10 / 71
●◇始まりの章◆○
◆道中~3◆
しおりを挟む
身構えたまでは良かったが…。
藍色の旗に白いドラコンの紋章はこの国のシンボルだ。
複数の馬の蹄の音が近づき、あっという間に盗賊を捕らえていった。
それを知っていたのか、肩の白い鷹は呑気に毛繕いを始めた。
『守神の姫君。お迎えに参りました。』
馬に乗るのは黒い衣装に身を包む黒髪の藍色の瞳の集団。
なんか、人間じゃない気がする。
目の前に現れた一番偉そうな人が馬から降りて僕の前に膝まづいた。
『我らはドラゴン兵団、副隊長のゼイヤと申します。あなたのお父上のムラサキ様が隊長を務める兵団です。』
『父上は?』
『塔で守神様とお待ちです。我らは、アイ様をお迎えに参りました。さあ、帰りましょう。』
《騎士登場、アイちゃんいいね!お姫様扱い!》
『シャズ、茶化すなよ。』
《フフフ》
『姫様お手を。』
ゼイヤさんは20代の男性の姿。僕に手をさしのべてくれ、その手をとると馬の上に乗せられた。
シャズはしっかり肩につかまったまま。
ゼイヤさんは僕を前に座らせた状態で馬を操る。
背中に体温感じてしまうんですけど…。
もと男子の僕から見ても憧れるような凛々しく美しい人。
生まれてきてはじめて優しくしてくれる同族がいたことに僕は安堵し、揺れ具合がなんとも心地よく、知らないうちにゼイヤさんにもたれて眠ってしまう。
シャズはそんな僕を笑いながら空へと飛び立った。
《アイちゃんまたね~》
意識が遠退くなかシャズの声を聞きながら意識は夢の中へと入っていった。
藍色の旗に白いドラコンの紋章はこの国のシンボルだ。
複数の馬の蹄の音が近づき、あっという間に盗賊を捕らえていった。
それを知っていたのか、肩の白い鷹は呑気に毛繕いを始めた。
『守神の姫君。お迎えに参りました。』
馬に乗るのは黒い衣装に身を包む黒髪の藍色の瞳の集団。
なんか、人間じゃない気がする。
目の前に現れた一番偉そうな人が馬から降りて僕の前に膝まづいた。
『我らはドラゴン兵団、副隊長のゼイヤと申します。あなたのお父上のムラサキ様が隊長を務める兵団です。』
『父上は?』
『塔で守神様とお待ちです。我らは、アイ様をお迎えに参りました。さあ、帰りましょう。』
《騎士登場、アイちゃんいいね!お姫様扱い!》
『シャズ、茶化すなよ。』
《フフフ》
『姫様お手を。』
ゼイヤさんは20代の男性の姿。僕に手をさしのべてくれ、その手をとると馬の上に乗せられた。
シャズはしっかり肩につかまったまま。
ゼイヤさんは僕を前に座らせた状態で馬を操る。
背中に体温感じてしまうんですけど…。
もと男子の僕から見ても憧れるような凛々しく美しい人。
生まれてきてはじめて優しくしてくれる同族がいたことに僕は安堵し、揺れ具合がなんとも心地よく、知らないうちにゼイヤさんにもたれて眠ってしまう。
シャズはそんな僕を笑いながら空へと飛び立った。
《アイちゃんまたね~》
意識が遠退くなかシャズの声を聞きながら意識は夢の中へと入っていった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
141
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる