14 / 234
異世界転移
13 遭遇
しおりを挟む
深淵を覗きかけてきたはや数分ほど市場のざわめきをBGMに、ただただ一人でぼーっとしていた。
暇である、とてつもなく暇である。このままだとまた深淵を覗きそうだ、そうじゃなくても余計なこと考えそう。
「はあ、暇だなー」
暇すぎてあくびくが漏れてくる。朝早く起きたのもあるからだんだん眠たくなってきた。
__カツン、カツン__
いやに響く足音が聞こえた。少し気になって路地の置くになる曲がり角を覗き込むと真っ黒のマントを来た人が、眼前にいた。
「へあ!?」
「え!?」
不意打ちといってもいい永華の登場に相手が避けきれるわけもなく、眠気で判断能力が鈍っている永華が避けれるわけもなく、二人はぶつかることとなった。
「おわ!?」
「ちょっ!だ、大丈夫かい?」
相手は鍛えているのか、それとも体感がいいのか。二人がぶつかった瞬間吹き飛んで、地面にコロンと転がった。
「いあてて」
「すまない、考え事していた」
「あ、大丈夫、で……す」
永華に手を差し出したことにより見上げる形になり、かぶっていたフードの中が見えた。
その顔立ちは中性的で綺麗と評されるようなものだった。何より目を引いたのは、その頭に生えている黒い角と薄い髪の色と同じイヌ科の耳だった。
どことなく、見覚えのあるような……。
「ほんとに大丈夫?」
「あ、はい。大丈夫です!」
見覚えの正体を探ろうとしていたら集中していたらしい、青年の声により慌てて立ち上がる。
「こっちこそ、すみませんでした。お兄さんは……ダイジョブそうですね」
私を弾き飛ばしたんだし、ぶつかったくらいで怪我なんてしないか。
「ああ、君は……」
「ん?お兄さん?」
なぜか青年は永華を見つめ、黙り込んでしまう。不思議に思った永華は呼び掛けるも反応しない、無反応というよいはどこか動揺しているようで視線をあちこちにさ迷わせている。
そんな様子にやはりどこかぶつけて具合が悪くなったのだろうかと不安になる
「ええっと、お兄さん?やっぱ怪我とかしました?」
「え?あ、ああ、大丈夫だ。それはそうと君の名前は?」
流石に不信感がわいた。なんのために名前を聞いたんだろうか。
「そういうお兄さんは?」
「リコス、名字は……ファウスト。リコス・ファウストだ」
聞いたことはない、それ事態はおかしくないがなんで名字をいいよどんだ?
「……」
逃げるべきか。
退路を確認する。今も人は多いがかえって好都合、紛れ込んでしばえ見つからないかもしれない。
一歩、下がれば青年は警戒されていることに気がついたのか、慌てたようすで弁解し出した。
「あ、怪しいものじゃ……いや、十分怪しいか。えっと、どうしようか。なんか、フレイアに似てるから名前聞いただけなんだが。ん~……」
いや、フレイアって誰だよ。
一人心の中でツッコミをする、また一歩後ろに下がっていく。青年はその様子を見て頭を抱えた。
「あ~、怖がらせてすまない。実は君が……その、雰囲気というか……どことなく婚約者に似ていてきになったんだ」
「え、婚約者?」
あれ?もしかして私の方が疑われてる?確かに婚約者に似た知らない人物なら名前だって聞きたくなるか。
「ああ、しかも彼女は天涯孤独だから余計にね」
「そういう……なんか、自分の方もすみません」
「いや、僕が怪しかったのが悪いから。それで君、名前は何て言うんだい?」
「戌井永華です。あ、エイカ・イヌイの方がわかりやすいかな?」
こう言う場合ってどう名乗るのが正解なんだろうか。
「い、ぬい?」
「うん?戌井ですよ?」
この一瞬だけリコスはあり得ない、幽霊を見たとでも言いたげな表情をしていたが、永華はそれが見えていなかった。
「……そうかい」
少し暗い声でリコスが返事をするものの、不思議には思うが気には止めなかった。
「君、なんでここに一人でいるんだい?迷子かな?」
「お恥ずかしながら。でも連れが人に聞きに行くって行っちゃって、置いてきぼりくらったんです。ひどいですよねー」
「確認すべきか……」
青年が小さな声で呟く。それは周囲の喧騒に飲まれて、誰にも届かなかった。
「ん?リコスさん、どうかしました?」
「いや、僕もここにいよう。流石に君一人だけは心配だ」
「え、いいんです?」
「ああ、僕も暇だからね」
「やっりー」
これならお互い暇を潰せる、人を待つのにはちょうどいいだろう。
なにより永華は一人にならずにすむことに喜んでいた。
「買い出しかい?」
「居候してるところのお使いできました」
「そうなのかい。もしかしてここに来たのは始めて?」
「はい、昨日ですね」
リコスは壁を背もたれにして地面に座り込む。どうやら長い間この場にいることになると予想したいるらしい。永華も少し間を空けて、隣に腰を下ろした。
