誤解の代償

トモ

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平穏

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「おはようございます。金曜日は、せっかくのお誘いに行けず申し訳ありませんでした」
と、社長に挨拶をすると、いつもなら無愛想なのに、今日は、「いや急な申し出だったから気にしなくていい」といつもより雰囲気が柔らかい。そのため一礼して自席に行こうとすると、代わりにリズを連れて行ったことを知らされた。そういえば、婚約破棄の原因でもある、あの子の存在、正直忘れていたわ。 またなぜ彼女をよりによって連れて行ったのかは知らないけど、これ以上、リズと関わり合いたくないので、無難に「そうだったんですね。都合つく人が見つかってよかったです」と返事をした。
するといつもならここで終わる会話を続けてきた。「あの子は、キミと同期?なんにせよ次からは、彼女を連れて行く事はないね」と言って、社長は、会社夫人から頂いた化粧品のサンプルの入った紙袋を、メアリーに渡した。
何か気に触る事でもしたのかしら?男性は、リズのような雰囲気の女性に心惹かれやすいのは、よく理解していたので、社長の反応にあれ?と思わずにはいられなかったが、これ以上話を蒸し返しても、特にいい事はないと思い、頂いたサンプルに対し、社長にお礼と、会長夫人にも、お礼のメールも入れておいた。
今日は、一日平和な日だったな、そう思って、そろそろ帰宅の準備を始めていると、社長から、「今日は、これから予定あいてるか?もし可能なら、プライベートな誘いなので、強制ではないが、友人がオープンした海鮮料理の店に食べにいかないか?」と声をかけてきた。
いつもなら断るけど、今日は、なんとなく行ってみたいと思い、「はい。予定あいてますので、ぜひ」と返事をしていた。
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