未来スコープ・コンセプト絵本 ―リスのリッカと ことばの森のちず―

米田悠由

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あとがき

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読者の皆さまへ。

この度は『リッカとことばの森の地図』を手に取ってくださり、心より感謝申し上げます。

本作は、「未来スコープシリーズ」の思想をもとに生まれた、絵本によるコンセプト表現作です。
シリーズ本編とは異なり、“未来スコープ”そのものは登場しませんが、根底に流れる問い──「言葉とは何か?」「気持ちはどうすれば届くのか?」──を、絵本というかたちで描き出しました。

この物語は、リスのリッカが、言葉を失ったキツネとの出会いをきっかけに、「言葉を探す旅」に出る物語です。
森の仲間たちとの出会いを通して、リッカは「ふれる」「まぜる」「ひらく」「こぼれる」「つなぐ」といった、心の奥に芽吹くような言葉を見つけていきます。
そして、それらの言葉を一冊の「森の辞書」にまとめ、未来の誰かに手渡すための“ことばの地図”をつくっていきます。

執筆にあたっては、「言葉の正しさ」ではなく、「言葉のやさしさ」をどう絵本の語感に落とし込むかに、苦心しました。
それぞれの動物のセリフは、読者の心に“問い”として残るように調整しています。

言葉は、誰かに伝えるためだけのものではなく、誰かとつながるためのもの。
そのことを、静かに、でも確かに伝えたかった──それが本作の核でした。

この絵本が、子どもにも大人にも、「言葉は育てるもの」「違っていても、ちゃんと届く」というメッセージとして届いていたら、これ以上の喜びはありません。

そして、もしこの物語が、誰かの“言葉を選び直す勇気”のきっかけになれたなら、それは作者としての願いが叶った瞬間です。

最後に、改めて読者の皆さまに感謝を込めて。
次の作品でも、また新たな旅をご一緒できることを願っています。
それではまた、物語の森でお会いしましょう。

2025年11月 米田悠由
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