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アスペクツ オブ ラブ
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東宮内の近衛隊詰所にてマックスの部下たちはコソコソ相談していた。
「マックス隊長はリデル王子が仮眠室に不法侵入したら斬り殺すつもりだ。流石に第2王子が夜這いに来ても斬るのはアウトだろ?」
「あれ、夜這いか? リデル王子はマックス隊長が仮眠中のベッドに潜り込むだけだからな。性的な行為はしてないから夜這いカウントされるのか?」
リデル王子は王太子コクトーの筆頭護衛であるマックスの仕事の邪魔はけしてせず、マックスの勤務中はおとなしく寝室で詩作に没頭している。
そこはマックスの職務や兄コクトーの立場を配慮してわきまえた行動だと近衛隊の皆も認めるが、リデル王子が作る詩はマックスへの愛を詠ったものだ。
この愛の詩編のせいでマックス以外に被害者が出ている。それは誰かというと王太子コクトーの正妃である王太子妃ナナであった。
「ナナ妃殿下はリデル王子が作ったマックス隊長への愛の詩を延々と聴かされてるぞ? 俺としてはマックス隊長がリデル王子を斬る前にナナ妃殿下がぶちギレないか心配だ」
しかし、気が強いナナだったらすぐにリデル王子の詩のリサイタルに我慢できず怒るかと思ったが、意外にもナナは文句を言わず付き合っている。王太子コクトーも驚くくらい、ナナはリデル王子のマックス愛あふれる詩の朗読の相手を務めていた。
これは近衛隊の面々のみならず、コクトーの教育係であるモモをも驚かせた。
「ナナ。無理するなよ? リデル王子の愛の詩朗読に本気で付き合う必要はねぇからな」
「リデルを気遣ってくれるのは嬉しいけれど……。嫌ならば嫌だと言ってね?」
心配になったモモとコクトーが声を掛けてもナナは別段気にした様子はなく、平気そうにしている。
「コクトー。俺は特に苦痛じゃねーよ。だから心配するな」
「本当に? 3日後にはミモザ父上がご来訪されてリデルを王宮の居室に連れて帰る約束だけれど大丈夫?」
ミモザ殿下が引き取りに来るまでナナはリデル王子の恋愛の詩を聴かされ続ける。普段のナナだったらとっくに激怒してそうなので不安なコクトーにナナは言ったのだ。
「俺、祖国では武術や馬術は集中的に訓練されたが詩とか文学の教育ってあまり受けてない。リデル王子の詩はマックス一色だが、詩に馴染みがない俺には新鮮なんだ」
ナナの祖国は軍事国家なこともあり、文学よりは武力を求められる。第4王子だったナナは読み書きや語学など王族に必要不可欠な教養はあるが愛する人を思っての詩など軟弱と軽んじられるお国柄で育ってきた。
だからリデル王子の詩を聴くのもナナには勉強のひとつでそこまで苦痛ではない。
そういう捉え方も出来るのかとコクトーは瞳を見開いたが、モモにはナナの気持ちが理解できた。
運良く貴族になれたが、モモの素性は貧民窟の孤児だ。自分が生きていくために精一杯で優雅に文学なんて嗜む余裕はなかった。おそらく、シルバー家に拾われなければそんな教養とは無縁だっただろう。
「ナナが平気なら俺はなにも言わねぇよ。あと3日の辛抱だ。それまではリデル王子の相手をたのむ」
そうモモが言うとナナは笑顔で応じる。
「でも! なんだか近頃、僕よりリデルの方がナナと一緒にいるよ? ナナは僕の妃なのに」
リデル王子とナナはまったく恋愛感情などお互いに持っていないが、コクトー的には少し面白くないようだ。
