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獅子騎士と小さな花嫁編(2)
36.
しおりを挟む婚礼の儀式の前夜。大きなベッドの真ん中には…大きな熊の縫いぐるみと大きな兎の縫いぐるみが縦に並べられ…境界線にした向こうでクランはすやすや眠っていた。ラパスは熊の縫いぐるみをつつきながらクランの寝顔をみている。
「この縫いぐるみも嫁入り道具か…クランらしいな。」
「すーすー…むにゃあ。ん。」
ラパスは寝言にも心臓をばくばくさせ… 呟いた。
「明日はもう我慢しないからね…クラン。」
すると片眼を開けたクランが寝ぼけて笑った。
「はい。頑張りますぅ。ふふ―すーすー。」
ラパスは目を見開かせ、再び眠ったクランに悶絶した。その夜は…ラパスは明け方まで寝付けずに…当日の朝を迎えたのだった。
ナクシス国の神殿は城の隣に建ち…獅子の巨大な石像が高い場所に飾られ…そのしたで挙式は行われた。
可憐なクランは純白なドレスに身を包み屈強な男であるラパスは騎士の正装着に身を包み…小さなクランを見下ろすように…体格さのあまりに違う二人は向き合い…誓いをたてた。
集まった客人達はクランの晴れ姿に感動し…ラパスにチクリチクリと痛い視線が注がれた。
厳粛な挙式は終わり…日が真上に登るこの時間から夜にかけ…宴が城の広間で行われた。
ナクシス国の女王は宴で…国を支える女王になれた理由となる…獅子の一族の姿を継承する女王は…息子の祝いの席で…舞台にでると獅子の姿を披露した。
翼の生えた白銀の獅子になり、客人達は息をのみ見つめる。
そこにハミン国で兎の一族の姿を継承するクランの父がここぞとばかりに席をたち、獅子へと歩み寄り…周りが緊張する中…白い兎の姿を披露した。
ハミン国の兎の姿は可愛らしく…終始和んだ客人達の前で…兎は獅子の周りをぴょんぴょんと跳ね、獅子はじゃれるように、前足を伸ばし、追うようにくるくる回れば…クランはくすくすと笑い…ナクシス国の王子達は初めてみた獅子の光景に笑いを堪え…獅子は満足そうにじゃれるのをやめた。
「ハミン国王、疲れた…戻りますよ?」
「ハッハッハ。」
獅子は人の姿に…兎も人の姿に戻れば…二人に客人達は歓声をあげ、拍手がなかなかやまなかった。
「どっちがメインだか…」
「うふふ。」
ラパスは苦笑いし、クランも頷き…楽しい時間は過ぎていった。
そして夜も更け宴は終わり…二人は初夜を迎えるのだった。
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