青色ドラゴン娘は夢を見る

1章《夢を見る》

＊＊アイの暴走＊＊

昨日の一件後…

ゼイヤさんは鍛練の誘いに来なくなりました。

まるで僕に距離を置くかのように。

ここ数日、塔に籠り…無茶したからかちょっと探検に行く何て事もできなくて…

魔法で塔に拘束されてます。

それも強力なやつを。

毎日の勉強は続いてますが、それが終われば退屈な時間が過ぎます。

先生が帰ったら僕は一人。

孤独は僕のトラウマで…孤独なまま死ぬまでの辛い時間をついこの前の事のように鮮明に思い出され…

最近相手をしてくれるゼイヤさん、その前はシャズが纏わりついてたから大丈夫だったのだけど…

やばい。

病気なのかな？

僕はベットに入りこの感情を抑えようと暴れた。

孤独と苛立ち、自由に動きたいと言う思いが強くなる。

『あー！あー！』

どれだけ暴れても暴れても苦しみは消えない。

孤独は嫌だ！

…。

ベットはボロボロになり、僕の手入れされていた髪も短剣で切ってしまった。

僕は発作が治まると頭が真っ白になり壊れたベットの上で廃人のようにひたすらボーッと目を開けたまま…

…涙を流した。

止まらない涙。

そしてようやく眠りにつく。


  ＊ ＊ ＊ ＊ ＊

母は守り神だ。

救いを求められ各地に飛ぶ。

だから僕は甘えを許されない。

僕がドラゴン狩りに巻き込まれることを恐れている母。

帰宅した母は僕のベットと周辺が日に日に無惨になるのに心をいためた。

僕は目覚め、母の心配そうに覗く様子に安堵した。

『母ちゃんおかえりなさい…暴れてごめんなさい。』

涙ぐむ僕に母は無言で苦しいくらいに抱き締めてくれた。



そして僕は塔を出る決意をした。

僕がいなくなれば姉のヒカルが戻るかもしれない。

そうすれば僕はここから必要ないから自由奔放に旅立てばいい。

そう思い、明日に備えて眠りについた。