炎竜の小さな許嫁

yu-kie

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8 *夜空の散歩*

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 ルイは部屋へ案内され、イロハはルイに今夜は休むよう言うと翌日迎えに来ると言い残して部屋を去った。ベッドに入っても眠れず、ルイは先ほどの悶々とした気持ちを沈めるためこっそり部屋を脱け出し、星空の綺麗な断崖絶壁に腰かけていた。

 夜着用の黒いワンピース。袖は黒く透けているふわりとした半袖。スカートは膝したが透けた丈の長いもの。

 黄色いガウンで体半分隠すように羽織り、星を眺めてるうちに、もっと近くで星を見たくなったルイは魔法で風をおこし、ふわりと宙に浮き空中を歩き始めた。

「竜だともっとスピードがあるのよね。練習しておかないとダメね。カイの後を追いかけられるくらいじゃないと。」

ルイは空に浮いたまま、腕を組み城を見下ろしたあと、再び夜空を見上げた。

「リーラスさんなら一緒に空を飛んでお仕事を手伝うことも可能なのかしら?…でも、そんなの…今の私には耐えられない。もっとお話ししたかった。結婚前の許嫁の部屋になんてカイが来るわけ無いし、いつお話してくれるの?どこでまではいいのよ。『後でまたお話ししようね。』っていつよ!日付け変わっちゃう!」

 ルイは泣きながら叫ぶ声は風にかきけされ、ルイは無意識に突風をおこし、ルイはいつの間にか風の渦の中にいた。

「嘘つき~!!」

 ルイを囲む渦は勢いを増し、遥か先の上空へと飛んでいった。

「はあ、はあ、はあ。」

 ルイは思いを吐き出し一時的に発散させ、急降下して地上へと着地し風圧がおきると、ルイが降りた地面が削れ少しへこんだ。

「もう寝よう。」

 ルイは何もなかったように城へと戻ると、部屋の近くでルイを探しているカイの姿を目にした。

「カイ?」
「ルイ…ごめん。さっき外にいたよね、怒ってる?」
「ん~、発散したからもう大丈夫、カイも会いに来てくれたし、文句無いよ。」

 ルイは床に座り込んだカイにギュッと抱きつき、ルイは大きな体にすぽりと収まるとカイの膝に座り、カイもホッとしたかのように、ルイを抱きしめた。

「ルイはお転婆だね。前のパンチは痛かったなあ。」
「あれは、力が暴走して…」
「うん、わかってる。君を怒らせると怖いッてよくわかったよ。」
「カイ~!」
「ははは。冗談冗談。」

 貴重なこの時間、ルイは王都からここに来るまでの出来事をカイに話し、カイは『うん、うん』と、うなずきながら、ルイの話に耳を傾け、二人の時間はあっと言う間に終わってしまった。

 カイは最後ルイを部屋へ送り、互いの頬にお休みのキスをし部屋をあとにした。

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