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2章《旅・立》
《18》額の魔石
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目覚めた僕の前には闇を背負うさっきみた白髪の褐色の美人が見下ろしていた。
『おはよう。気分はどう?』
僕は鏡を渡されて半身を起こして自分の顔を映した。
額に埋められた魔石は昨日イーダさんが僕に渡した魔石と同じ色の同じ邪悪な物を宿していた。
まずいなぁ~。
僕は現在も脳内は冷静であり、全く邪に支配されてはいなかった。
しかし、時折めまいがして…浸食されそうな不安を感じた。
(癒しの風)
僕は心の中で唱え、浸食の不安を消した。
目眩もなくなった。
だが魔法の力を弱めに唱えたので、額で邪悪な物を宿したまま魔石は輝いていた。
『あなたはイーダさんじゃないですよね?』
僕は小首を傾げて聞いてみた。
彼女はニタリと笑い、イーダさんとは違う目が見開いていて、完全に邪悪に支配された…器のようだった。
『イーダは私の妹。彼女が動けば、怪しまれないからね…普通の娘だから。』
『邪悪な感じがしなかったのは偽装ですか?』
『そうなるね。クックック。』
『僕はどうなるんですか?』
わかってはいるけど一応聞いてみた。
『魔石の力が融合すれば皆が恐れる黒い魔女になる…そうしたら、邪魔をした、討伐隊と名乗る奴等を崩壊してもらうよ…』
うわあーヤバイよこの人!
僕は操られた振りをすることにした。
さいわい、首につけたペンダントはそのまま。
運が良ければゼイヤさんがペンダントを通して話を聞いているはず。
僕を観察するようにまじまじと見て…彼女は僕の魔石との融合のその時を待つのだった。
『おはよう。気分はどう?』
僕は鏡を渡されて半身を起こして自分の顔を映した。
額に埋められた魔石は昨日イーダさんが僕に渡した魔石と同じ色の同じ邪悪な物を宿していた。
まずいなぁ~。
僕は現在も脳内は冷静であり、全く邪に支配されてはいなかった。
しかし、時折めまいがして…浸食されそうな不安を感じた。
(癒しの風)
僕は心の中で唱え、浸食の不安を消した。
目眩もなくなった。
だが魔法の力を弱めに唱えたので、額で邪悪な物を宿したまま魔石は輝いていた。
『あなたはイーダさんじゃないですよね?』
僕は小首を傾げて聞いてみた。
彼女はニタリと笑い、イーダさんとは違う目が見開いていて、完全に邪悪に支配された…器のようだった。
『イーダは私の妹。彼女が動けば、怪しまれないからね…普通の娘だから。』
『邪悪な感じがしなかったのは偽装ですか?』
『そうなるね。クックック。』
『僕はどうなるんですか?』
わかってはいるけど一応聞いてみた。
『魔石の力が融合すれば皆が恐れる黒い魔女になる…そうしたら、邪魔をした、討伐隊と名乗る奴等を崩壊してもらうよ…』
うわあーヤバイよこの人!
僕は操られた振りをすることにした。
さいわい、首につけたペンダントはそのまま。
運が良ければゼイヤさんがペンダントを通して話を聞いているはず。
僕を観察するようにまじまじと見て…彼女は僕の魔石との融合のその時を待つのだった。
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