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東の祓魔師と側仕えの少年
7.魔物を祓う者②
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性行為なんて言うから最初はふざけているのかと思ったけど、この世界の人が生きるためには魔祓い師の存在は無くてはならないもので、魔祓い師にとって側仕えは命と同等に大切な存在。
なのに昨日、僕はその大切な役目も果たさずぐーすか気持ちよく寝てしまった。そうか。そりゃウラーさんも怒りたくなるよね。
「我がブロムスト国には、北の地セヴェラー、南の地イェフ、西の地ザパット、そしてここ、東の地ヴィーホットにそれぞれ祓魔家が住み、領土を守っています。そしてすべての魔祓い師はどれだけ遅くとも成人までには自分の側仕え決める……のですが……! フレイヤ様はいつまで経っても側仕えを置かず、祓魔による副作用を全てご自身お一人で受け止めておられたのです!! 全くほんとまじ何考えてんだか…!」
「そんなことができるの? だってすごく辛いんでしょう?」
「普通であれば不可能です。ただなんというか……あのお方は非常に図太く無神経で他人に興味が全く無い為、他の心優しい魔祓い師の方々に比べれば魔物から受ける影響も少ないのかもしれません。魔物は体というより、心への攻撃性が高いですからね」
ウラーさんは意外と辛辣らしい。
「ただ、全く大丈夫かと言われればそれはあり得ません。事実、フレイヤ様はこれまで他人を誰も部屋に寄せ付けなかったのです。執事も必要最低限の接触しか許されておりませんでしたし、お一人でダメージを抱え込んでおられることは明白でした」
「そうなんだ」
「フレイヤ様の寝台に上がる許可が降りたのはこれまでにハルオミ殿だけです。あなたを側仕えにすると言ったフレイヤ様のあの表情……これほど柔らかく自然な笑みをこぼすのを、わたくしは見たことがありませんでした」
感慨深そうにしみじみとウラーさんが言う。
いいはなしだなあ、とどこか他人事のように聞いていると、急に目の前にウラーさんが接近してきて、両の手を握られた。
「東の地の……いえ、この国の平和はハルオミ殿にかかっております!どうか…!どうかフレイヤ様の側仕えとしてこの屋敷にとどまってはくれませんか!
昨日は半ば強制的にここにお連れしましたが、選ぶ権利はあなたにもあります。もしあなたが望まないのであれば、無理強いする権利は我々にはありません」
真剣な表情のウラーさん。
こういうの初めてかもしれない。
今まで必要とされたことはなかった。
どちらかというと周りの足を引っ張って生きてきた。ぼーっとしてるなとか、何もできないなとか言われて。別にそれが嫌だったとか辛かったとかは無い。本当のことだから。
なんとなく僕はこのまま誰からも必要とされず生きていくんだろうなと思ってた。面倒くさく無いからそれでもいいなと思ってた。
でも今、ちょっと嬉しい。
この気持ちは何だろう。
面倒ごとは嫌いなはずなのに、僕を必要としてくれる人がいるのが嬉しい。くすぐったい。
「……分かったウラーさん。僕きちんと役目を果たす。フレイヤさんを癒せるように頑張る」
「素……素晴らしい!!!! なんと気高く心強い! さすがフレイヤ様がお選びになった側仕えです!」
ウラーさんがパチパチと拍手をくれる。褒められるのは好きだ。
「そうと決まれば、早速準備に取り掛かりましょう…!!」
準備……
準備って……
なのに昨日、僕はその大切な役目も果たさずぐーすか気持ちよく寝てしまった。そうか。そりゃウラーさんも怒りたくなるよね。
「我がブロムスト国には、北の地セヴェラー、南の地イェフ、西の地ザパット、そしてここ、東の地ヴィーホットにそれぞれ祓魔家が住み、領土を守っています。そしてすべての魔祓い師はどれだけ遅くとも成人までには自分の側仕え決める……のですが……! フレイヤ様はいつまで経っても側仕えを置かず、祓魔による副作用を全てご自身お一人で受け止めておられたのです!! 全くほんとまじ何考えてんだか…!」
「そんなことができるの? だってすごく辛いんでしょう?」
「普通であれば不可能です。ただなんというか……あのお方は非常に図太く無神経で他人に興味が全く無い為、他の心優しい魔祓い師の方々に比べれば魔物から受ける影響も少ないのかもしれません。魔物は体というより、心への攻撃性が高いですからね」
ウラーさんは意外と辛辣らしい。
「ただ、全く大丈夫かと言われればそれはあり得ません。事実、フレイヤ様はこれまで他人を誰も部屋に寄せ付けなかったのです。執事も必要最低限の接触しか許されておりませんでしたし、お一人でダメージを抱え込んでおられることは明白でした」
「そうなんだ」
「フレイヤ様の寝台に上がる許可が降りたのはこれまでにハルオミ殿だけです。あなたを側仕えにすると言ったフレイヤ様のあの表情……これほど柔らかく自然な笑みをこぼすのを、わたくしは見たことがありませんでした」
感慨深そうにしみじみとウラーさんが言う。
いいはなしだなあ、とどこか他人事のように聞いていると、急に目の前にウラーさんが接近してきて、両の手を握られた。
「東の地の……いえ、この国の平和はハルオミ殿にかかっております!どうか…!どうかフレイヤ様の側仕えとしてこの屋敷にとどまってはくれませんか!
昨日は半ば強制的にここにお連れしましたが、選ぶ権利はあなたにもあります。もしあなたが望まないのであれば、無理強いする権利は我々にはありません」
真剣な表情のウラーさん。
こういうの初めてかもしれない。
今まで必要とされたことはなかった。
どちらかというと周りの足を引っ張って生きてきた。ぼーっとしてるなとか、何もできないなとか言われて。別にそれが嫌だったとか辛かったとかは無い。本当のことだから。
なんとなく僕はこのまま誰からも必要とされず生きていくんだろうなと思ってた。面倒くさく無いからそれでもいいなと思ってた。
でも今、ちょっと嬉しい。
この気持ちは何だろう。
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「素……素晴らしい!!!! なんと気高く心強い! さすがフレイヤ様がお選びになった側仕えです!」
ウラーさんがパチパチと拍手をくれる。褒められるのは好きだ。
「そうと決まれば、早速準備に取り掛かりましょう…!!」
準備……
準備って……
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