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第5話
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「あっ、足が......」
「ねえ、ちょっと俊也、大丈夫?」
その後、広い校庭で独身教師から時間いっぱいまで逃げ切った僕は、4時間目を乗り越えた昼休み、机に突っ伏して呻いていた。窓からは辰子が心配そうにこちらを覗いている。
「だ、大丈夫......と思いたい...」
「それはつまり大丈夫ではないということなのでは?」
強がりを言おうとして願望を口に出す情けない僕の発言に大きな単眼が特徴的な女子が突っ込みをいれながらこちらにやってきた。
「あっ、アイちゃんヤッホー!」
「ヤッホー辰子ちゃん。もう少し声量落としてくださいね?ガラス、割れちゃいますから」
辺りに響き渡る大音量で挨拶した辰子をやんわり窘める彼女の名前は宇野アイ、種族はキュクロプスという巨人の一種と人間のハーフだと聞いている。顔の面積の半分が大きな一つ目で占められており、巨人の血をひいているというのも納得の長身と巨峰を持っている。僕も身長は低いほうではないが、彼女のほうが大きい。だというのに、身体の線は細くて華奢なのだ。校内にファンクラブまである程人気の美人さんである。昼休みは基本辰子と僕と一緒に昼食を食べにやってくるクラスメイトだ。
そんな宇野さんは僕の席まで歩いて来ると、人の後ろ襟を掴んで椅子から下ろし、そのまま僕を引きずって窓際に移動した。女の子に軽々運ばれる程軽い体重してないんだけど......まぁ異種族あるあるだ。
「ごめんね、つい嬉しくって」
「いいんですよ、普段一緒にいるこのロクデナシが大声を出さないと聞こえない馬鹿耳を持っているのが悪いんですから」
僕はその場にいなかったので詳しいことは知らないのだが、辰子から聞いた所によると、宇野さんが鳥除けと間違われてカラスに襲われていたところを辰子が助けたことがきっかけで仲良くなったのだとか。そして何故なのか、宇野さんは僕に対してやけに当たりがきついのだ。知らない内に嫌われるようなことでもしたんだろうか?
「今朝のことだってそうです。どうせ、あなたが寝坊でもして遅刻しそうになった所を辰子ちゃんに助けて貰ったとか、そんなところでしょう」
おぉう、バレてる。
「ア、アイちゃん。俊也は悪くないんだよ?私が無理矢理......それに結局間に合わなかったし」
責められている僕を見て慌てた様子で庇ってくれる。半ば強引にやらされたこととは言え、親切心から僕を運んでくれた辰子が悪い事にするほど僕の性格はねじ曲がっていない。
「いいや、辰子。宇野さんの言うとおりだよ。待ちあわせしておいて寝坊した僕の責任だよ。先生からも叱られた。危ないから二度とするなって」
実際辰子がウッカリ手を滑らせたり、僕が誤って手を離したりすれば、晴れ時々人体でアスファルトにはミンチ肉である。辰子にとってはなんてことのないことでも、人間にとっては命取りだったなんてことはざらにある。その逆も然り。異種族との交流にはこういったところに難しさがある。
「そっか……そうだよね、私不注意だったのかな、ごめんね俊也」
「謝るようなことじゃないよ、前もって考慮して伝えておかなかった僕の責任だ。辰子は気にしなくていいよ」
「ねえ、ちょっと俊也、大丈夫?」
その後、広い校庭で独身教師から時間いっぱいまで逃げ切った僕は、4時間目を乗り越えた昼休み、机に突っ伏して呻いていた。窓からは辰子が心配そうにこちらを覗いている。
「だ、大丈夫......と思いたい...」
「それはつまり大丈夫ではないということなのでは?」
強がりを言おうとして願望を口に出す情けない僕の発言に大きな単眼が特徴的な女子が突っ込みをいれながらこちらにやってきた。
「あっ、アイちゃんヤッホー!」
「ヤッホー辰子ちゃん。もう少し声量落としてくださいね?ガラス、割れちゃいますから」
辺りに響き渡る大音量で挨拶した辰子をやんわり窘める彼女の名前は宇野アイ、種族はキュクロプスという巨人の一種と人間のハーフだと聞いている。顔の面積の半分が大きな一つ目で占められており、巨人の血をひいているというのも納得の長身と巨峰を持っている。僕も身長は低いほうではないが、彼女のほうが大きい。だというのに、身体の線は細くて華奢なのだ。校内にファンクラブまである程人気の美人さんである。昼休みは基本辰子と僕と一緒に昼食を食べにやってくるクラスメイトだ。
そんな宇野さんは僕の席まで歩いて来ると、人の後ろ襟を掴んで椅子から下ろし、そのまま僕を引きずって窓際に移動した。女の子に軽々運ばれる程軽い体重してないんだけど......まぁ異種族あるあるだ。
「ごめんね、つい嬉しくって」
「いいんですよ、普段一緒にいるこのロクデナシが大声を出さないと聞こえない馬鹿耳を持っているのが悪いんですから」
僕はその場にいなかったので詳しいことは知らないのだが、辰子から聞いた所によると、宇野さんが鳥除けと間違われてカラスに襲われていたところを辰子が助けたことがきっかけで仲良くなったのだとか。そして何故なのか、宇野さんは僕に対してやけに当たりがきついのだ。知らない内に嫌われるようなことでもしたんだろうか?
「今朝のことだってそうです。どうせ、あなたが寝坊でもして遅刻しそうになった所を辰子ちゃんに助けて貰ったとか、そんなところでしょう」
おぉう、バレてる。
「ア、アイちゃん。俊也は悪くないんだよ?私が無理矢理......それに結局間に合わなかったし」
責められている僕を見て慌てた様子で庇ってくれる。半ば強引にやらされたこととは言え、親切心から僕を運んでくれた辰子が悪い事にするほど僕の性格はねじ曲がっていない。
「いいや、辰子。宇野さんの言うとおりだよ。待ちあわせしておいて寝坊した僕の責任だよ。先生からも叱られた。危ないから二度とするなって」
実際辰子がウッカリ手を滑らせたり、僕が誤って手を離したりすれば、晴れ時々人体でアスファルトにはミンチ肉である。辰子にとってはなんてことのないことでも、人間にとっては命取りだったなんてことはざらにある。その逆も然り。異種族との交流にはこういったところに難しさがある。
「そっか……そうだよね、私不注意だったのかな、ごめんね俊也」
「謝るようなことじゃないよ、前もって考慮して伝えておかなかった僕の責任だ。辰子は気にしなくていいよ」
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