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愛され魔女の治療院
治療院 帰還へ②
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はぁ、まいりましたね。勧誘でしょうか。優秀な私は罪づくりですね、だけど、私は自由でいたいんですよね…昔誰かに言われてからかな?今も私は変わらず自由が好きなんです。クロードさんは私を味方につけて王様になりたいのかしら?私…そういうのよくわかりませんけど、私自由がなくなるみたいで嫌ですし…何より仲良くなったキアヌさん達が悲しむ事はしたくないですね。
††††††††††††††††††††
「「お前は何者なんだ…これはいったい…」」
ーーシャロの周りを渦巻き現れた黒い靄は辺り一面に広がり始めたーー
「ふぅ~仕方ありませんね…警告しておきましょうか。私を世の中に曝したら何が起きるか…。とってもこわ~い夢見たら、諦めてくれますよね。」
ーーシャロは両手を広げふわりと舞うように回れば黒い靄は室内に広がり…その場にいたクロードとカナンの意識を奪っていったーー
「それでは…失礼いたします。」
シャロは部屋を出て頭を下げると扉を閉めた。
護衛が閉まりかけた部屋を覗けば、執務室に向かい座るクロードと、その前に置かれた来客用のソファーに座るカナンの後ろ姿がめに入る。
護衛は敬礼し、屋敷を去るシャロたちを見送った。
※
「シャロ様…大丈夫でしたか?」
「はい、大丈夫です。さあ帰りましょう。」
シャロはキアヌの手を引き足早に屋敷を後にした。ビナに乗った二人はテントの回収に戻ると、シャロが地面に現した転移の魔法陣であっという間にシャロの治療院へと転移した。
※
シャロの治療院内。
併設された獣舎内にビナは眠る体制になっていた。
疲れたビナは眠り始め、キアヌはビナを撫でると治療院をあとにした。
「ビナは明日迎えに来ます。シャロ様また明日。」
「ええ。キアヌさんありがとうございました。」
「お役に立てたのか心配ですが…」
「いえ、十分に活躍していただきましたよ。」
シャロはキアヌの両手を自分の両手で包み、笑顔を向けた。
「おやすみなさい。」
「はい…」
シャロの笑顔と、握られた手に意識しすぎたキアヌは顔を赤くしうつむいた。
「また明日…」
シャロに見送られ、帰路につくキアヌは翌日…シャロを想い集めた色とりどりの花々の大きな束を抱えて治療院へと足を運ぶ。
※
数日後、クロード公爵とカナン第2王子に異変が…起きた。あれだけクロードにべったりだったカナン第2王子は距離をおくようになり、クロードも王都にあまり姿を見せなくなったのだった。
はぁ、まいりましたね。勧誘でしょうか。優秀な私は罪づくりですね、だけど、私は自由でいたいんですよね…昔誰かに言われてからかな?今も私は変わらず自由が好きなんです。クロードさんは私を味方につけて王様になりたいのかしら?私…そういうのよくわかりませんけど、私自由がなくなるみたいで嫌ですし…何より仲良くなったキアヌさん達が悲しむ事はしたくないですね。
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「「お前は何者なんだ…これはいったい…」」
ーーシャロの周りを渦巻き現れた黒い靄は辺り一面に広がり始めたーー
「ふぅ~仕方ありませんね…警告しておきましょうか。私を世の中に曝したら何が起きるか…。とってもこわ~い夢見たら、諦めてくれますよね。」
ーーシャロは両手を広げふわりと舞うように回れば黒い靄は室内に広がり…その場にいたクロードとカナンの意識を奪っていったーー
「それでは…失礼いたします。」
シャロは部屋を出て頭を下げると扉を閉めた。
護衛が閉まりかけた部屋を覗けば、執務室に向かい座るクロードと、その前に置かれた来客用のソファーに座るカナンの後ろ姿がめに入る。
護衛は敬礼し、屋敷を去るシャロたちを見送った。
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「シャロ様…大丈夫でしたか?」
「はい、大丈夫です。さあ帰りましょう。」
シャロはキアヌの手を引き足早に屋敷を後にした。ビナに乗った二人はテントの回収に戻ると、シャロが地面に現した転移の魔法陣であっという間にシャロの治療院へと転移した。
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シャロの治療院内。
併設された獣舎内にビナは眠る体制になっていた。
疲れたビナは眠り始め、キアヌはビナを撫でると治療院をあとにした。
「ビナは明日迎えに来ます。シャロ様また明日。」
「ええ。キアヌさんありがとうございました。」
「お役に立てたのか心配ですが…」
「いえ、十分に活躍していただきましたよ。」
シャロはキアヌの両手を自分の両手で包み、笑顔を向けた。
「おやすみなさい。」
「はい…」
シャロの笑顔と、握られた手に意識しすぎたキアヌは顔を赤くしうつむいた。
「また明日…」
シャロに見送られ、帰路につくキアヌは翌日…シャロを想い集めた色とりどりの花々の大きな束を抱えて治療院へと足を運ぶ。
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数日後、クロード公爵とカナン第2王子に異変が…起きた。あれだけクロードにべったりだったカナン第2王子は距離をおくようになり、クロードも王都にあまり姿を見せなくなったのだった。
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