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7 *胸の奥の痛み*
しおりを挟むカイはいつ戻ってくるのだろう。広い部屋に通され、一段高くした空間に族長と長老である、カイのお爺様とお父様が椅子に腰かけていて、同じ高い場所に並ぶ空席の椅子が1つ。一段低い場所にいる私とリーラスさん、イロハさん、カイのお婆様とお母様、眷属の男性がたと小さな子供達が大きなひとつのテーブルを囲んで椅子に座っていました。
族長と長老は寡黙で、カイと少し似ている。竜人の男性は基本寡黙なのかもしれない。
「リーラス、ご苦労だった。花嫁に無礼はなかったか?」
「いえ、決して無礼な事はしておりません。」
リーラスさんは族長様の言葉に顔を青くして下を向いています。上下関係がはっきりして、リーラスさんは炎竜の直系の方々に使える側にいるのだと改めて実感しました。
「ルイ・ヒリイスさん、よくこの山脈の城にお越しくださいました。我々のしきたりなど、花嫁に必要とされる事をしっかりと身に付けていただきたい。困った事はカイに話してくれたらよいが…カイも常にあなたのそばにいるわけではないので、カイの母に相談するとよいかもしれないね。」
カイのお父様の言葉に、カイの母様は静かに、私に微笑んでくれました。
「ルイさん、大変だと思いますが、一緒に頑張りましょうね。」
「はい。よろしくお願いいたします。」
そんな会話をしている途中、ようやくカイが姿を見せた。帰って着替えてきたのだと思われた。赤い騎士服に身を包む屈強な男性。私はいつも以上にかっこよく見えて、思わず言葉をなくして見とれていた。
入り口にいたリーラスさんや眷属の皆さんが出迎えて、カイはリーラスさんと挨拶を交わし短い間会話していた。
二人とも長身で同じ髪と瞳の色をしていて、私と居るよりも、二人が並んでいる方がしっくり来て理想的なカップルに思えてしまった。そう思うと…カイにプレゼントしてもらって嬉しくて付けてきた牡丹の髪止めに意識が集中してしまい、なんだかはしゃいでしまった自分を恥ずかしくおもってしまった。
イロハさんから聞いた花嫁は『いるだけてよい存在』です。席を立ち、眷属の皆様の列に加わり、リーラスさんと話をしながら歩くカイに笑顔を向け、ようやく顔を合わせたカイに挨拶をした。
「お帰りなさい。カイ様。」
眷属の前での呼び捨てはタブー。そう悟った私は彼に様をつけ、おしとやかに振る舞って見せた。
「ルイ、長旅疲れたでしょ?後でまたゆっくり話をしようね。」
私は彼の優しい言葉にこくりと頷いて、笑顔を向けた。
カイは一段高い場所に座るお爺様とお父様に並んで隣の空いた椅子に腰かけた。
挨拶と紹介、そのあとは夕食が始まり、後半は男性達が酒をのみはじめて、賑わい始め、私はイロハさんの合図で皆さんに挨拶して席を立ち、用意された私の部屋に向かうことに。
眷属の男性の席に接近したカイをちらりと目にして…続いてカイに接近したリーラスさんも視界にいれてしまう。胸の奥にチクチクと痛みがはしる。イロハさんにてを引かれその場を仕方なく去り、用意された部屋へと入ったのでした。
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