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Crossroad
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「楽しんでね」
エリカは私の肩に手を置いてそう言うと、ゆっくりと背中を向けた。赤いカーペットの通路を挑発するように腰をくねらせて歩いていく。
「あのクソ女、あんたを酔い潰すつもりだったんだ」
綾瀬はエリカの後ろ姿を睨みつけた。
「なんでそんなことをするわけ?」
「自分の客を取られた腹いせかも」
綾瀬は体にピッタリとフィットした白い詰め襟のドレスを着ていた。
タイトなミニから伸びる脚は肉感的なエリカのそれと違い若竹のように瑞々しい。
「仕返しに私を自分のお客にしようと企んでたってこと?」
「あんたは一見の客だし、さすがにそれはないと思うけど、若い客をたまに食ったり、半分趣味でキャバしてるような奴だからなにを考えてるかわからない。それにあいつは……まああいや。とにかくここはあんたなんかが来る場所じゃないんだよ」
綾瀬は少し口ごもりながら言った。
「女もいけるんでしょ?」
「知ってたの? 知っていて飲まされていたんだ」
綾瀬は少しムッとした表情になった。
「もとはと言えば、綾瀬さんが遅刻するから悪いんじゃない」
「だって、まさか来るなんて思わないじゃん。それとここじゃ私はヒカル。カタカナのね」
「なら私はあんたじゃなくてレオナ」
「わかった。レオナ、とにかくもう帰った方がいい。見つかったら退学じゃ済まないよ」
「あのね……ヒカルがそれ言うかな」
「私はいいんだよ。多分もう長くは学校に居ないと思うから」
「辞めちゃうの?」
ヒカルはそれには答えなかった。
「ソフトドリンク貰おうか? オレンジジュースならセット料金の範囲でいけるから」
「あのね。お金のことは心配しなくていいよ。貯金下ろしてきたから、しばらくは一緒に居られる」
「なに考えてるのよ。こんな場所で大事な貯金使うなんて、無駄遣いもいいとこ。レオナはバカだよ」
呆れたようにヒカルは私の顔を見た。
「友達に会いに来るために遣うなら、無駄遣いじゃない。そうでしょ?」
「友達ならいつだって、どこだって会えるもんだよ。友達に会うのにお金を払う人なんて聞いたことない」
「そうだね」
私たちは声を揃えて笑った。
前の席に案内されてきた客が驚いたようにこちらを見た。小さく私が会釈すると、彼も小さく返した。
半分くらいの入りだった席も八割方埋まっている。時計は七時、夜はこれからが本番らしい。
ミラーボールが照明の色を変えた。ヒカルの足にクルクルとオレンジの色の影を落としていく。
「足、綺麗だね」
「そんなことない。棒みたいだもん。それにこんなの履いていたら寒いんだ」
ヒカルは両の掌で腿を擦った。
席の真上にエアコンの吹き出し口があり、冷気がまともに下りてくる。
私はカーディガンを脱ぐと綾瀬の膝に掛けた。
「バカね。店の人に見つかったら、叱られるじゃん。こういうとこは見せてなんぼなんだから」
ヒカルは少し頬を赤らめた。
「だいじょうぶだよ。お客の私がいいって言ってるんだもん」
私は膝の上のカーディガンを取ろうとするヒカルの手を押しとどめた。
「ありがとう」
ヒカルは小さく言った。
店のマイクが早口で何かがなり立てるように言った。私にはヒカルさんと言ってるのしかわからなかったが、彼女はすぐに反応した。
「呼ばれた。行ってくる」
ヒカルは腰を浮かせた。
「呼ばれたって、誰に?」
「指名が入ったんだ。できるだけ早く戻る」
どうやら指名というのは独占権を意味するわけではないらしい。
「またあの人が来る? エリカさん」
「来ない。店の人に言って、別の子をヘルプに付けてもらうから」
結局、その夜のヒカルは忙しく私の席と別の席を行ったり来たりした。最後の前金を支払うと、持ち金がほぼ尽きた。まだ全然話し足らない。こんなことならもう少し軍資金を確保しておくべきだったと、自分の吝嗇さを後悔した。
ヒカルは店の外まで送ってくれた。
「今日はありがとう。気をつけて帰ってくださいね」
丁寧にお辞儀するヒカルがなんだか他人行儀に見える。後ろでスキンヘッドと馬面も揉み手をしながら頭を下げた。
仕事とはわかっていても、ヒカルの営業スマイルは私の心を重くした。このまま店を出て、どこかでATMを探して戻ってこようとさえ思った。
