9 / 11
9※
しおりを挟む指はいつの間にか交代され、さっきとは反対の指が口に入ってくる。なんでと思ったけど、どっちの指でも変わらないかとすぐ気にならなくなった。そうして、今度は自分の意志で、綺麗なシモンの指をがぶっとひと噛みした。瞬間、じゅわっとまた血が溢れてくる。がぶっ、じゅわ、それが堪らなかった。俺はすっかり夢中になっていた。
「いたっ」
「あ、ごめん。ゆっくりやるからね」
「シモン、何してるの……?」
「何って、ユノを食べる準備かな」
だってそこはお尻の穴じゃないか。自分が夢中になっている間に、いつの間に……そういえば、下着も剥ぎ取られている。なんてったってそんなところを……汚いし、触るような場所じゃない。それに食べることとはどう考えても無関係だ。いやいやと首を振ってもシモンはやめてくれない。そうこうしているうちに、ズッとシモンの指が入り込んでくる感触がした。
「やっ! なんで、そんなとこ……!」
「性的に食べるって言ったでしょ? ユノも俺を食べたからオアイコだよ。ほら、俺の指噛んでいいから」
無理だ。お尻の穴に指突っ込まれて誰がまあいっかなんて思えるんだよ。スピードを緩めてくれたのか、確かに痛くはなくなったけど、その分指が奥まで進んでいくのがよくわかった。噛んでいいと言ったな、なら思いっきり噛んでやる。そう思って噛みつこうとしたのに、ぐっと中のナニカを押される感覚に思わず仰け反った。
「お、ここがユノの気持ちいいポイントかな。ほら、ゆっくりゴシゴシしようね」
「やっ、やぁッ! ごしごしだめッ! やらっ、やあぁぁ」
ビリビリと痺れるような衝撃を誤魔化すよう、今度こそ必死に力を込めてがじがじと指を噛んだ。あぁ、おいしい。さっきと同じように堪らなくおいしいはずなのに、お腹の奥の方が妙に疼く。もっと、もっと。欲しいのはシモンの血なのか指なのか、別のなにかなのかわからなくなっていた。ただお腹をいっぱいに満たして欲しい、その一心でまともに考えるなんてできない。
シモンがグリグリする度にどうにかなりそうな感覚でいっぱいになる。やめて欲しいのに、やめて欲しくなくて、あたまがぐちゃぐちゃでまとまらない。ぐぢゅっ、ぐぢゅっとひろげられて、そのたびにふるえそうになる。しげきがつよすぎて、もういっそねむちゃいたいのに、それもゆるしてもらえない。
「そろそろかな」
「んやっ! ふぅぅんッ!」
ずぼっと音が出るような勢いでお尻からも口からも、シモンの指が引き抜かれた。どうして、なんでとシモンを見つめても何も言ってくれない。まるでごちそうを目の前に止められたみたい。あとちょっとだったのにっていう感覚でいっぱいになる。
「シモン……」
「なぁに? 言わなきゃわかんないよ?」
絶対にわかってるくせに、シモンは何も言わない。それどころか、傷口の部分をぐっと絞るようにしてぷっくり浮かんできた血を見せつけてくる。ごくっと唾を飲み込む音がした。それはズルい……
「シモン、指、ちょうだい?」
「……ねぇ、ユノ。指よりもっといいのあげようか?」
「えっ?」
5
あなたにおすすめの小説
番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か
雪兎
BL
第二性が存在する世界。
Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。
しかし入学初日、彼の前に現れたのは――
幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。
成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。
だが湊だけが知っている。
彼が異常なほど執着深いことを。
「大丈夫、全部管理してあげる」
「君が困らないようにしてるだけだよ」
座席、時間割、交友関係、体調管理。
いつの間にか整えられていく環境。
逃げ場のない距離。
番を拒みたいΩと、手放す気のないα。
これは保護か、それとも束縛か。
閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。
塩対応の同室αが実は俺の番を狙っていた
雪兎
BL
あらすじ
全寮制の名門学園に入学したΩの俺は、入寮初日から最悪の同室相手に当たった。
相手は学年でも有名な優等生α。
成績優秀、運動もできる、顔もいい。なのに——
めちゃくちゃ塩対応。
挨拶しても「……ああ」。
話しかけても「別に」。
距離も近づけないし、なぜか妙に警戒されている気がする。
(俺、そんなに嫌われてる……?)
