狂戦士は可憐な花嫁を溺愛する

yu-kie

文字の大きさ
20 / 20

19

しおりを挟む

 ルイはその人懐っこい性格により獣人の国ディスカ国をも居心地の良居場所へと変えてしまった。

 宮殿内にいる間、王妃のお付きの者達に構われたり、太子の妃や、王妃とお茶をしたり。

  結婚式の準備も着々と進み、ようやく当日を迎えたのだった。

     *

 お城の敷地内にある教会で、ルイの家族も呼び、賑やかな結婚式が執り行われた。

 出し物もあり歌や踊りでお祝いした。嫉妬深いアイスは、最近人気急上昇のルイに男女問わず群がるファンを散らすのに躍起やっきになって、ルイ以外の者をみる目は狂戦士モード。そんなアイスにルイは素敵だと誉めちぎり、アイスはふと表情を緩ませる。

 式は終わり、二人は観衆に見送られて外で待つ馬車に乗り込み教会を去った。

 このまま二人は2泊3日のディスカ国内へ小さな旅行に出かけた。

 王妃の親にあたる、領主の屋敷に一泊して、真夜中、満月に照らされた湖では、そこに住む竜が舞を披露し屋敷の窓からそれを見つめた。

「竜は始めてみました!竜の鱗はあんなにキラキラしてるのですね!あの舞いはなんの意味があるのですか?」
「ああ、あれは雄が雌に求愛行動をしているのだよ。舞が綺麗な奴ほど、雌に受け入れられやすい。ああ、求愛が受け入れられたみたいだ。」

 そうして2体の竜は湖に消えた。

 アイスは竜の求愛行動をみて、火がついたよう。ルイを傷つけないよう、人間の姿になると、ルイをお姫様抱っこし、ベッドへとはこんだ。

 窓が開いたままの二人のへやからは、荒い息づかいや、艶のある声がいつまでも響き、夜空に消えた。

     *

 行為のあと、二人はベッドで顔を向き合わせて横になり、アイスは本来の姿へと戻っていた。

「アイス様はこの行為を毎日されるおつもりですか?」
「ああ、まだまだ物足りない。だが、明け方まですればルイは体を壊してしまうから、今日もここまで。」
「ふふふ。アイス様は優しいですね。」
「君にだけだよ。嫌われたくないからね。」
「好きですアイス様。毎日したら、きっと赤ちゃんもはやくできますよね?」
「そうだな、そうありたい。」

 アイスはルイの額にキスをし、ルイはアイスの差し出したふかふかな手をきゅっと握り、二人ほぼ同時に深い眠りへと入っていった。

   *

 1年後一人目の子が生まれ、翌年にはもう一人、最終的に3人の子供に恵まれ、アイスとルイはいつまでも、仲良く暮らしたのでした。

<おしまい>
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

神様の手違いで、おまけの転生?!お詫びにチートと無口な騎士団長もらっちゃいました?!

カヨワイさつき
恋愛
最初は、日本人で受験の日に何かにぶつかり死亡。次は、何かの討伐中に、死亡。次に目覚めたら、見知らぬ聖女のそばに、ポツンとおまけの召喚?あまりにも、不細工な為にその場から追い出されてしまった。 前世の記憶はあるものの、どれをとっても短命、不幸な出来事ばかりだった。 全てはドジで少し変なナルシストの神様の手違いだっ。おまけの転生?お詫びにチートと無口で不器用な騎士団長もらっちゃいました。今度こそ、幸せになるかもしれません?!

【完結】何故こうなったのでしょう? きれいな姉を押しのけブスな私が王子様の婚約者!!!

りまり
恋愛
きれいなお姉さまが最優先される実家で、ひっそりと別宅で生活していた。 食事も自分で用意しなければならないぐらい私は差別されていたのだ。 だから毎日アルバイトしてお金を稼いだ。 食べるものや着る物を買うために……パン屋さんで働かせてもらった。 パン屋さんは家の事情を知っていて、毎日余ったパンをくれたのでそれは感謝している。 そんな時お姉さまはこの国の第一王子さまに恋をしてしまった。 王子さまに自分を売り込むために、私は王子付きの侍女にされてしまったのだ。 そんなの自分でしろ!!!!!