ヘタレなりに嫉妬しているコクトーの顔がなんだか可愛らしく、ナナは立ち上がるとまっすぐコクトーの腕に飛び込んで告げる。
「堅牢たる貝殻の
なかに眠りし花嫁よ
真珠が恋に染まるのは
愛しき人の腕のなか」
ナナがそう歌うとコクトーは真っ赤になってしまった。
この詩はリデル王子のマックス愛を聴いていたナナがそれを参考に即興で作った詩だが内容がわりと際どいのだ。
自由に即興で詩を作ったつもりのナナにそんな意図はなくてもコクトーには誘惑の詩となる。
「ナナ。表現が直球すぎるよ! こんな詩を贈られたら今すぐ君を抱きたくなる!」
「は? 俺、そんな変な詩を作ったか?」
なにも自覚がないナナに対してモモがコクトーに代わって説明をしてくれた。
「なかなかいい詩なのは認める。だけどな! 真珠は処女を意味する宝石でもある。その真珠が染まるって表現は真珠のような花嫁が処女喪失しましたって意味になるんだ」
つまりコクトーに真珠が色を変えるように抱かれたいと解釈される。そうモモから聴かされたナナは顔がかぁっと紅くなり、気まずそうにコクトーに弁解した。
「たしかに、コクトーのことを好きだって伝えた詩だが、そんなに内容がヤバいなんて自覚なかった!」
少しリデル王子の影響を受けただけと言い募るナナだったが、コクトーは有無を言わさない仕草でナナを抱きしめるとモモに告げた。
「もう今日の課題は終わったから寝室に行ってもいい? ナナと2人で」
「おい! コクトー? まだ日没前だし寝るの早くね?」
焦ったナナが抵抗してもコクトーはナナの体を離さない。モモはコクトーの熱意に負けたと言うより、ナナがこれ以上リデル王子の詩の影響を受けないようコクトーの自由にさせた。
「お好きによろしくやれ。夕食前には終えろよ?」
こうして、モモが日没前からのセックスを許可したのでコクトーは羞じらうナナを無理やり寝室に連れていき、日が暮れても姿を見せない。
ナナがコクトーとそういう行為をしているのでリデル王子はマックスが常駐する東宮の近衛隊の詰所にて書きためた愛の詩を朗読していた。
「縛られ目隠しされ犯されても
白きユリの花の如き君のなか
その蜜に誘われた愛の奴隷
脚をひらく君を夢想して
今宵も私は夢精する」
マックスへの愛の詩というよりは完全なる卑猥な詩を朗々と聴かせるリデル王子にマックスの部下は苦笑いだったが、マックスは即座にキレた。
「俺をオカズにキモい猥歌を歌うな! これ以上、卑猥な詩を披露するならば太刀で斬りますよ!?」
「君の秘部に私の体の太刀を射れたい」
懲りずに卑猥な愛の言葉を繰り返すリデル王子にマックスは我慢の限界となりマジで太刀の鞘を抜いたので近衛隊の部下たちはあわてて止めにかかった。
「マックス隊長! 落ち着いてください!」
「俺たちだってキツイっす! マックス隊長が縛られて目隠しされてされるのが好きだって知ったのが!」
「俺もそこに衝撃であとの猥褻な詩の内容が入ってこなかった!」
リデル王子の卑猥な愛の詩のお陰で、マックスは近衛隊の部下に目隠しと緊縛プレイ好きであることがバレて散々であったが、当のリデル王子は太刀を向けられても懲りないでマックスに投げキッスをすると最後にこんな詩を捧げた。
「マックスの太刀に斬られた私の亡骸から流れる血から清らかな薔薇が咲き誇るだろう。愛しいマックス」
「なにが薔薇ですか!? リデル王子の血で咲く花なんてせいぜい「オオイヌノフグリ」です!」
怒りながらも「オオイヌノフグリ」と叫べるマックスに近衛隊の部下たちは色めきだった。
「あそこまでキレてて「オオイヌノフグリ」って発想が出てくる隊長すげえ!」
「サッスガ! マックス隊長! 罵倒にもセンスを感じるぜ!」
