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離婚までカウントダウン
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いよいよ、キャリーの誕生日まで、あと10日。
もうこことも、お別れね。そんなことを思いながら、今日も朝食を食べていた。
毎日、美味しい朝食をありがとう。そう思って頂く食事は、さらに美味しかった。この料理ともお別れか~寂しいわね。
そうだわ。朝、仕事の前に、庭園を散歩しようっと。
1人、微笑みながら、考え事をしていたキャリーの姿を、王、王妃、ザックの3人はそっと伺っていた。
そして、キャリーが庭園を散歩している間、3人は話し合った。
「キャリーは、もう、心が外の世界に向いているわね。このままお別れする気なの?」と王妃。
すると「まだあと10日ある。なんとか思いとどまってもらえるよう、とにかく今日から、謝って謝って、視界に入り続けるよ」とザック。
王は「逆効果じゃないか?気持ちがない相手からの一方的な謝罪は、迷惑だと思うが、他にも何かないのか?このままだと、離婚されるのを防げないぞ」と言った。
ザックは、「でも、私には謝る以外、他に方法はないし…そもそも、キャリーと行きたいところ、話したいことがたくさんあるけど、キャリーがまず、心を向けてくれないと、話が進まないだろ?謝罪と、私に少しでもチャンスをもらえるよう距離を詰めるんだ」と言い切った。
2人からは、やれるところまで頑張ってみなさい、そう言って解散した。
そして、庭園に散歩中の、キャリーを追いかけ、ザックは、隣をさりげなくキープ。
「花が綺麗に咲いているな」とザック。すると「あら、お時間大丈夫でしたか?いつも朝食後は、すぐに仕事を始めてらっしゃるのに。私はもう戻りますので、では」と、口元だけ笑顔でその場を去って行こうとした。
ザックは、「キャリー、今日夜、外に食事をしに行かないか?」
「今日は、夕食に、私の大好きな、パンプキングラタンと、デザートに、スフレチーズケーキを作ってもらえると、シェフが言ってたから、行かないわ。」そしてそのまま庭園を後にした。
ザックは、まぁ想定内。また声をかけよう。それより、キャリーの好物を初めて聞いたな。
好きな食べ物さえ知らない、恥ずかしいな。今更気付かされるなんて、遅すぎだ…
そして謝ることが出来なかった。
でもごちゃごちゃ言ってられない。あと10日以内に、少しでも視界に入らないと。
そして、ザックは、誕生日の夜、2人で食事するためにレストランを予約。
キャリーがグラタン、チーズケーキが好きなことを知れたから、きっとチーズ料理が好きなのかもと思い、チーズフォンデュが食べられると評判の店に連れて行こう決めた。
さぁどうやって誘おうか。
慎重に考えないと、人生の一大事。
後悔と、愛に気づいたザック。
ダメでも仕方ないけど、想いが届いてほしい…
そう願う日々。そして離婚まで残り9日となった
もうこことも、お別れね。そんなことを思いながら、今日も朝食を食べていた。
毎日、美味しい朝食をありがとう。そう思って頂く食事は、さらに美味しかった。この料理ともお別れか~寂しいわね。
そうだわ。朝、仕事の前に、庭園を散歩しようっと。
1人、微笑みながら、考え事をしていたキャリーの姿を、王、王妃、ザックの3人はそっと伺っていた。
そして、キャリーが庭園を散歩している間、3人は話し合った。
「キャリーは、もう、心が外の世界に向いているわね。このままお別れする気なの?」と王妃。
すると「まだあと10日ある。なんとか思いとどまってもらえるよう、とにかく今日から、謝って謝って、視界に入り続けるよ」とザック。
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ザックは、「でも、私には謝る以外、他に方法はないし…そもそも、キャリーと行きたいところ、話したいことがたくさんあるけど、キャリーがまず、心を向けてくれないと、話が進まないだろ?謝罪と、私に少しでもチャンスをもらえるよう距離を詰めるんだ」と言い切った。
2人からは、やれるところまで頑張ってみなさい、そう言って解散した。
そして、庭園に散歩中の、キャリーを追いかけ、ザックは、隣をさりげなくキープ。
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ザックは、「キャリー、今日夜、外に食事をしに行かないか?」
「今日は、夕食に、私の大好きな、パンプキングラタンと、デザートに、スフレチーズケーキを作ってもらえると、シェフが言ってたから、行かないわ。」そしてそのまま庭園を後にした。
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好きな食べ物さえ知らない、恥ずかしいな。今更気付かされるなんて、遅すぎだ…
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キャリーがグラタン、チーズケーキが好きなことを知れたから、きっとチーズ料理が好きなのかもと思い、チーズフォンデュが食べられると評判の店に連れて行こう決めた。
さぁどうやって誘おうか。
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