【完結】傷物令嬢は近衛騎士団長に同情されて……溺愛されすぎです。

朝日みらい
恋愛
王太子殿下との婚約から洩れてしまった伯爵令嬢のセーリーヌ。 宮廷の大広間で突然現れた賊に襲われた彼女は、殿下をかばって大けがを負ってしまう。 彼女に同情した近衛騎士団長のアドニス侯爵は熱心にお見舞いをしてくれるのだが、その熱意がセーリーヌの折れそうな心まで癒していく。 加えて、セーリーヌを振ったはずの王太子殿下が、親密な二人に絡んできて、ややこしい展開になり……。 果たして、セーリーヌとアドニス侯爵の関係はどうなるのでしょう?

【完結】モブ令嬢としてひっそり生きたいのに、腹黒公爵に気に入られました

22時完結
恋愛
貴族の家に生まれたものの、特別な才能もなく、家の中でも空気のような存在だったセシリア。 華やかな社交界には興味もないし、政略結婚の道具にされるのも嫌。だからこそ、目立たず、慎ましく生きるのが一番——。 そう思っていたのに、なぜか冷酷無比と名高いディートハルト公爵に目をつけられてしまった!? 「……なぜ私なんですか?」 「君は実に興味深い。そんなふうにおとなしくしていると、余計に手を伸ばしたくなる」 ーーそんなこと言われても困ります! 目立たずモブとして生きたいのに、公爵様はなぜか私を執拗に追いかけてくる。 しかも、いつの間にか甘やかされ、独占欲丸出しで迫られる日々……!? 「君は俺のものだ。他の誰にも渡すつもりはない」 逃げても逃げても追いかけてくる腹黒公爵様から、私は無事にモブ人生を送れるのでしょうか……!?

冷遇妃ライフを満喫するはずが、皇帝陛下の溺愛ルートに捕まりました!?

由香
恋愛
冷遇妃として後宮の片隅で静かに暮らすはずだった翠鈴。 皇帝に呼ばれない日々は、むしろ自由で快適——そう思っていたのに。 ある夜、突然現れた皇帝に顎を掴まれ、深く口づけられる。 「誰が、お前を愛していないと言った」 守るための“冷遇”だったと明かされ、逃げ道を塞がれ、甘く囲われ、何度も唇を奪われて——。 これは冷遇妃のはずだった少女が、気づけば皇帝の唯一へと捕獲されてしまう甘く濃密な溺愛物語。

【完】麗しの桃は攫われる〜狼獣人の番は甘い溺愛に翻弄される〜

こころ ゆい
恋愛
※完結しました!皆様のおかげです!ありがとうございました! ※既に完結しておりますが、番外編②加筆しました!(2025/10/17)  狼獣人、リードネストの番(つがい)として隣国から攫われてきたモモネリア。  突然知らない場所に連れてこられた彼女は、ある事情で生きる気力も失っていた。  だが、リードネストの献身的な愛が、傷付いたモモネリアを包み込み、徐々に二人は心を通わせていく。  そんなとき、二人で訪れた旅先で小さなドワーフ、ローネルに出会う。  共に行くことになったローネルだが、何か秘密があるようで?  自分に向けられる、獣人の深い愛情に翻弄される番を描いた、とろ甘溺愛ラブストーリー。

【完結】モブのメイドが腹黒公爵様に捕まりました

ベル
恋愛
皆さまお久しぶりです。メイドAです。 名前をつけられもしなかった私が主人公になるなんて誰が思ったでしょうか。 ええ。私は今非常に困惑しております。 私はザーグ公爵家に仕えるメイド。そして奥様のソフィア様のもと、楽しく時に生温かい微笑みを浮かべながら日々仕事に励んでおり、平和な生活を送らせていただいておりました。 ...あの腹黒が現れるまでは。 『無口な旦那様は妻が可愛くて仕方ない』のサイドストーリーです。 個人的に好きだった二人を今回は主役にしてみました。

【完結】ハメられて追放された悪役令嬢ですが、爬虫類好きな私はドラゴンだってサイコーです。

美杉日和。(旧美杉。)
恋愛
 やってもいない罪を被せられ、公爵令嬢だったルナティアは断罪される。  王太子であった婚約者も親友であったサーシャに盗られ、家族からも見捨てられてしまった。  教会に生涯幽閉となる手前で、幼馴染である宰相の手腕により獣人の王であるドラゴンの元へ嫁がされることに。  惨めだとあざ笑うサーシャたちを無視し、悲嘆にくれるように見えたルナティアだが、実は大の爬虫類好きだった。  簡単に裏切る人になんてもう未練はない。  むしろ自分の好きなモノたちに囲まれている方が幸せデス。

処理中です...