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後編 青年と大精霊
36,ずっと一緒にいようね
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「アーロルがいないと寂しくて死んじゃうううう!」
だんだんと面倒くさい性格になってきたライア。
彼女の指はいつも愛されている潤った蜜壺に何度も沈められる。
「んっ……ん……まだなの……? アーロル~。いやあ、寂しい! なんで帰ってきてくれないの??」
別に彼は約束の日時を過ぎているわけではない。
ただライアが彼を待ちすぎているだけだ。
「あっ……そろそろ…………んんん!! あ♡ アーロル! アーロルぅぅ……」
彼の枕の匂いを感じながら達するライア。
「まだかな…………ああ、ダメ、アーロルのことを思い出したらまた溢れてきちゃった……」
勝手に蜜が溢れてしまう真っ赤な壺の淵を揉みながら彼女は彼の帰りを待つ。
「あ♡」
ライアは全身が硬直した。
アーロルがこの森に入るのを感じたのだ。
「いやっやめなきゃっ……でも止められない……」
このままでは一人でしているのを彼に見られてしまう。
前の時は木の後ろに隠れたが同じ手を使うわけにはいかない。
何とか彼女は手を指を抜いた。
「はぁ、はぁ、ダメ、これ、もう耐えられなくなりそう……」
何もしていなくても足が勝手にぴくぴくと動く。
彼に与えるためだけにこれまで蜜を作ってきたライアの体。
彼が帰ってきてしまえば当然沢山出てくる。
布団に垂れてしまいそうだったので仕方なくベッドから降りてコップをあてがった。
「んっ……いや、もう、私……」
何かを決意したライア。
少し涙が出ている。
そして、ようやくアーロルが帰ってきた。
「ライアーー! 遅れてすまん。いや、遅れてないけどさ。」
「あ、あ、あ、アーロル、あの、私、その……」
「ん? おい、どうしたんだ? 泣くようなことあったのか? まさか、魔物がまた――」
「違うの! これは嬉し泣きだからああ! それより、あの、別にあなたが待ち遠しいってわけじゃあないけど……私の体が我慢できないの! あなたに舐めてもらいたくてこんなになっちゃってるから……お願い!」
「ああ、済まなかった、本当に済まなかった。」
彼女が自分から緑の可憐なワンピースを捲くってその様態を見せている。
それを見たアーロルは彼女に謝罪し、未だ若干素直じゃない彼女に、アーロルは優しく触れた。
その刻から半日間、ずっと彼女の蜜を吸い取った。
「幸せ……好き……」
「愛しているよ、ライア。」
周囲一帯から激しい雨音が聞こえる中、彼らは愛し合いながら眠りについた。
ライアすら知らなかったが、大精霊の蜜には延命、若返りの効果もある。
そのおかげでアーロルもかなり長い間彼女と共にいちゃいちゃできるようになった。
一人の精霊と少年が出会ってから20年の月日が経った。
彼らの出会いを知る者は未だ一人もいない。
しかしある一つの森が歴史上類を見ない勢いで大きくなっているという話は人間界でも若干話題であった。
数年前までは人が簡単に歩けるほどまばらにしか木が生えていなかったのに、今では人が入ることが困難な密林になっている。
しかもその範囲も年々拡大し、近くの草原は完全に呑まれた。
人間の町からは遠い場所であるから何も問題ないが、一部の探検家たちは何とかこの森を探索しようと目論んだ。
しかしどういうわけかひとたびこの森に入ろうとするとたちまち激しい雷雨が降り、霧が発生し視界も効かなくなる。
それで結局誰も立ち入らなかった。
かなり遠くからでも見える中央の一本の巨大な木。
この木は森の生命力のタンクとしての役割を果たす、大事な木である。
また、この木の葉っぱは繊細な構造でその下に雨が落ちないようになっていて、木の精霊というのがそこで生活するという噂がある。
人間は誰も知らないその場所で、今、青年と大精霊が後に世界樹と呼ばれるその巨木に寄りかかって昼寝をしている。
彼女のお腹は少しだけ膨らんでいるようだ。
「ん~……好きー。」