エレベーターが来て、学生風の三人が出てきた。どこかで少し飲んできたのだろう。酒くさい。スキンヘッドと馬面はまるで若手の漫才コンビみたいに揉み手をさらに低くして、満面の笑みで三人に近づいた。
ヒカルはそれをチラッと見ると、私をエレベーターに押し込み耳打ちした。
「商店街のドーナツ屋で待っていて。すぐ行くから。ドーナツは注文したらダメだよ。パサパサで美味しくないからね」
それから彼女は私の頬に軽くキスしてエレベーターを閉めた。
2
午後十時、商店街のシャッターはほとんど閉まっていた。
それでもアーケードの下は飲み屋街から出てきた酔っぱらいでそれなりに賑やかだった。
文房具店のシャッターに反吐をつく若者。何度も何度もバンザイを繰り返すサラリーマンの一団。片方のエンジンを吹っ飛ばされた戦闘機みたいに道路の端から端まで使って蛇行しながら歩いていく中年男。それからキャバクラ帰りの女子高校生も忘れてはいけない。お酒はとっくに醒めているはずなのにほっぺが火照ってしょうがなかった。
「今日は渚のところに泊まるから」と母に電話した。母はいつものことだから、疑いもしなかった。
私はホットコーヒーを注文すると、二階に上がった。
まるで楽しくなさそうなカップルが一組、まずそうにドーナツを黙々と食べていた。
別の席では私と同じくらいの年頃の男女が四人、我が物顔で雑談している。
「でかっ!」
横をすり抜けるとき、少年の一人が聞こえよがしに言った。私の胸のことを言ってるのだろう。睨みつけてやると、下を向いてクスクスと笑い始めた。ショットグラスみたいに細い顎を砕いてやりたい衝動に駆られた。
「おい、あやまっとけよ」
もう一人の少年が窘めるように言わなければ、胸ぐらくらいはつかんでしまいそうだった。
茶髪の女が私を値踏みするような目つきで眺めている。きっとショットグラスの彼女なんだろう。
「ださっ」
女は吐き捨てるように言った。
——おあいにく様、ガラスの顎の男にはまったく興味ありませんから
そんな目つきで見返してやると、私はその場を離れた。
ヒカルがやって来たのは十一時少し前だった。
スキニーのジーンズに真っ白なTシャツ、デニムのジャケットを腰に巻き付けて、デートに遅刻した彼氏みたいに頭を搔きながら、ヒカルはやって来た。
二人の少年はポカンと口を開け、相方の女二人はその様子を苦虫をかみつぶしたみたいな顔でみていた。
「ごめんごめん、なかなかなお客が帰ってくれなくてさ。もう焦りまくった」
「いいよ。それよりほんとに良かったの? お店は十二時までなんでしょ?」
「お客が居れば、二時くらいまで開けてることもあるよ。でもそんな時間まで待っていてなんて言えないじゃん。ねぇ、まだ時間いいよね?」
「もちろん、時間はたっぷりあるよ。朝まで」
「朝まで?」
「友達の家に泊まるって連絡したの。お酒臭い息で深夜に帰るわけにいかないもん」
迷惑だったかなと思って、私はヒカルの顔色を伺った。
「よし! 今日は朝まで思いっきり遊ぼう」
陽気に親指を立てるヒカルに私は思わず笑ってしまった。
「ほんとうにあの綾瀬ひかるなの? いつも仏頂面で、クラスメートなんてカボチャくらいにしか思っていないあの綾瀬なの?」
「レオナは特別なんだ……」
ヒカルはポツリと言った。
特別とはどういう意味なんだろう。私がヒカルに抱いている感情と同じ種類のものなんだろうか。私がヒカルに寄せる想いは友情なんかじゃない。今日、それをはっきりと確信した。渚や夢乃と一緒に居るときにはけして感じないせつない気持だ。私はヒカルのどんな小さな仕草でも、表情でも、息づかいでさえ見逃したくはなかった。そしてそれらをガラスの陳列ケースに収めて、いつまでも眺めていたかった。
要するに私は彼女に恋していた。
「レオナ、お腹減ったでしょ? 連れて行きたいとっておきの店があるんだ」
思い立ったようにヒカルが言った。
当然、お腹は空いていた。
「なんのお店なの?」
「それは着いてからのおたのしみ」
そう言うと、ヒカルは私の耳元に口を寄せた。またキスされるんじゃないかと思ってドキリとした。
「ホントはね。ここのドーナツ、そんなに悪くないんだ。でもとっておきの店だから、レオナにはとっておきの空腹でいてほしかったんだ」
「何よそれ!」
私たちは笑いながら席を立った。
「さっきはごめん」
ショットグラスがペコリと頭を下げた。
「俺たちこれからクラブ行くんだけど、仲直りに一緒しない?」
もう一人の少年が言った。
「知り合い?」
ヒカルは私を見た。
