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第18話
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場の空気を切り替えるかのように、宇野さんは軽く手をたたいてから僕に目線を移した。
「それで?どうするつもりなんですか唐変木。まさかとは思いますが、本当に一切何も考えてないとは言いませんよね?空っぽの頭でどこまで考えたのかさっさと吐きなさい。でないと酷いですよ?」
宇野さんも苛立っているのか僕への当たりが普段の二割増しキツイ、なんとも理不尽な八つ当たりである。
「ええと、校長先生からは辰子が参加することで発生する危険性に対してなにかしらの対策を用意して、来場者の安全を確保しろって言われてるんだ。だから本人と何が危なそうなのかについて話そうと......」
そこまで言ったところで僕の体が宇野さんに掴まれ吊し上げられる。
「考えた結果が問題点の洗い出しだけって、本当に能なしですかあなたは!肝心の企画も決めないで有志で参加なんて校長以前に生徒会に許されるはずないでしょう!それでも他種族の見本たる規呈生ですかー!」
何故か僕の発言に怒り心頭の宇野さんに、しっかり気道を潰されて息ができず、腕を軽く叩くという降参のサインも抵抗してるとでも思われたのか、逆に首もとを一層強く締めつけられた。
「アイちゃんストーップ!俊也息できてないから、死んじゃうから!」
辰子が仲裁に入ってくれてようやく窒息死の危険から逃れた僕は、後少し解放されるのが遅かったら死んでいたかもなと思う。
昔から辰子と遊んだり、父さんの運動に付き合わされたりして他の人より頑丈な僕だったから良かったけど、これがもし普通の人なら......ゾッとする。
個人的な意見を言わせてもらえば、力が強くても加減がわかってる辰子よりも宇野さんみたいに人間と交流して日が浅い人のほうが恐ろしいと思うんだけど......現場を知らない人からすればそう見えないんだろうか。
「ゲホッ、ゲホッ......宇野さんもいい加減人間の脆さを認識してね?わざとじゃないんだろうけど」
「ご、ごめんなさい。私地元では非力な方だったものでして......」
どうやら反省はしているみたいだけど、巨人と同じくくりで見られても困る。ま、本人に悪気はなさそうだし、今はそんなことをチクチク言ってる場合じゃないのでこの辺で。
「ちゃんと気をつけてね?それで企画のことなんだけど、そっちはもう考えて有るんだ、これしかないってぐらいの名案をね。だけど僕は辰子と一緒にいるのに慣れちゃってるのか、改めて危険な点を聞かれるとほとんど浮かばないんだよね。思いついたのは身体能力が高いことぐらいで、それも辰子の家族に比べたらたいしたことないよなって思うぐらいで......」
なんだかんだと言っても辰子は女の子で、ドラゴン族として見れば非常に若い部類なのだ。ご両親のことやお兄さんのことを知っていると相対的に安全に見えてしまうのである。
「その運動能力だけでも生徒の中では結構危険な部類だと思いますけどね……ですがまぁ、辰子ちゃんは私とちがって力の制御もバッチリですし、他に危険な所と言われても、ねぇ?ヤバいくらい可愛いことしか思いつきません」
「ア、アイちゃん?これそうゆう話じゃないと思うんだけどなー?」
......宇野さんは辰子の事になると途端に視野が狭まるよなぁ……相談相手を間違えただろうか?
「それで?どうするつもりなんですか唐変木。まさかとは思いますが、本当に一切何も考えてないとは言いませんよね?空っぽの頭でどこまで考えたのかさっさと吐きなさい。でないと酷いですよ?」
宇野さんも苛立っているのか僕への当たりが普段の二割増しキツイ、なんとも理不尽な八つ当たりである。
「ええと、校長先生からは辰子が参加することで発生する危険性に対してなにかしらの対策を用意して、来場者の安全を確保しろって言われてるんだ。だから本人と何が危なそうなのかについて話そうと......」
そこまで言ったところで僕の体が宇野さんに掴まれ吊し上げられる。
「考えた結果が問題点の洗い出しだけって、本当に能なしですかあなたは!肝心の企画も決めないで有志で参加なんて校長以前に生徒会に許されるはずないでしょう!それでも他種族の見本たる規呈生ですかー!」
何故か僕の発言に怒り心頭の宇野さんに、しっかり気道を潰されて息ができず、腕を軽く叩くという降参のサインも抵抗してるとでも思われたのか、逆に首もとを一層強く締めつけられた。
「アイちゃんストーップ!俊也息できてないから、死んじゃうから!」
辰子が仲裁に入ってくれてようやく窒息死の危険から逃れた僕は、後少し解放されるのが遅かったら死んでいたかもなと思う。
昔から辰子と遊んだり、父さんの運動に付き合わされたりして他の人より頑丈な僕だったから良かったけど、これがもし普通の人なら......ゾッとする。
個人的な意見を言わせてもらえば、力が強くても加減がわかってる辰子よりも宇野さんみたいに人間と交流して日が浅い人のほうが恐ろしいと思うんだけど......現場を知らない人からすればそう見えないんだろうか。
「ゲホッ、ゲホッ......宇野さんもいい加減人間の脆さを認識してね?わざとじゃないんだろうけど」
「ご、ごめんなさい。私地元では非力な方だったものでして......」
どうやら反省はしているみたいだけど、巨人と同じくくりで見られても困る。ま、本人に悪気はなさそうだし、今はそんなことをチクチク言ってる場合じゃないのでこの辺で。
「ちゃんと気をつけてね?それで企画のことなんだけど、そっちはもう考えて有るんだ、これしかないってぐらいの名案をね。だけど僕は辰子と一緒にいるのに慣れちゃってるのか、改めて危険な点を聞かれるとほとんど浮かばないんだよね。思いついたのは身体能力が高いことぐらいで、それも辰子の家族に比べたらたいしたことないよなって思うぐらいで......」
なんだかんだと言っても辰子は女の子で、ドラゴン族として見れば非常に若い部類なのだ。ご両親のことやお兄さんのことを知っていると相対的に安全に見えてしまうのである。
「その運動能力だけでも生徒の中では結構危険な部類だと思いますけどね……ですがまぁ、辰子ちゃんは私とちがって力の制御もバッチリですし、他に危険な所と言われても、ねぇ?ヤバいくらい可愛いことしか思いつきません」
「ア、アイちゃん?これそうゆう話じゃないと思うんだけどなー?」
......宇野さんは辰子の事になると途端に視野が狭まるよなぁ……相談相手を間違えただろうか?
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