少年と大切なもの

かんころもち

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少年だった人と大切だったもの

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あるところに、
優しくておとなしい少年がいました。

少年にはとっても大切なものが2つありました。1つは毎日一緒にいて、1つは毎日ではありませんがほぼ毎日一緒にいました。

しかし、ある時少年は、毎日一緒にいる方が自分にとって毒であることがわかりました。
少年はそれが毒であることに気づかず、
離れることも捨てることもできないので、
日に日に毒に犯されていきました。

少年の心は半分黒くなりました。
それでも少年は、半分の心でもう1つの毎日ではないですが、ほぼ毎日一緒にいる方を以前より大切にしようと思いました。

そして時がたち、ほぼ毎日一緒にいた大切なものはだんだん、一週に一回、一ヶ月に一回という風に一緒にいる時が少なくなりました。
それも一緒にいるときは、とても幸せでした。

少年はずっとずっと大切にしていこうと思いました。
少年はずっとずっと大切にしていましたが、
少しずつそれが本当に大切なものなのか
変な気持ちになってきました。

その大切なものは、少年が成長するにつれ、
だんだんわがままになり、少年に嘘をついたり、ひどいことを言ったり、
少年を都合よく利用しだしました。

それでも少年は変な気持ちを押し潰してとっても大切なものだと信じて大切にしていました。

ある時、少年の誕生日がありました。
少年の大切なものは、誕生日をお祝いしてくれました。
ですが、少年はその日が一年で一番嫌いな日になりました。

なぜならその大切だったものにこう言われたからでした。
「今まで遊んであげてたけど、あんたの生まれた日だから正直に言ってあげる、優しいから最初は利用できると思って相手してあげたけど、
結局全然使えねーし、察しわるいし、
飽きたから、もう関わらないでね。」

少年は、その時なんとか感情を押し殺して、我慢しました。
そして、お家に帰って泣きました。
少年はもう1つの大切だったものがバイ菌だったことに気づきました。
それは少年を自分にとって都合の良い人間にするためだけに少年と一緒にいるだけでした。
もう少年には手遅れでした。
バイ菌によって体を蝕まれていました。
少年が幸せだったとおもった気持ちは
バイ菌よってそう思わされただけの幻でした。
実際は利用されてるだけでした。

少年にとって大切だと思っていたものは、
毒とバイ菌でした。
少年は絶望しました。
少年は自分がなんのために生きているのかわかりませんでした。
少年はもう生きていても意味がないから命を終わらせようと思いました。
しかし、怖くてできませんした。

何日かたって少年の気持ちも少し落ち着いた頃、少年は、少し考え、自分にとって大切なものは、他にないだろうかと一生懸命探し始めました。

難しい本をたくさん読んでみたり、たくさんの人といろいろなことを話してみたり、時には遠くに旅してみたりしました。

ですが、もう少年にはすべてが遅かったのです。確かに、様々な経験をしたことで頭では二つ以外にも大切なことがありそうという考えは考えれそうでした。

でも、もう遅かったのです。
少年はすでに心が真っ黒になっていました。

どんなに美しい話を聞いても嘘に聞こえ
どんなに優しい人と出会っても、偽物にしかみえなかったのです。何を聞いても、何を見ても、全部汚れて見えました。

少年は毒に犯され、バイ菌に蝕まれてただ何も感じない日々をだらだらと過ごしていくのでした。
その大切だったものに苦しめられながら
逃れられず
永遠に救われないことを嘆きながら、、、
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