同室なのに会話は最低限。
むしろ避けられている気さえある。
けれどある日、発情期トラブルで倒れた俺を助けてくれたのは、
その塩対応αだった。
しかも普段とは違い、必死な顔で言われる。
「……他のαに近づくな」
「お前は俺の……」
そこで言葉を飲み込む彼。
それ以来、少しずつ態度が変わり始める。
距離は相変わらず近くない。
口数も少ない。
だけど――
他のαが近づくと、さりげなく間に入る。
発情期が近いと察すると、さりげなく世話を焼く。
そして時々、独占欲を隠しきれない視線。
実は彼はずっと前から知っていた。
俺が、
自分の運命の番かもしれないΩだということを。
だからこそ距離を取っていた。
触れたら、もう止まれなくなるから。
だけど同室生活の中で、
少しずつ、確実に距離は変わっていく。
塩対応の裏に隠されていたのは――
重すぎるほどの独占欲だった。
既読無視の年下幼馴染みの部屋に行ったら、アイドルグッズだらけだった。しかも推しは俺
スノウマン(ユッキー)
BL
国民的アイドルの朝比奈 春人(あさひな はると)はいつもラインを既読無視する年下の幼馴染、三上 直(みかみ なお)の部屋をとある理由で訪れる。すると部屋の中はアイドルのグッズだらけだった、しかも全部春人の。
『幼馴染の弟ポジジョン×国民的アイドルのお兄さん』になる前のドタバタコメディです。
竜帝陛下の愛が重すぎて身代わりの落ちこぼれ薬師は今日も腰が砕けそうです 〜呪いを解いたら一生離さないと宣言されました〜
レイ
BL
「死ぬ覚悟はできています。でも、その前に……お口、あーんしてください」
魔力を持たない「無能」として実家で虐げられていた薬師のエリアン。
彼に下されたのは、触れるものすべてを焼き尽くす「死の竜帝」ヴァレリウスへの、身代わりの婚姻だった。
入社1ヶ月のワンコ系男子が、知らずのうちに射止めたのはイケメン社長!?
monteri
BL
CM制作会社の新入社員、藤白純太は入社1ヶ月で教育係の先輩が過労で倒れたため、特別なクライアントの担当を引き継ぐことになる。
そのクライアントは、女子禁制ミーハー厳禁の芸能事務所だった。
主人公の無知で純なところに、翻弄されたり、骨抜きにされるイケメン社長と、何も知らない純太がドキドキするお話です。
※今回の表紙はAI生成です
※小説家になろうにも公開してます
その首輪は、弟の牙でしか外せない。
ゆずまめ鯉
BL
養子ゆえに、王位継承権を持たないオメガで長男のレイン(24)は、国家騎士団として秘密裏に働き、ただ義弟たちを守るためだけに生きてきた。
第一継承権を持つアルファで次男のリオール(19)は、そんな兄に「ごく潰し」と陰口を叩く連中を許せなかった。自分を犠牲にしてまで守る価値はないと思っていた。なにかと怪我の多い国家騎士団を辞めさせたかった。
初めて訪れた発情期のとき。約束をすっぽかされたリオールが不審に思い、兄の部屋へ行くと、国家騎士団の同僚──グウェンソード(28)に押し倒されるところを目撃して激高する。
「今すぐ部屋から出ろ!」
独占欲をあらわにしたリオールは、グウェンソードを部屋から追い出し、兄であるレインを欲望のままに抱いた。
翌朝、差し出されたのは特注の首輪──外せるのはリオールのみ。
「俺以外に触らせるな」
そう囁かれたレインは、何年も首輪と弟の執着に縛られ続けてきた。
弟には婚約者がいるのに、こんな関係を続けてもいいのか。
本当にこのままでもいいのか。
ひたすら執着して独占したがる弟と、罪悪感に苛まれる兄。
その首輪は、いつか弟の牙で血に染まるのか──。
どうにかしてレインを落としたいリオールと、弟との関係に悩むレインのオメガバースです。
リオール・グランケット(19)×レイン・グランケット(24)
※この作品は2015年頃に本文を書き、2017年頃にオメガバースに改稿、さらに2026年に手直しした作品になります。読みにくいかもしれません。ご了承ください。
三人称ですが攻めだったり受けだったり視点がよくかわります。攻め視点多めです。
冤罪で堕とされた最強騎士、狂信的な男たちに包囲される
マンスーン
BL
王国最強の聖騎士団長から一転、冤罪で生存率0%の懲罰部隊へと叩き落とされたレオン。
泥にまみれてもなお気高く、圧倒的な強さを振るう彼に、狂った執着を抱く男たちが集結する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる