青色ドラゴン娘は夢を見る

yu-kie

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2章《旅・立》

《12》隣国へ調査。

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数日後…

僕らは次の目的地へ移動中。

大きな荷馬車が2台草原を走り抜けている最中…

ひとつ、検査中のルーちゃんの情報が伝えられた。

魔石を誰かがルーちゃんにあげている。

その誰かはこの先の隣国ゾラの住人らしいことがわかったと団長が発表した。

今向かっている目的地がその人間が当時住んでいたとされるゾラ国の…

ラミーリヤと言う名の緑豊かな領地だ。

そこでは、その者の情報収集が求められており、領地に着いたら一部のメンバーが調査に向かうことになった。

残り10数名は領地周辺の森林の調査となった。

…と言うわけで、

僕とゼイヤさん、

ダナリーさんに

ダーニャさんこと、にゃんこ

この四人の僕らのチームが1番仲がよいからと領地内の調査に向かうことになった。

もう一組別チームも、領地内の調査に向かうが、僕らとは別方角から調査することになった。

僕とゼイヤさんは手を繋いでいて、後ろの二人は迷っていた。

『俺らもカップルの設定で行くか?』

ダナリーさんがにゃんこさんに手をさしのべた。

バチン! 

『おじさん!おしりさわらないでよ。』

ダナリーさんはここぞとばかりににゃんこさんのおしりの肉をつまんだらしい。

『ド変態!けだもの!』

ドフッ。

僕は振り返りその光景を目の当たりに、笑ってしまった。

だってこれはこれでいそうなカップルだなって思った。

で、も一回チラ見すると二人は手を繋いで、ブンブン振りながら歩きだしていた。

ダナリーさんは満面の笑みで。

にゃんこさんは不自然な笑顔で、目が笑っていなかった。

こうして僕らは領地の隅々を見、異変がないか気にしながら…情報を集めてまわった。
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