獅子騎士と小さな許嫁

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獅子騎士と小さな花嫁編(2)

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 国境を超えナクシス国に入れば林を抜けて、村を通りすぎ、王都につけば コロシアムを通りすぎる。周辺からは力自慢の男達の歓声が響く。街は女達が収穫した作物をテントを張り篭を並べて売っており、その活気ある町を抜ける、馬車は両サイドにハミン国とナクシス国旗をはためかせ、ナクシス国の城へ向かった。

 城に着けば女王が、ハミン国の王と后を出迎え…ぞろぞろとお付きの従者が3名中へついて行きらベテランの侍女が現れ客人をもてなす部屋へと二人を案内した。

 クランとラパスはラパスの部屋へと向かう。

 そこは宮殿内にある部屋、一人でも広すぎるこの空間で、今日は二人ここで夜をあかす。侍女たちが着替えの手伝いに現れ…ラパスは一旦部屋をあとにした。

 クランの花嫁衣装であるドレスはハミン国の出る際にお披露目するために身に付けていたが挙式は明日。ナクシス国に入りさっそくドレスを着替えたのであった。

 着替えたドレスは水色の物でクランの乳白色の髪によく映える。

 白いドレスは用意された人形に着せられ…クランは部屋の椅子に腰掛けポォ~ッと見とれていた。

(はわわぁ~本当にラパス様の妻になるのね!)

 知らぬまに侍女たちは部屋をあとにし、室内にはクランが一人。扉がノックされ現れたのはラパスだった。

「クラン。水色もよく似合うよ綺麗だ。」

「うふふ。ありがとうございます。」

 クランはラパスに飛び付き見上げるように笑顔を向けた。

「今夜は一緒の部屋で休むが…クランが怖がることはしない安心してくれ。」

「そうですか…お勉強はいたしました。明日はラパス様を満足させれるか…心配ですが頑張ります。」

 クランは抱きついたまま、笑顔で無自覚に発言するその言葉に…ラパスは今からでも押し倒してしまいたい衝動を耐え、目をつむり深呼吸を何度もした。

 本番は明日。今夜は眠れない気がしてならないラパスであった。

(クラン、無自覚に煽るのはやめてほしいが…言えない。彼女は純粋に思って発言しているのだから。そこが可愛いのだが…く、苦しい!ああ!はやく明日よ来てくれ~。)

ラパスは天井を見上げ堪えるように涙を流した。

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