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獅子騎士の小さな花嫁へ編(1)
24.
しおりを挟む領地ヘラクスは広大な土地。産業も発展し、工場が点在している。通りすぎるカラフルな屋根の町並。小さな動物園。
《今日は普段のラパスの活躍と、クランがラパスを守った力を評価され…ハミン国王の許可も経て休暇をもらい、ヘラクスに日帰り旅行にきていた》
クランは窓から身をのりだし外の景色に目を輝かせていた。
「わあ~素敵です!」
「クラン、危ないから中へ入ってくれないか?」
クランの体を落ちないように支える筋肉質な太い腕は軽々と馬車の中へと引きこむと、馬車内に引き込まれたクランはラパスに抱き締められるように椅子にた倒れ込んだ。
「ラパス様ごめんなさい。」
クランはそのままギュッとラパスに抱きつき…ラパスは照れるように顔を紅くしクランの頭に顔を埋めた。
「クラン、身を乗り出すのは危険だから中に引き寄せたんだ。それだけなんだ、だから…謝らないでくれないか?兄さんの屋敷についたら馬で外の散策に行こう。な?」
「はい!」
クランはラパスの腕のなかで見上げるように顔をだし、目を輝かせるその姿にラパスは胸がキュンキュン締め付けられて…クランの笑みに輝く唇に引き寄せられて思わずキスをしてしまった。
キスをして目蓋を閉じていたラパスが目を開けると、そこには目を開けたまま…顔を紅くしたクランが目を潤ませていた。
思わず顔をあげたラパスは嫌われたと思い青ざめたのだが…
「ラパス様、私は男女が肌を重ねて子を成すと聞きました。どうしましょう。結婚していないのに肌を重ねてしまいました。どうしましょう。」
「クランは誰からそれを?」
「ヤイバさんです。」
ラパスは…ヤイバに怒りが沸き上がる。そしてため息をつき落ち着かせ、クランに語りかけた。
「肌は肌でも…唇を重ねるのは好きだよと…私の愛情表現であって…子を成すのはまた違う話しだ。ヤイバはクランに誤解させて楽しんでいるのだろう…だから…泣かないでおくれ。クラン。」
「ぐすん。はい…キスはラパス様の愛情表現なんですね?子を成すのかと思いましたあ~はぁよかったあ。そうなんですね、ラパス様は私を愛してくださってるんですね?ならば私も愛情表現を…いたします。」
クランはラパスの膝に身を乗り出し、背伸びをするように…ゆっくりラパスの唇に、自分の唇をそっと触れるように…2度重ねた。
「ちゅっ!ちゅっ。私もラパス様を愛しています!」
ラパスは顔がのぼせたように真っ赤になり、クランの肩に顔を埋めた。
(か、可愛すぎる!か、体が~だ、ダメだ…これ以上クランの目を見たら…襲ってしまう!)
「ふきゅ!」
「ラパス様?」
「すまない、しばらくこのままで…」
「ふふふ。はい。」
クランは小刻みに震える大きな…屈強な体を包み込むように腕を伸ばした。
「ラパス様の体…おっきくて暖かいです。」
ラパスは体をビクンと反応させ…耐え続けたのだった。
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