リデル王子は投げキッスをすると近衛隊の詰所から私室に戻ったので、マックスはモモの許へ行くとコクトーとナナの姿が見えないことに気がついた。
「もう夕食の時間も過ぎてますが? コクトー王太子とナナ妃殿下はどちらに?」
マックスの質問にモモはニヤリとすると、「やりすぎて仲良く熟睡中」とだけ答えた。
自分がリデル王子から卑猥な愛の詩を贈られていたとき、王太子と王太子妃はよろしくやっていたのかとマックスはドッと疲れて息を吐いたが、そんなマックスにモモがニヤニヤしながら言ってくる。
「オオイヌノフグリってマックスの罵倒がここまで聞こえてきた。咄嗟に犬のあそこな花に喩えるなんて流石は俺の弟分!」
「そこ、褒められても嬉しくないです。モモ様」
東宮中に響くような声でリデル王子を怒鳴り飛ばしたマックスをモモは叱らず、面白がるような表情でマックスに囁いた。
「知ってるか? オオイヌノフグリの花言葉は「忠実」と「清らか」に「神聖」だ。マックスって本音ではリデル王子の愛情が嬉しいんだろ?」
「……わかりません。しかし、ウザいですが、俺を本気で想ってくれているのだけは認めます」
モモの目にはマックスがリデル王子の愛情に応えつつ、迷っているように映ったが、少なくとも以前よりマックスがリデル王子のことを意識しているのはわかる。
(それがいい方向に転がれば幸いだけどな)
――
近衛隊の詰所が修羅場となり、マックスのオオイヌノフグリ発言で和んだことも知らずにコクトーは愛するナナを何度も抱いて、眠っている。ナナはうっすら瞳をあけるとそんなコクトーの唇にキスをして呟いた。
「俺はもうコクトーの愛に染まっている。だから嫉妬するな」
気弱なヘタレだったコクトーが嫉妬するとナナへの愛しかたが激しくなる。
嫉妬は愛する人を傷つけることも多々あるが愛し合う者たちのスパイスにもなるということをまだ少年である花嫁ナナには知るよしもない。
【続く!】
「マックス隊長はリデル王子が仮眠室に不法侵入したら斬り殺すつもりだ。流石に第2王子が夜這いに来ても斬るのはアウトだろ?」
「あれ、夜這いか? リデル王子はマックス隊長が仮眠中のベッドに潜り込むだけだからな。性的な行為はしてないから夜這いカウントされるのか?」
リデル王子は王太子コクトーの筆頭護衛であるマックスの仕事の邪魔はけしてせず、マックスの勤務中はおとなしく寝室で詩作に没頭している。
そこはマックスの職務や兄コクトーの立場を配慮してわきまえた行動だと近衛隊の皆も認めるが、リデル王子が作る詩はマックスへの愛を詠ったものだ。
この愛の詩編のせいでマックス以外に被害者が出ている。それは誰かというと王太子コクトーの正妃である王太子妃ナナであった。
「ナナ妃殿下はリデル王子が作ったマックス隊長への愛の詩を延々と聴かされてるぞ? 俺としてはマックス隊長がリデル王子を斬る前にナナ妃殿下がぶちギレないか心配だ」
しかし、気が強いナナだったらすぐにリデル王子の詩のリサイタルに我慢できず怒るかと思ったが、意外にもナナは文句を言わず付き合っている。王太子コクトーも驚くくらい、ナナはリデル王子のマックス愛あふれる詩の朗読の相手を務めていた。
これは近衛隊の面々のみならず、コクトーの教育係であるモモをも驚かせた。
「ナナ。無理するなよ? リデル王子の愛の詩朗読に本気で付き合う必要はねぇからな」
「リデルを気遣ってくれるのは嬉しいけれど……。嫌ならば嫌だと言ってね?」
心配になったモモとコクトーが声を掛けてもナナは別段気にした様子はなく、平気そうにしている。
「コクトー。俺は特に苦痛じゃねーよ。だから心配するな」