「昨日?そりゃ迷子にだってなるか」
「あはは、まあ。そういえば、リコスさんはなんで名字を言うのに戸惑ってたんですか?」
「ああ、実は婿にはいる予定でね。婚約者の姓を使っているんだ。でも、なんか慣れなくて」
「ほぉ~」
聞いてみれば随分と幸せな理由だった。なんだかこちらも幸せになってくる、自然と口角が上がった。
「その婚約者さんは私と似ているらしいけど、どんなん人なんです?」
「……そうだね、強いていうなら太陽のような人かな」
「太陽?」
「うん、君もそうだろう?」
「え?いや、自分が太陽なんておこがましいですよ」
「ふふ、どうだろうね。君もフレイアも明るくて、元気で、よく笑う。太陽のような人だと思うけど?」
「そ、そうですか?太陽ってなんか恥ずかしいような……」
リコスの物言いはまるで普段の永華を知っているような、そんな言葉だった。始めてあったのになんでそんなことがいえるのか、リコスの言葉に照れている永華はそんなこと気づきもしない。
「フレイアさん?のこと大好きなんですね」
「ああ、何にかえても、何を失ってもいいと思えるほどに僕は彼女を愛してる」
「わあ、凄い大きく出た」
どうやらリコスさんはとても思いお方だったらしい、綺麗な笑顔でそう言い放った。
「まあね。フレイアがくれたものってたくさんあるんだ。家族も、美味しいものも、たくさん貰ったんだ」
「フレイアさん、凄いですね」
「そう、フレイアは凄いんだ」
リコスの表情はまるで恋する乙女のようで、見ているだけで恥ずかしくなってくるような、フレイアに対する愛情がわかるような、そういう甘い表情だった。
「ほあ~……」
なんかこっちが照れてくるな。
それから特段話す話題もなかった永華はリコスの惚気を聞くことになり、あったこともないフレイアに詳しくなっていった。
砂糖を吐きそうな惚気を聞くこと十分程度、リコスはふと顔を上げて市場の方を見た。
「そういえば君の連れはなだ来ないんだね。どこまでいってるんだろう」
「あ、確かに」
ブラックコーヒーが欲しいと思いつつ、どうしたんだろう、と市場の方を覗き込んだ。どこにも篠野部の姿は見えない、もしかすると誰に絡まれているんだろうか。
「君の連れってどんな子なの?」
「へ?篠野部?」
「篠野部というのかい?」
「はい。ん~、なんか、目が冷たいやつ。会話はするけど自分からは早々無いし、なんなら辛辣なこともある、正直苦手かな」
「……苦手なんだ。それならなんで一緒にいるの?」
「不本意とは言え二人揃って未知の土地に来ちゃって、流石に一人になるのは危ないってことで」
「君、僕が来てなきゃ一人だったじゃないか」
確かに、とわいえこれは仕方のかたの無いことだ。
「人混みに流されたら面倒だって置いてかれたんですよ」
「なるほどね。ちなみにどんなところが苦手なんだい?」
「……冷たい目が苦手、死んでるみたいで」
「死んでる、か」
「嫌なことを思い出すんですよ……」
脳裏によぎるのは真っ赤に染まった部屋と、死んだ四対の瞳。これを思い出す度に腹の部分がグルグルと気持ち悪くなっていく、あれから十年近くたった今でも悪夢に見るトラウマなのだ。
それを連想させてしまう篠野部の目はいつまでたっても苦手だった。
「そりゃ勝手に重ねてる私が悪いけど、でもダメなんです。だから、あんまり目を合わせないようにしてるんだけどそれでも苦手意識が消えなくて……」
「そういうことか」
ああ、自分が嫌になってくる。
自己嫌悪に飲まれる永華のまとう空気は重たく、暗いものとなっていた。
永華がカルタのことは苦手ではあるが嫌いではない。文武両道容姿端麗、だがそれを鼻にかけることはなく、わかりにくいが優しさと気遣いのできる人だと思っている。苦手ではあるが、尊敬できる人物だとも。
だからこそ、過去のトラウマに引きずられて彼を苦手に思う自分を嫌悪していた。
暇である、とてつもなく暇である。このままだとまた深淵を覗きそうだ、そうじゃなくても余計なこと考えそう。
「はあ、暇だなー」
暇すぎてあくびくが漏れてくる。朝早く起きたのもあるからだんだん眠たくなってきた。
__カツン、カツン__
いやに響く足音が聞こえた。少し気になって路地の置くになる曲がり角を覗き込むと真っ黒のマントを来た人が、眼前にいた。
「へあ!?」
「え!?」
不意打ちといってもいい永華の登場に相手が避けきれるわけもなく、眠気で判断能力が鈍っている永華が避けれるわけもなく、二人はぶつかることとなった。
「おわ!?」
「ちょっ!だ、大丈夫かい?」
相手は鍛えているのか、それとも体感がいいのか。二人がぶつかった瞬間吹き飛んで、地面にコロンと転がった。
「いあてて」
「すまない、考え事していた」
「あ、大丈夫、で……す」
永華に手を差し出したことにより見上げる形になり、かぶっていたフードの中が見えた。
