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3.喜多村本家に居候
144.つわものどもの夢のあと、みたいな?
しおりを挟む「うっ!……なにこれ?……」
身体の感覚が戻った瞬間、猛烈な生臭さが……。それに全身の倦怠感が襲ってくる。
「か、体が……痛い?……」
身体じゅう、叩かれてしびれたみたいに感じる。
頭を上げて身体を確認すると所々赤くなってる。しかも体じゅうぬるぬるになってるし、肌けられた襦袢がカピカピになってる。
「いったい、ど~やったらこんなことに」
「聞きたいですか?」
「いや。やめておく……」
「賢明です」
笹さんに聴かれてやめる。どうせろくでもない、聞いたらメンタル削られる事象に違いない。
笹さんに抱き起こされてベッド横に足を着けると、ふにゅんとした感触が。
「なんで、この人たちこんな所で寝てるの?」
足を着けた所──ベッドの横には気更来サラサさんをはじめ、羽衣ウイ、歩鳥ミドウ、斎木チドリさんたちが横たわっている。しかも半裸で。
「聞きますか? 聞かないですよね?」
「あ~、分かった。聞かない」
「子作りゲーム、ですからね~? 世の中、聞かない方がいい事は、いっぱいありますから」
笹さんに支えられ家族風呂に入る。身体は笹さんたちが洗ってくれた上に、抱えられて浴槽に浸かる。
「ありがとう。一人じゃとても出来なかったよ」
「こちらこそ、お仕えできて最高です」
「そう、なのかな~」
「そうです」
笹・打木コンビがべた褒めしてくる。
お湯から上がっても身体を拭かれ、備付けのローブを着させてくれ甲斐がいしくお世話してくれた。
「それでは、お休みください」
「ありがと、お休み」
おまけに寝室まで抱えて送ってくれる。笹さんたちを見送ってサイドテーブルの水差しからお水を一杯、グラスに注いで飲む。
五臓六腑に沁み渡るとはこのことか。身体が水分を求めてる。
もう一杯飲んでからベッドに潜りこむ。
「義兄上、遅いですぞ」
「すみません……」
レニ様が目を覚ましたのか聴いてくる。
「いったい何をなさっていたのです?」
「それは……トイレに決まってるじゃないですか」
「義兄上……」
レニ様の声に呆れを感じる。ちょっと疲れすぎて、レニ様の相手はできないので無視。それ以前に眠い。
「さあ、義兄上。昨夜は何をなさっていたのです? 話してくだされ」
「ふえ? レニ様? おはようございます?」
「おはようございます……。ではなくて、ですね?」
朝はレニ様の詰問で起こされる。
「騒々しい。なんなのだ?」
「あ、おはようございます、ミヤビ様」
「殿下、義兄上が昨夜、怪しい行動をしていたのです」
騒がせてミヤビ様まで起きてしまった。
「ボクは何も……ちょっとトイレが長くなっただけで──」
「義兄上は便秘ですか? 二時間近くトイレに籠っていたのですか? どこに籠っていたのです?」
レニ様、眠らずに時間まで計ってたのかよ。
「それに、戻ってこられるとソープの香りが。お風呂にまで入っておられたのです」
「それは……襦袢を汚してしまったので、ですね。お風呂で洗っていたのです」
「ま、まあ、男にはいろいろある、であろう。そう問い詰めずともよいのではないか?」
「うっ……それは、そうですが……」
「そうですそうです。男の子には秘めたることがあるのですよ?」
ほっ……ミヤビ様が理解あって助かった。でも、レニ様はまだ不満がありそうな顔をしてる。
「さ、さあ顔を洗ってこようかな~?」
「余もお供いたしますぞ」
相変わらず、べったりしてくるレニ様が鬱陶しい。
グキグキする身体に鞭打って洗面所に向かう。
「義兄上、歩様がおかしいですが」
「き、気のせいでは?」
「……そうですか?」
レニ様の疑念は晴らされてないよう。
「義兄上、なんですかそのアザは?」
「えっ? ああ、どこかでぶつけたのでは?」
「なぜ自分で分からぬのです? ぶつけたにしては多すぎます」
確かに体のあちこち赤くなっている。いわゆるキスマークの内出血だ。
寝室で着替えていたらレニ様に気づかれてしまう。まったく、あいつらボクが無抵抗だからって好き勝手してくれる。
「そんなこと言われても分からないものは分かりませんので」
「そうなのですか?」
「そうなのです」
話に取り合わないで、さっさと着付けてしまう。相手にしないのがボロを出さないコツだ。特にボクは。
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