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しおりを挟む前世<魔王>は勇者に倒された時…来世は平和な暮らしがしたいと、もふもふな生き物に癒やされた生活もしてみたいと…願ったのだった。
††††
1000年後、ビルタ王国、辺境の領地を治めるメディアン家の娘スティアとして転生した。彼女の前世は、魔王と言う…規格外の人外だったため、転生後の脳に影響を与えた。魔王の記憶を持ちながらも。見た目と性格が可憐な少女は、平和な暮らしを満喫中。
辺境の領主は国境の守りを監視する事を仕事とし、広い敷地の領主の屋敷は要塞のような壁に囲まれ厳重に守られている。兵士たちの暮らす寮も敷地内にある。
何も知らない幼い娘は、屋敷の庭を遊び場にし、邸内に飼われている白くもふもふな狼達に囲まれ日向ぼっこを日課にしていた。
※
「スティア様、旦那様がお戻りです。」
「ふああ~、いまいきますぅ。」
狼達とお昼寝をしていた少女は侍女が呼びに来ると、ブルーのドレスを乱し白いズロースが丸見えの状態のまま立ち上がりドレスをパンパンと払うとドレスの乱れは直りズロースは隠れた。他に乱れがないかチェックをした少女は狼たちと別れパタパタと走り出した。
スティア・メディアン11歳。白に近い桃色の背中辺りまで伸びる緩やかな巻髪を弾ませ、少女は砦から戻った父を出迎えるため屋敷へと帰った。
屋敷に入ると、裸足だった少女の足を侍女がせっせっとタオルで足を拭く中、若き領主リューイ・メディアンは幼さが残る青年を連れて帰宅し、スティアの前で立ち止まった。
「スティア~どうしたんだぁ~?」
「お外でルルとキキと遊んでお昼寝しましたの。」
「おやあ~楽しかったんだね~素足だったのか。程々にするんだぞ~」
スティアを高い高いと抱き上げたリューイはスティアを引き寄せ頬ずりすると、スティアはキャッキャッとはしゃいだ。
リューイに続いて歩いていた青年は立ち止まり、リューイに抱きあげられたスティアと目が合うと無表情のまま挨拶をした。
「はじめましてスティア嬢。僕は、ライカ・ビルタ、王都から参りました。」
直立しゆっくりと頭を下げた。
「スティア。ライカ殿下に挨拶しなさい。」
リューイがスティアを床に下ろすと、ふわりと舞うように着地したスティアはドレスの裾をつまんでズロースの端が僅かに顔を出した状態で膝をわずかに曲げ、小さくお辞儀し顔を上げにっこり微笑んだ。
「スティア・メディアンです。」
周りにいるライカ以外の者は皆、「「か、可愛い!!」」…と、にやつきを耐えるようにスティアを見守っていた…鉄壁無表情のライカを除いては。
その数日後、スティアとライカは親同士の決めた許嫁となったのだった。
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