「ははは、寝惚けながら言うなって。俺も好きだよ、ライア。」
そういって二人は同時に目を閉じてゆっくり口を重ねた。
だんだんと面倒くさい性格になってきたライア。
彼女の指はいつも愛されている潤った蜜壺に何度も沈められる。
「んっ……ん……まだなの……? アーロル~。いやあ、寂しい! なんで帰ってきてくれないの??」
別に彼は約束の日時を過ぎているわけではない。
ただライアが彼を待ちすぎているだけだ。
「あっ……そろそろ…………んんん!! あ♡ アーロル! アーロルぅぅ……」
彼の枕の匂いを感じながら達するライア。
「まだかな…………ああ、ダメ、アーロルのことを思い出したらまた溢れてきちゃった……」
勝手に蜜が溢れてしまう真っ赤な壺の淵を揉みながら彼女は彼の帰りを待つ。
「あ♡」
ライアは全身が硬直した。
アーロルがこの森に入るのを感じたのだ。
「いやっやめなきゃっ……でも止められない……」
このままでは一人でしているのを彼に見られてしまう。
前の時は木の後ろに隠れたが同じ手を使うわけにはいかない。
何とか彼女は手を指を抜いた。
「はぁ、はぁ、ダメ、これ、もう耐えられなくなりそう……」
何もしていなくても足が勝手にぴくぴくと動く。
彼に与えるためだけにこれまで蜜を作ってきたライアの体。
彼が帰ってきてしまえば当然沢山出てくる。
布団に垂れてしまいそうだったので仕方なくベッドから降りてコップをあてがった。
「んっ……いや、もう、私……」
何かを決意したライア。
少し涙が出ている。
そして、ようやくアーロルが帰ってきた。
「ライアーー! 遅れてすまん。いや、遅れてないけどさ。」
「あ、あ、あ、アーロル、あの、私、その……」
「ん? おい、どうしたんだ? 泣くようなことあったのか? まさか、魔物がまた――」
「違うの! これは嬉し泣きだからああ! それより、あの、別にあなたが待ち遠しいってわけじゃあないけど……私の体が我慢できないの! あなたに舐めてもらいたくてこんなになっちゃってるから……お願い!」
「ああ、済まなかった、本当に済まなかった。」
彼女が自分から緑の可憐なワンピースを捲くってその様態を見せている。
それを見たアーロルは彼女に謝罪し、未だ若干素直じゃない彼女に、アーロルは優しく触れた。
その刻から半日間、ずっと彼女の蜜を吸い取った。
「幸せ……好き……」
「愛しているよ、ライア。」
周囲一帯から激しい雨音が聞こえる中、彼らは愛し合いながら眠りについた。
ライアすら知らなかったが、大精霊の蜜には延命、若返りの効果もある。
そのおかげでアーロルもかなり長い間彼女と共にいちゃいちゃできるようになった。
一人の精霊と少年が出会ってから20年の月日が経った。
彼らの出会いを知る者は未だ一人もいない。
しかしある一つの森が歴史上類を見ない勢いで大きくなっているという話は人間界でも若干話題であった。
数年前までは人が簡単に歩けるほどまばらにしか木が生えていなかったのに、今では人が入ることが困難な密林になっている。
しかもその範囲も年々拡大し、近くの草原は完全に呑まれた。
人間の町からは遠い場所であるから何も問題ないが、一部の探検家たちは何とかこの森を探索しようと目論んだ。
しかしどういうわけかひとたびこの森に入ろうとするとたちまち激しい雷雨が降り、霧が発生し視界も効かなくなる。
それで結局誰も立ち入らなかった。
かなり遠くからでも見える中央の一本の巨大な木。
この木は森の生命力のタンクとしての役割を果たす、大事な木である。
また、この木の葉っぱは繊細な構造でその下に雨が落ちないようになっていて、木の精霊というのがそこで生活するという噂がある。
人間は誰も知らないその場所で、今、青年と大精霊が後に世界樹と呼ばれるその巨木に寄りかかって昼寝をしている。
彼女のお腹は少しだけ膨らんでいるようだ。
「ん~……好きー。」
「ははは、寝惚けながら言うなって。俺も好きだよ、ライア。」
そういって二人は同時に目を閉じてゆっくり口を重ねた。
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