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配達no.3
しおりを挟むアズは手紙を受けとると、大事そうに鞄にしまった。そして、パクラの前で白い光を放ち、光に覆われたアズ。パクラは突然現れた光にまぶしくて目を閉じる。しばらくしてゆっくり目を開ければ布を被る白梟がそこにいた。
アズは梟になると、鞄の別ポケットにあっせあっせと押し込むように布をしまい、別ポケットのファスナーを閉め、アズは鞄の紐を首に斜めにかけるようにすれば紐は魔法でアズの体から落ちないようしっかりとくっついていた。
「まあ、梟の獣人一族が営んでいると聞いていたけれど…あなたは血を濃く継いでいるのね。」
パクラは感心するようにアズの前にしゃがみこみ笑顔をむけた。
「そのようです。近親者同士ですから。それでは、ご依頼のお手紙を届けて参ります。本日はご利用ありがとうございました。」
パクラは壁際にゆき、窓を開ければ、アズは窓の外へと羽ばたき、瞬く間に遥か先に、夕焼け空に消えていった。
+ + +
アズは夕焼け空を羽ばたき、王都の端にある、マーレア・リックの屋敷に向かった。
近衛部隊、隊長の屋敷は町の外れ。林に囲まれた白い石畳の道が真っ直ぐのびる先にある。周辺は林に覆われた場所。まるで隠れ家のような静かな場所。アズは暗くなった夜空を旋回し、屋敷上空から降りるタイミングを見ていると、屋敷に向かう馬車が襲われるところだった。
(リック邸に向かう馬車よね?茂みから5人、襲撃かしら。王子様とマーレア・リック様は内通していると聞くし、可能性はあるわよね?どうしよう。近くまで降りてみようかな。)
アズは月明かりを背にして翼を広げ風にのり、フワリフワリと優雅に舞い降りた。降りた先はリック邸の門塀上。リック邸から護衛の兵が数名駆け出してきたところ。アズは塀の上から、『事』が収まるのを見守っていた。
馬車から現れた男性と駆けつけた護衛により襲撃者は囚われて行き、馬車から現れた男性二人は、塀の上から様子を伺う白梟に目を止めた。
「初めまして!ふわふわ運送の伝書梟アズと言います!パクラ・リハース様より、マーレア・リック様にお手紙をお届けにあがりました。お取り込み中でしたのでこちらから様子を見ておりました。もう、大丈夫ですか?」
白梟アズは首をこてんと傾げてみせた。
「屋敷に案内しよう、きたまえ。」
「はい。」
アズは塀から羽ばたき、二人の身なりのよい親子に思われる男性二人のあとを追うように低空飛行し邸内へと入って行った。
屋敷にはいった男性二人は、執事に出迎えられ、使用人の女性が上着を受け取り中へと消え、アズは二人に問いかけた。
「あの~、お二人はこの屋敷の方ですか?」
二人はくすりと笑い、そのまま客室へとアズを案内し、二人を追うように部屋へと翼を羽ばたかせて入れば外から扉は閉められた。
「私がマーレア・リックだ。一緒にいるのは息子のジューン。手紙を見せてもらおうか?」
アズは部屋のデーブルに着地をすると鞄に頭を突っ込むようにして手紙を咥え、初老の男性へ手紙を渡した。
初老の男性マーレアが手紙を読むなか、室内には仁王立ちしてアズを睨むように観察するジューンにアズは緊張し、誤魔化すようにニコニコと瞼を閉じ笑顔をつくった。
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