「さあ? 知らないよ。美味しいもの食べに行こう!」
私はヒカルの腕を胸に押しつけるように抱きかかえた。
エリカは私の肩に手を置いてそう言うと、ゆっくりと背中を向けた。赤いカーペットの通路を挑発するように腰をくねらせて歩いていく。
「あのクソ女、あんたを酔い潰すつもりだったんだ」
綾瀬はエリカの後ろ姿を睨みつけた。
「なんでそんなことをするわけ?」
「自分の客を取られた腹いせかも」
綾瀬は体にピッタリとフィットした白い詰め襟のドレスを着ていた。
タイトなミニから伸びる脚は肉感的なエリカのそれと違い若竹のように瑞々しい。
「仕返しに私を自分のお客にしようと企んでたってこと?」
「あんたは一見の客だし、さすがにそれはないと思うけど、若い客をたまに食ったり、半分趣味でキャバしてるような奴だからなにを考えてるかわからない。それにあいつは……まああいや。とにかくここはあんたなんかが来る場所じゃないんだよ」
綾瀬は少し口ごもりながら言った。
「女もいけるんでしょ?」
「知ってたの? 知っていて飲まされていたんだ」
綾瀬は少しムッとした表情になった。
「もとはと言えば、綾瀬さんが遅刻するから悪いんじゃない」
「だって、まさか来るなんて思わないじゃん。それとここじゃ私はヒカル。カタカナのね」
「なら私はあんたじゃなくてレオナ」
「わかった。レオナ、とにかくもう帰った方がいい。見つかったら退学じゃ済まないよ」
「あのね……ヒカルがそれ言うかな」
「私はいいんだよ。多分もう長くは学校に居ないと思うから」
「辞めちゃうの?」
ヒカルはそれには答えなかった。
「ソフトドリンク貰おうか? オレンジジュースならセット料金の範囲でいけるから」
「あのね。お金のことは心配しなくていいよ。貯金下ろしてきたから、しばらくは一緒に居られる」
「なに考えてるのよ。こんな場所で大事な貯金使うなんて、無駄遣いもいいとこ。レオナはバカだよ」
呆れたようにヒカルは私の顔を見た。
「友達に会いに来るために遣うなら、無駄遣いじゃない。そうでしょ?」
「友達ならいつだって、どこだって会えるもんだよ。友達に会うのにお金を払う人なんて聞いたことない」
「そうだね」
私たちは声を揃えて笑った。
前の席に案内されてきた客が驚いたようにこちらを見た。小さく私が会釈すると、彼も小さく返した。
半分くらいの入りだった席も八割方埋まっている。時計は七時、夜はこれからが本番らしい。
ミラーボールが照明の色を変えた。ヒカルの足にクルクルとオレンジの色の影を落としていく。
「足、綺麗だね」
「そんなことない。棒みたいだもん。それにこんなの履いていたら寒いんだ」
ヒカルは両の掌で腿を擦った。
席の真上にエアコンの吹き出し口があり、冷気がまともに下りてくる。
私はカーディガンを脱ぐと綾瀬の膝に掛けた。
「バカね。店の人に見つかったら、叱られるじゃん。こういうとこは見せてなんぼなんだから」
ヒカルは少し頬を赤らめた。
「だいじょうぶだよ。お客の私がいいって言ってるんだもん」
私は膝の上のカーディガンを取ろうとするヒカルの手を押しとどめた。
「ありがとう」
ヒカルは小さく言った。
店のマイクが早口で何かがなり立てるように言った。私にはヒカルさんと言ってるのしかわからなかったが、彼女はすぐに反応した。
「呼ばれた。行ってくる」
ヒカルは腰を浮かせた。
「呼ばれたって、誰に?」
「指名が入ったんだ。できるだけ早く戻る」
どうやら指名というのは独占権を意味するわけではないらしい。
「またあの人が来る? エリカさん」
「来ない。店の人に言って、別の子をヘルプに付けてもらうから」
結局、その夜のヒカルは忙しく私の席と別の席を行ったり来たりした。最後の前金を支払うと、持ち金がほぼ尽きた。まだ全然話し足らない。こんなことならもう少し軍資金を確保しておくべきだったと、自分の吝嗇さを後悔した。
ヒカルは店の外まで送ってくれた。
「今日はありがとう。気をつけて帰ってくださいね」
丁寧にお辞儀するヒカルがなんだか他人行儀に見える。後ろでスキンヘッドと馬面も揉み手をしながら頭を下げた。
仕事とはわかっていても、ヒカルの営業スマイルは私の心を重くした。このまま店を出て、どこかでATMを探して戻ってこようとさえ思った。
エレベーターが来て、学生風の三人が出てきた。どこかで少し飲んできたのだろう。酒くさい。スキンヘッドと馬面はまるで若手の漫才コンビみたいに揉み手をさらに低くして、満面の笑みで三人に近づいた。