その顔立ちは中性的で綺麗と評されるようなものだった。何より目を引いたのは、その頭に生えている黒い角と薄い髪の色と同じイヌ科の耳だった。
どことなく、見覚えのあるような……。
「ほんとに大丈夫?」
「あ、はい。大丈夫です!」
見覚えの正体を探ろうとしていたら集中していたらしい、青年の声により慌てて立ち上がる。
「こっちこそ、すみませんでした。お兄さんは……ダイジョブそうですね」
私を弾き飛ばしたんだし、ぶつかったくらいで怪我なんてしないか。
「ああ、君は……」
「ん?お兄さん?」
なぜか青年は永華を見つめ、黙り込んでしまう。不思議に思った永華は呼び掛けるも反応しない、無反応というよいはどこか動揺しているようで視線をあちこちにさ迷わせている。
そんな様子にやはりどこかぶつけて具合が悪くなったのだろうかと不安になる
「ええっと、お兄さん?やっぱ怪我とかしました?」
「え?あ、ああ、大丈夫だ。それはそうと君の名前は?」
流石に不信感がわいた。なんのために名前を聞いたんだろうか。
「そういうお兄さんは?」
「リコス、名字は……ファウスト。リコス・ファウストだ」
聞いたことはない、それ事態はおかしくないがなんで名字をいいよどんだ?
「……」
逃げるべきか。
退路を確認する。今も人は多いがかえって好都合、紛れ込んでしばえ見つからないかもしれない。
一歩、下がれば青年は警戒されていることに気がついたのか、慌てたようすで弁解し出した。
「あ、怪しいものじゃ……いや、十分怪しいか。えっと、どうしようか。なんか、フレイアに似てるから名前聞いただけなんだが。ん~……」
いや、フレイアって誰だよ。
一人心の中でツッコミをする、また一歩後ろに下がっていく。青年はその様子を見て頭を抱えた。
「あ~、怖がらせてすまない。実は君が……その、雰囲気というか……どことなく婚約者に似ていてきになったんだ」
「え、婚約者?」
あれ?もしかして私の方が疑われてる?確かに婚約者に似た知らない人物なら名前だって聞きたくなるか。
「ああ、しかも彼女は天涯孤独だから余計にね」
「そういう……なんか、自分の方もすみません」
「いや、僕が怪しかったのが悪いから。それで君、名前は何て言うんだい?」
「戌井永華です。あ、エイカ・イヌイの方がわかりやすいかな?」
こう言う場合ってどう名乗るのが正解なんだろうか。
「い、ぬい?」
「うん?戌井ですよ?」
この一瞬だけリコスはあり得ない、幽霊を見たとでも言いたげな表情をしていたが、永華はそれが見えていなかった。
「……そうかい」
少し暗い声でリコスが返事をするものの、不思議には思うが気には止めなかった。
「君、なんでここに一人でいるんだい?迷子かな?」
「お恥ずかしながら。でも連れが人に聞きに行くって行っちゃって、置いてきぼりくらったんです。ひどいですよねー」
「確認すべきか……」
青年が小さな声で呟く。それは周囲の喧騒に飲まれて、誰にも届かなかった。
「ん?リコスさん、どうかしました?」
「いや、僕もここにいよう。流石に君一人だけは心配だ」
「え、いいんです?」
「ああ、僕も暇だからね」
「やっりー」
これならお互い暇を潰せる、人を待つのにはちょうどいいだろう。
なにより永華は一人にならずにすむことに喜んでいた。
「買い出しかい?」
「居候してるところのお使いできました」
「そうなのかい。もしかしてここに来たのは始めて?」
「はい、昨日ですね」
リコスは壁を背もたれにして地面に座り込む。どうやら長い間この場にいることになると予想したいるらしい。永華も少し間を空けて、隣に腰を下ろした。
「昨日?そりゃ迷子にだってなるか」
「あはは、まあ。そういえば、リコスさんはなんで名字を言うのに戸惑ってたんですか?」
「ああ、実は婿にはいる予定でね。婚約者の姓を使っているんだ。でも、なんか慣れなくて」
「ほぉ~」
聞いてみれば随分と幸せな理由だった。なんだかこちらも幸せになってくる、自然と口角が上がった。
「その婚約者さんは私と似ているらしいけど、どんなん人なんです?」
「……そうだね、強いていうなら太陽のような人かな」
「太陽?」
「うん、君もそうだろう?」
「え?いや、自分が太陽なんておこがましいですよ」
「ふふ、どうだろうね。君もフレイアも明るくて、元気で、よく笑う。太陽のような人だと思うけど?」
「そ、そうですか?太陽ってなんか恥ずかしいような……」
リコスの物言いはまるで普段の永華を知っているような、そんな言葉だった。始めてあったのになんでそんなことがいえるのか、リコスの言葉に照れている永華はそんなこと気づきもしない。
「フレイアさん?のこと大好きなんですね」
「ああ、何にかえても、何を失ってもいいと思えるほどに僕は彼女を愛してる」
