ドラゴンな幼なじみがお節介やきで困っています

生コン樽

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第20話

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「添加、是等役不足、特筆、鈴木」
「......炎上させるのは体だけで十分だと思うよ?」
 日本語に慣れていない異種族の人は、自分の意思や想いを伝えることに一生懸命で物の言い方が必要以上に直接的になってしまうことがよくあるのだが、それにしたって使う言葉がやけに強い気がするのは僕だけなんだろうか......。
「僕らが役不足だって言いたいみたいだけど、火野さんから見て何が足りないのかな?」
「竜宮、巨大。是十分脅威為人間。添加、質量過多。」
「ワーッ、火野ちゃん!それ思ってても言わないでよ、しかもよりにもよって俊也の前で!」
「事実。受容推奨」
 ......大きくて、重いから、危ない......って言いたいのかな?
 僕は何故か顔を赤くして騒いでいる辰子を眺めつつ、火野さんからの指摘について考えてみる。
 うーん、あんまり気にしたことはなかったけど、体格の差ってやっぱり大きな問題なんだろうか。
 辰子の身長は大体15メートルぐらいで体重が......わかんないや、本人に聞こう。
「なぁ辰子。お前って体重いく......モガッ」
 辰子に質問しようとした僕の口を宇野さんの手がちから強く塞いだ。
 何をするんだと視線を送ると、奇妙なくらい無表情のハーフキュクロプスがそこにいた。
「いいですか鈴木さん。間違っても女の子に年齢と体重を尋ねてはいけません。もし辰子ちゃんにそんなことしようものなら......」
「ものなら?」
「○します」
 宇野さんの目が本気だった。ヤルと言ったことはヤル人の目だった。
 最後のほうは良く聞き取れなかったけどなにをされるかわからないので素直に頷いておく。僕はマゾではないので。
「わかったなら、いいです。話を戻しましょうか。火野さん、指摘する点はそれだけですか?」
「否定。別途存在。竜爪牙極鋭利。切創供与可能性高度」
「......出来損ない、通訳を」
「宇野さんももう少し言葉を選んでね?僕泣くよ?」
 この2人は僕を何だと思っているのか。人型のサンドバックにでも見えるのか?
 昔色々あったので心も身体も人一倍頑丈に育った僕だが、それでも強度は人間並みなのでもっと配慮してほしいと思う今日この頃。
「辰子の牙とか爪が鋭くて危ないって言いたい?」
「肯定」
 正解のようだ。すっかり失念していたが言われてみればその通りである。
 コンクリートぐらいの強度なら、力を込めればバターでも切るかのように切れてしまう切れ味をもつのがドラゴン族の爪牙だ。
 あちらの世界では国家予算に匹敵する高値で売れる希少素材らしいが......いまは関係ないか。
「普段から爪は切れ味が鈍るように削ったり研いだりしてるんだけど、それじゃあ駄目かな?」
 可愛らしく小首を傾げて尋ねる辰子に火野さんが淡々と返答する。
「不可。仮、一見危険有判断、不参加確定」
「俊也、火野ちゃんなんて言ってる?」
「辰子まで......えっと、もし外見で危険だと思われたら参加させてもらえないから駄目、であってる?」
「是、正解」
「そうか、辰子のことを良く知らない人からすれば、外見は大きな判断材料だよね。危険云々以前に見た目で怖くないって伝えないといけないんだ......」
「よくそこまで理解出来ますね……」
「同意。何故可能理解?不可解」
 疑問を覚えるくらいなら最初からわかりやすく話してくれればいいのにな、と内心思うがそれをわざわざ口には出さず、代わりにここまでに挙がった問題点を纏める。
「対策しないといけないことは3つ。1つ目は身体能力、主に重機と同じくらい強いパワーだね。2つ目は体格の問題。辰子が動き回ると周りに怪我させてしまうかもしれない事。最後は爪をどうにかして安全にするってことかな?」
「俊也、牙のことはいいの?これも多分危ないよ?」
「......わざわざ口の中を触ろうとするほうが悪いのでは?辰子ちゃんは遊具ではないのですからそんな事まで配慮しなくても良いと思いますよ」
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