ヒカルはそれをチラッと見ると、私をエレベーターに押し込み耳打ちした。
「商店街のドーナツ屋で待っていて。すぐ行くから。ドーナツは注文したらダメだよ。パサパサで美味しくないからね」
それから彼女は私の頬に軽くキスしてエレベーターを閉めた。
2
午後十時、商店街のシャッターはほとんど閉まっていた。
それでもアーケードの下は飲み屋街から出てきた酔っぱらいでそれなりに賑やかだった。
文房具店のシャッターに反吐をつく若者。何度も何度もバンザイを繰り返すサラリーマンの一団。片方のエンジンを吹っ飛ばされた戦闘機みたいに道路の端から端まで使って蛇行しながら歩いていく中年男。それからキャバクラ帰りの女子高校生も忘れてはいけない。お酒はとっくに醒めているはずなのにほっぺが火照ってしょうがなかった。
「今日は渚のところに泊まるから」と母に電話した。母はいつものことだから、疑いもしなかった。
私はホットコーヒーを注文すると、二階に上がった。
まるで楽しくなさそうなカップルが一組、まずそうにドーナツを黙々と食べていた。
別の席では私と同じくらいの年頃の男女が四人、我が物顔で雑談している。
「でかっ!」
横をすり抜けるとき、少年の一人が聞こえよがしに言った。私の胸のことを言ってるのだろう。睨みつけてやると、下を向いてクスクスと笑い始めた。ショットグラスみたいに細い顎を砕いてやりたい衝動に駆られた。
「おい、あやまっとけよ」
もう一人の少年が窘めるように言わなければ、胸ぐらくらいはつかんでしまいそうだった。
茶髪の女が私を値踏みするような目つきで眺めている。きっとショットグラスの彼女なんだろう。
「ださっ」
女は吐き捨てるように言った。
——おあいにく様、ガラスの顎の男にはまったく興味ありませんから
そんな目つきで見返してやると、私はその場を離れた。
ヒカルがやって来たのは十一時少し前だった。
スキニーのジーンズに真っ白なTシャツ、デニムのジャケットを腰に巻き付けて、デートに遅刻した彼氏みたいに頭を搔きながら、ヒカルはやって来た。
二人の少年はポカンと口を開け、相方の女二人はその様子を苦虫をかみつぶしたみたいな顔でみていた。
「ごめんごめん、なかなかなお客が帰ってくれなくてさ。もう焦りまくった」
「いいよ。それよりほんとに良かったの? お店は十二時までなんでしょ?」
「お客が居れば、二時くらいまで開けてることもあるよ。でもそんな時間まで待っていてなんて言えないじゃん。ねぇ、まだ時間いいよね?」
「もちろん、時間はたっぷりあるよ。朝まで」
「朝まで?」
「友達の家に泊まるって連絡したの。お酒臭い息で深夜に帰るわけにいかないもん」
迷惑だったかなと思って、私はヒカルの顔色を伺った。
「よし! 今日は朝まで思いっきり遊ぼう」
陽気に親指を立てるヒカルに私は思わず笑ってしまった。
「ほんとうにあの綾瀬ひかるなの? いつも仏頂面で、クラスメートなんてカボチャくらいにしか思っていないあの綾瀬なの?」
「レオナは特別なんだ……」
ヒカルはポツリと言った。
特別とはどういう意味なんだろう。私がヒカルに抱いている感情と同じ種類のものなんだろうか。私がヒカルに寄せる想いは友情なんかじゃない。今日、それをはっきりと確信した。渚や夢乃と一緒に居るときにはけして感じないせつない気持だ。私はヒカルのどんな小さな仕草でも、表情でも、息づかいでさえ見逃したくはなかった。そしてそれらをガラスの陳列ケースに収めて、いつまでも眺めていたかった。
要するに私は彼女に恋していた。
「レオナ、お腹減ったでしょ? 連れて行きたいとっておきの店があるんだ」
思い立ったようにヒカルが言った。
当然、お腹は空いていた。
「なんのお店なの?」
「それは着いてからのおたのしみ」
そう言うと、ヒカルは私の耳元に口を寄せた。またキスされるんじゃないかと思ってドキリとした。
「ホントはね。ここのドーナツ、そんなに悪くないんだ。でもとっておきの店だから、レオナにはとっておきの空腹でいてほしかったんだ」
「何よそれ!」
私たちは笑いながら席を立った。
「さっきはごめん」
ショットグラスがペコリと頭を下げた。
「俺たちこれからクラブ行くんだけど、仲直りに一緒しない?」
もう一人の少年が言った。
「知り合い?」
ヒカルは私を見た。
「さあ? 知らないよ。美味しいもの食べに行こう!」
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