物に、NWSリーダーたちは確かにぎょっとした。
 男性……には違いなかったが、派手なメイクで長い金髪をアップにして、女性が着るノースリーブのトップスから出た肩が妙にがっちりしている……所謂オカマ系の人だったのだ。
 ドン引きするNWSリーダーたちに、彼が一言。
「あー、昼飯の前は血糖値が下がるぜ、コノヤロー」
 華麗に足を組んでソファーに寛いで座る。
「後で弁当持ってきますから……」
「貸し一つだからね、ハンスちゃん。夜、飲みに繰り出すわよ」
「店押さえときます……みんな紹介するよ。アウェンティヌスいちの辛口コメンテーターのエンドルフィン・ハイアーさん。今日の重大ニュースからお茶の間の話題まで、即発信即拡散される一流コメントで大人気なんだ」
「ちょっと! 盛ったわねぇ。あちらさんビビッて一言もないじゃないよ」
「ビビッてんのは、エンドルフィンさんのお約束じゃないですか」
 突然、アップになるエンドルフィンの仏頂面。
 単なる会談にカメラワークがついてくる、さすが一流だった。
「今日は帰さねぇぜ、ハンス。——そんで? 何を聞きたいの」
 エンドルフィンがNWSに話を振ると、ポールの手が上がった。
「はい!」
「どうぞ、天パの彼」
「エンドルフィン・ハイアーさんて、芸名ですか?」
「こんなイカれた本名のやつがいるかっての。シャレよ、シャレ」
「じゃあ、アウェンティヌス最後の秘密兵器なんですね」
「何でよ?」
「高品質の脳内麻薬が出まくってるから、アウェンティヌスは24時間気張れるんでしょ」
「あら! こんなところにプロの匂い。あんた、名前なんていうの?」
「ポール・アスペクターです」
「ポールって……何か月か前に、童話の里でアドリブ神懸かりの本化やらかしたやつ? 本物——?」
「はぁ、一応……」
(アドリブ神懸かり……)
 辛口コメンテーターの名に恥じない、的確な表現だった。
「……あんた、絶対ウチ向きだって。荷物まとめてこっちに移住したら? 遊べるわよぉっ」
 オカマ系特有の艶っぽさで言われて、ポールは頭を掻いた。
「いやぁ、俺はこっちでやりたいことがあるんすよ」
「どうせ口でだまくらかして、女捕まえたとかいうんじゃないの?」
「——」
「図星——⁈ 目標は高く持ちなさいよ。女なんて広い世界に山ほどいるんだから、もっと見聞広めてさぁ」
「彼女です」
 ポールは隣のトゥーラに手を差し向けて紹介した。
 ギン、と睨むエンドルフィン。
「……まぁ、口で言いくるめられるのにも、上限あるけど。お姉ちゃん、本当――? ホントにこいつでいいの⁈」
「こいつって……!!」
 ムカッとするポールに対して、トゥーラはさらりと言った。
「彼には満足しています」
「あらまぁ、相思相愛。まぁ、あんたはあんたで、こっちのキャスターごぼう抜きしそうなくらいキレイだけど。二人でこっち来たらたちまち引き抜かれるから、呑気なパラティヌスがいいのかもね……」
 フンフン、と一人納得するエンドルフィン。



















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