新しい世界

承諾

　真奈は、約束の3日目を迎えて、覚悟を決めていた。

　自分がここに来たのには何か理由があると思う。

　そして、夫になる予定の人達とは、追々、仲を深められたらいいかなと、楽観的に考えることにした。

　自分がいた時代では、友達はたくさんいたけど、彼氏はいなかったし。

　そう思って、王様の部屋へ案内してもらった。

　そこには、いつものメンバーが揃っていた。

　真奈は「お返事しに来ました。」そう言うと、みんな、じっとこちらをみていた。

　そして「結婚のお話、お受けします。ただいきなりなので、1人ずつお話したり、デートしたりしてもいいですか？」と提案。

　すると5人は、ホッとした表情と共に、「もちろんだ」と返答。

　真奈もホッとしていた。
　そういえば、自己紹介してなかったわ。

　そう思い、自己紹介することに。

「改めまして、私の名前は、橋本真奈、2025年から来ました。20歳、大学生で環境問題について学んでました。両親は他界。祖父母は健在で、今私がいなくなって心配してるかも、と思うと気がかりです」
王様は
「ディレク、タナー、タナー国の王だ。30歳。元の時代には戻れないが、祖父母と通信出来ないか、調べさせよう」

次に、私を迎えにきた、騎士団長
「トム、マッケン、タナー国の騎士団長を勤めている。29歳。よろしく」と、キリッとした表情。

秘書
「フェル、ランダー、王様の秘書です。29歳。よろしくお願いします」こちらは、無表情。

騎士
「ベン、マッケン、タナー国、騎士と情報収集を担当してる。トムの弟だよ。26歳。よろしくね」笑顔で1番親しみやすそう。

医師
「ルーク、フォスター、医師、30歳。王家及び王宮勤めの皆さまの体調を診てます。」と少し神経質そう。

と自己紹介。
みんな年上だな。ベンさんが1番歳が近い。

そして、今日から1ヶ月後に、結婚式をすると決まった。

早いな～とどこか人ごとの真奈。

真奈はもう一つ心配事が。

男性と付き合ったことごないので、もちろん体の関係になった事もなく、それをどうやって、誰から伝えていけばいいのか…

未知の世界だから、少し怖さもあるし、ましてや、未経験なのに、いきなり5人も夫が…

体もつかな？

そういえば、王様の子供とは限らなくなるけどいいのかしら？
すぐに赤ちゃん授かるとも限らないけど、誰の子供か、妊娠中にわかったりするのかな？時代も進んでるし。

そして夕食は、6人で食べることに。
真奈は一つ聞いてみた。

「あのー質問なんですが、私がいた世界は、一夫一妻制で、子供が出来た場合、相手がはっきりしているのですが、夫5人となると、どなたとの子供か、産まれるまでわからないですが、そこは大丈夫ですか？」と。

すると医師のルークが、ここは私がと説明「女性が少ないため、私達5人は少なからず、血の繋がりがあるんです。また王様は、戦って決まったわけではなく、能力やその他諸々を総合的に判断して、国民が決めたので、この5人の中の誰かとの子供で大丈夫なんですよ。また、真奈様が、私達以外も気に入って夫とする場合も、私達には、反対する権利もないです」
そう言われた。

うーん。5人でも手一杯なのに…まず増えることはないよ

そう思いながら、「そうなんですね。わかりました」と答えた。

すると王様が「真奈は、営みの経験はある？」と真顔で聞いてきた。

まさか、そんな直球で聞かれるとは思わなかった真奈…
恥ずかしそうに、首を横に振った

すると5人は、満面の笑顔だった