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3・公認の幼魔女
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《王都に戻り任命の儀式、数日前》
リュウは住み慣れた場所と別れる日を迎えた。屈強な雇われ衛兵に思われる男性数名、荷物を次々に出しリュウは荷馬車にのせる光景を見守っていた。
(やっぱり…父様が話していたが美味しい匂いと思える人間はここには居ないみたい。健康そうではあるけど。)
バイゼン家の執事が荷物を全てのせたのを確認。リュウのもとへかけより、二人で室内をチェックした後、荷物を乗せた男たちは荷馬車の空いたスペースに乗り込み、馬は走り出し、続いて、リュウと執事の乗った馬車も動きだし、一行はバイゼン邸へと向かった。
・・・この時リュウは血を提供してくれる相手をまだ決められずにいた。・・・
バイゼン邸内に建てられた小さな家は2階建てのリュウの住まいに提供された。魔女として功績を積み収入が増える時までの仮の住まい。
吸血鬼を父に持つため、宰相も周りの厳しい目を気にするなか、精一杯のもてなしがこれだった。
翌日、リュウは宰相に連れられ城へ向かった。
城の地下の重量感のある扉を番人がゆっくり開けば、そこは天井が高く、何もない空間が広がっていた。
魔女の認可を得るための試練の部屋には、城に使える紫色のローブを身につけた最高魔導師の審査員がぞろぞろと現れ、リュウは部屋に残され、宰相は心配そうに部屋を離れた。
部屋では、身体検査、採血、能力検査、最後は実践による試験が1日がかりで行われた。
結果、リュウの安全性も確認され、魔法の能力も高いことが判明、晴れて国に認可された魔女としてデビューすることが決まったのだった。
* * * * *
地下の階段を上がり、城での勤めを終えた宰相がリュウを出迎えるなか、反乱の鎮圧を終えて帰ってきた騎士たちが城の通路を勢いよくはやあるきでリュウ達を横切った。
リュウは嗅覚を研ぎ澄まし、一人の人間に、唯一美味しい匂いを感じて、その騎士の腕をとっさに掴み懇願した。
「あなたの血が必要なんです!」
「あっ」
リュウは見上げる先にはリュウに腕を捕まれたガゼラの姿があり、互いに驚き固まっていると、騎士たちに囲まれた。
「誰か病気なのか?」
「ガゼラ団長?」
「『私』の知人だ、司令部には先に行ってくれ、あとから行く。」
騎士たちはその場から去り、リュウはガゼラの腕をつかんだまま、言葉を続けた。
「ガゼ?あなたしか居ないみたい。私、特定の人から血を提供してもらうと、大人になれるんだって…」
「吸血鬼仲間にはなれないぞ?」
「まずは1リットル!この注射器で採血させてくれませんか?」
リュウは瞳をうるうるさせながらガゼラを見上げ、ガゼラはリュウの頭を優しく撫でた。
「そのリュウの特定に『僕』が選ばれたなんて、光栄だ。手短にやってくれ。」
こうしてリュウは、ガゼラの腕から採血することができ、リュウはガゼラに任命式でその大人の姿を披露する事を約束したのだった。
* * * * * *
結局1リットルは時間がかかるためその日は100ccまで採血して、翌日から毎朝、3日間かけて小分けし、医務室で採血をした。
ーーーーーーーーーーーーーーー
作者より
1リットルは500ccのペットボトル2本分。ちょっとで済む量じゃないので補足しました。すいません(T_T)
*yu-kie*
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