「本当に? 3日後にはミモザ父上がご来訪されてリデルを王宮の居室に連れて帰る約束だけれど大丈夫?」
ミモザ殿下が引き取りに来るまでナナはリデル王子の恋愛の詩を聴かされ続ける。普段のナナだったらとっくに激怒してそうなので不安なコクトーにナナは言ったのだ。
「俺、祖国では武術や馬術は集中的に訓練されたが詩とか文学の教育ってあまり受けてない。リデル王子の詩はマックス一色だが、詩に馴染みがない俺には新鮮なんだ」
ナナの祖国は軍事国家なこともあり、文学よりは武力を求められる。第4王子だったナナは読み書きや語学など王族に必要不可欠な教養はあるが愛する人を思っての詩など軟弱と軽んじられるお国柄で育ってきた。
だからリデル王子の詩を聴くのもナナには勉強のひとつでそこまで苦痛ではない。
そういう捉え方も出来るのかとコクトーは瞳を見開いたが、モモにはナナの気持ちが理解できた。
運良く貴族になれたが、モモの素性は貧民窟の孤児だ。自分が生きていくために精一杯で優雅に文学なんて嗜む余裕はなかった。おそらく、シルバー家に拾われなければそんな教養とは無縁だっただろう。
「ナナが平気なら俺はなにも言わねぇよ。あと3日の辛抱だ。それまではリデル王子の相手をたのむ」
そうモモが言うとナナは笑顔で応じる。
「でも! なんだか近頃、僕よりリデルの方がナナと一緒にいるよ? ナナは僕の妃なのに」
リデル王子とナナはまったく恋愛感情などお互いに持っていないが、コクトー的には少し面白くないようだ。
ヘタレなりに嫉妬しているコクトーの顔がなんだか可愛らしく、ナナは立ち上がるとまっすぐコクトーの腕に飛び込んで告げる。
「堅牢たる貝殻の
なかに眠りし花嫁よ
真珠が恋に染まるのは
愛しき人の腕のなか」
ナナがそう歌うとコクトーは真っ赤になってしまった。
この詩はリデル王子のマックス愛を聴いていたナナがそれを参考に即興で作った詩だが内容がわりと際どいのだ。
自由に即興で詩を作ったつもりのナナにそんな意図はなくてもコクトーには誘惑の詩となる。
「ナナ。表現が直球すぎるよ! こんな詩を贈られたら今すぐ君を抱きたくなる!」
「は? 俺、そんな変な詩を作ったか?」
なにも自覚がないナナに対してモモがコクトーに代わって説明をしてくれた。
「なかなかいい詩なのは認める。だけどな! 真珠は処女を意味する宝石でもある。その真珠が染まるって表現は真珠のような花嫁が処女喪失しましたって意味になるんだ」
つまりコクトーに真珠が色を変えるように抱かれたいと解釈される。そうモモから聴かされたナナは顔がかぁっと紅くなり、気まずそうにコクトーに弁解した。
「たしかに、コクトーのことを好きだって伝えた詩だが、そんなに内容がヤバいなんて自覚なかった!」
少しリデル王子の影響を受けただけと言い募るナナだったが、コクトーは有無を言わさない仕草でナナを抱きしめるとモモに告げた。
「もう今日の課題は終わったから寝室に行ってもいい? ナナと2人で」
「おい! コクトー? まだ日没前だし寝るの早くね?」
焦ったナナが抵抗してもコクトーはナナの体を離さない。モモはコクトーの熱意に負けたと言うより、ナナがこれ以上リデル王子の詩の影響を受けないようコクトーの自由にさせた。
「お好きによろしくやれ。夕食前には終えろよ?」
こうして、モモが日没前からのセックスを許可したのでコクトーは羞じらうナナを無理やり寝室に連れていき、日が暮れても姿を見せない。
ナナがコクトーとそういう行為をしているのでリデル王子はマックスが常駐する東宮の近衛隊の詰所にて書きためた愛の詩を朗読していた。
「縛られ目隠しされ犯されても
