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ランチデート
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「キャリー、今日、お昼、1時間ほど時間空いただろ?一緒に街のサンドイッチ屋さんで食べないか?女性に人気らしい。うちの秘書の奥さんが好きらしく、休日によく食べに行くんだって。いろんな種類があって選べるらしいんだ。どうかな?」とさりげなく誘ってみた。
すると「あら、サンドイッチに種類があるの?私そういうの疎いから、面白そうね。お昼楽しみにしてる」と笑顔で去って行った。
ザックは、今日は、うまく誘えた。1時間しかないけど、距離を縮めるチャンス。時間の長さは関係ない。そう言い聞かせて、奮い立っていた。
そして、人気のサンドイッチ屋さんに到着。
護衛を離れたところで待機させ、2人は、一般客に紛れて並んだ。
キャリーは、並んで買うということが初めてだった。
そもそもお金を支払う行為自体、経験がない。
「ザック、私、このツナとレッドキャベツのサンドイッチにするわ。あなたは、何にする?」と目を輝かせて聞いてきた。
ザックは、「私は、チキンカツとカリフラワーサラダのサンドイッチにするよ」と言った。
すると、キャリーは、「私もそれと迷ったのよね。ボリュームありそうだし、食べきれなかったらダメだからな~」と少し残念そうにしていた。
そして、注文し、テーブルで待っていると、「ザック、みて。デザートのサンドイッチもあるみたい。あちらの方食べてるのも美味しそうだわ」とまるで、少女の様なキラキラした笑顔で話しかけてきた。
ザックは、可愛いな。ずっとこの時間が続いてほしい。そう心の底から思った瞬間だった。
待つこと10分、テーブルに、頼んだサンドイッチと、スープがきた。
キャリーに、「一口どう?」と差し出した。
すると「いいの?」と遠慮なく、がぶりと一口。
「うーん。美味しいわ!ドレッシングがとてもカツとあってて、やみつきになりそう」と満面の笑み。
そして「ザックも、私のを一口どう?」と差し出してきた。
いつもなら遠慮するが、今日は、自分の殻を破ろうと思い、「頂くよ」と一口。
「うまいな。キャベツがシャキッとしてツナと合うな」と言った。
「キャリーは、ホントだわ。ザックが注文したサンドイッチとまた違って美味しいわ」と終始ご機嫌で、ランチを食べた。
そして少しだけ、噴水の周りを散歩して、仕事に戻った。
仕事に入る前に、キャリーは、「ザック、いろいろ気遣いありがとう。とても楽しかったし、初めて食べたサンドイッチ美味しかったわ」とお礼を言ってくれた。
ザックは、「こちらこそ、誘いにのってくれてありがとう。楽しかったし、気分転換にもなった。また行こう」と伝えた。
キャリーは、その部分には、返事をしなかったが、いつものクールな笑みではなく、柔らかい自然な笑顔を返してくれた。
ザックは、この幸せを手放したら、一生後悔する。絶対に離婚回避すると更に決意を固めた瞬間だった。
すると「あら、サンドイッチに種類があるの?私そういうの疎いから、面白そうね。お昼楽しみにしてる」と笑顔で去って行った。
ザックは、今日は、うまく誘えた。1時間しかないけど、距離を縮めるチャンス。時間の長さは関係ない。そう言い聞かせて、奮い立っていた。
そして、人気のサンドイッチ屋さんに到着。
護衛を離れたところで待機させ、2人は、一般客に紛れて並んだ。
キャリーは、並んで買うということが初めてだった。
そもそもお金を支払う行為自体、経験がない。
「ザック、私、このツナとレッドキャベツのサンドイッチにするわ。あなたは、何にする?」と目を輝かせて聞いてきた。
ザックは、「私は、チキンカツとカリフラワーサラダのサンドイッチにするよ」と言った。
すると、キャリーは、「私もそれと迷ったのよね。ボリュームありそうだし、食べきれなかったらダメだからな~」と少し残念そうにしていた。
そして、注文し、テーブルで待っていると、「ザック、みて。デザートのサンドイッチもあるみたい。あちらの方食べてるのも美味しそうだわ」とまるで、少女の様なキラキラした笑顔で話しかけてきた。
ザックは、可愛いな。ずっとこの時間が続いてほしい。そう心の底から思った瞬間だった。
待つこと10分、テーブルに、頼んだサンドイッチと、スープがきた。
キャリーに、「一口どう?」と差し出した。
すると「いいの?」と遠慮なく、がぶりと一口。
「うーん。美味しいわ!ドレッシングがとてもカツとあってて、やみつきになりそう」と満面の笑み。
そして「ザックも、私のを一口どう?」と差し出してきた。
いつもなら遠慮するが、今日は、自分の殻を破ろうと思い、「頂くよ」と一口。
「うまいな。キャベツがシャキッとしてツナと合うな」と言った。
「キャリーは、ホントだわ。ザックが注文したサンドイッチとまた違って美味しいわ」と終始ご機嫌で、ランチを食べた。
そして少しだけ、噴水の周りを散歩して、仕事に戻った。
仕事に入る前に、キャリーは、「ザック、いろいろ気遣いありがとう。とても楽しかったし、初めて食べたサンドイッチ美味しかったわ」とお礼を言ってくれた。
ザックは、「こちらこそ、誘いにのってくれてありがとう。楽しかったし、気分転換にもなった。また行こう」と伝えた。
キャリーは、その部分には、返事をしなかったが、いつものクールな笑みではなく、柔らかい自然な笑顔を返してくれた。
ザックは、この幸せを手放したら、一生後悔する。絶対に離婚回避すると更に決意を固めた瞬間だった。
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