白きユリの花の如き君のなか
その蜜に誘われた愛の奴隷
脚をひらく君を夢想して
今宵も私は夢精する」
マックスへの愛の詩というよりは完全なる卑猥な詩を朗々と聴かせるリデル王子にマックスの部下は苦笑いだったが、マックスは即座にキレた。
「俺をオカズにキモい猥歌を歌うな! これ以上、卑猥な詩を披露するならば太刀で斬りますよ!?」
「君の秘部に私の体の太刀を射れたい」
懲りずに卑猥な愛の言葉を繰り返すリデル王子にマックスは我慢の限界となりマジで太刀の鞘を抜いたので近衛隊の部下たちはあわてて止めにかかった。
「マックス隊長! 落ち着いてください!」
「俺たちだってキツイっす! マックス隊長が縛られて目隠しされてされるのが好きだって知ったのが!」
「俺もそこに衝撃であとの猥褻な詩の内容が入ってこなかった!」
リデル王子の卑猥な愛の詩のお陰で、マックスは近衛隊の部下に目隠しと緊縛プレイ好きであることがバレて散々であったが、当のリデル王子は太刀を向けられても懲りないでマックスに投げキッスをすると最後にこんな詩を捧げた。
「マックスの太刀に斬られた私の亡骸から流れる血から清らかな薔薇が咲き誇るだろう。愛しいマックス」
「なにが薔薇ですか!? リデル王子の血で咲く花なんてせいぜい「オオイヌノフグリ」です!」
怒りながらも「オオイヌノフグリ」と叫べるマックスに近衛隊の部下たちは色めきだった。
「あそこまでキレてて「オオイヌノフグリ」って発想が出てくる隊長すげえ!」
「サッスガ! マックス隊長! 罵倒にもセンスを感じるぜ!」
リデル王子は投げキッスをすると近衛隊の詰所から私室に戻ったので、マックスはモモの許へ行くとコクトーとナナの姿が見えないことに気がついた。
「もう夕食の時間も過ぎてますが? コクトー王太子とナナ妃殿下はどちらに?」
マックスの質問にモモはニヤリとすると、「やりすぎて仲良く熟睡中」とだけ答えた。
自分がリデル王子から卑猥な愛の詩を贈られていたとき、王太子と王太子妃はよろしくやっていたのかとマックスはドッと疲れて息を吐いたが、そんなマックスにモモがニヤニヤしながら言ってくる。
「オオイヌノフグリってマックスの罵倒がここまで聞こえてきた。咄嗟に犬のあそこな花に喩えるなんて流石は俺の弟分!」
「そこ、褒められても嬉しくないです。モモ様」
東宮中に響くような声でリデル王子を怒鳴り飛ばしたマックスをモモは叱らず、面白がるような表情でマックスに囁いた。
「知ってるか? オオイヌノフグリの花言葉は「忠実」と「清らか」に「神聖」だ。マックスって本音ではリデル王子の愛情が嬉しいんだろ?」
「……わかりません。しかし、ウザいですが、俺を本気で想ってくれているのだけは認めます」
モモの目にはマックスがリデル王子の愛情に応えつつ、迷っているように映ったが、少なくとも以前よりマックスがリデル王子のことを意識しているのはわかる。
(それがいい方向に転がれば幸いだけどな)
――
近衛隊の詰所が修羅場となり、マックスのオオイヌノフグリ発言で和んだことも知らずにコクトーは愛するナナを何度も抱いて、眠っている。ナナはうっすら瞳をあけるとそんなコクトーの唇にキスをして呟いた。
「俺はもうコクトーの愛に染まっている。だから嫉妬するな」
気弱なヘタレだったコクトーが嫉妬するとナナへの愛しかたが激しくなる。
嫉妬は愛する人を傷つけることも多々あるが愛し合う者たちのスパイスにもなるということをまだ少年である花嫁ナナには知るよしもない。
【続く!】
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