「わあ、凄い大きく出た」
どうやらリコスさんはとても思いお方だったらしい、綺麗な笑顔でそう言い放った。
「まあね。フレイアがくれたものってたくさんあるんだ。家族も、美味しいものも、たくさん貰ったんだ」
「フレイアさん、凄いですね」
「そう、フレイアは凄いんだ」
リコスの表情はまるで恋する乙女のようで、見ているだけで恥ずかしくなってくるような、フレイアに対する愛情がわかるような、そういう甘い表情だった。
「ほあ~……」
なんかこっちが照れてくるな。
それから特段話す話題もなかった永華はリコスの惚気を聞くことになり、あったこともないフレイアに詳しくなっていった。
砂糖を吐きそうな惚気を聞くこと十分程度、リコスはふと顔を上げて市場の方を見た。
「そういえば君の連れはなだ来ないんだね。どこまでいってるんだろう」
「あ、確かに」
ブラックコーヒーが欲しいと思いつつ、どうしたんだろう、と市場の方を覗き込んだ。どこにも篠野部の姿は見えない、もしかすると誰に絡まれているんだろうか。
「君の連れってどんな子なの?」
「へ?篠野部?」
「篠野部というのかい?」
「はい。ん~、なんか、目が冷たいやつ。会話はするけど自分からは早々無いし、なんなら辛辣なこともある、正直苦手かな」
「……苦手なんだ。それならなんで一緒にいるの?」
「不本意とは言え二人揃って未知の土地に来ちゃって、流石に一人になるのは危ないってことで」
「君、僕が来てなきゃ一人だったじゃないか」
確かに、とわいえこれは仕方のかたの無いことだ。
「人混みに流されたら面倒だって置いてかれたんですよ」
「なるほどね。ちなみにどんなところが苦手なんだい?」
「……冷たい目が苦手、死んでるみたいで」
「死んでる、か」
「嫌なことを思い出すんですよ……」
脳裏によぎるのは真っ赤に染まった部屋と、死んだ四対の瞳。これを思い出す度に腹の部分がグルグルと気持ち悪くなっていく、あれから十年近くたった今でも悪夢に見るトラウマなのだ。
それを連想させてしまう篠野部の目はいつまでたっても苦手だった。
「そりゃ勝手に重ねてる私が悪いけど、でもダメなんです。だから、あんまり目を合わせないようにしてるんだけどそれでも苦手意識が消えなくて……」
「そういうことか」
ああ、自分が嫌になってくる。
自己嫌悪に飲まれる永華のまとう空気は重たく、暗いものとなっていた。
永華がカルタのことは苦手ではあるが嫌いではない。文武両道容姿端麗、だがそれを鼻にかけることはなく、わかりにくいが優しさと気遣いのできる人だと思っている。苦手ではあるが、尊敬できる人物だとも。
だからこそ、過去のトラウマに引きずられて彼を苦手に思う自分を嫌悪していた。
0
あなたにおすすめの小説
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~
あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。
彼は気づいたら異世界にいた。
その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。
科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活
空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。
最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。
――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に……
どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。
顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。
魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。
こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す――
※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。
人生初めての旅先が異世界でした!? ~ 元の世界へ帰る方法探して異世界めぐり、家に帰るまでが旅行です。~(仮)
葵セナ
ファンタジー
主人公 39歳フリーターが、初めての旅行に行こうと家を出たら何故か森の中?
管理神(神様)のミスで、異世界転移し見知らぬ森の中に…
不思議と持っていた一枚の紙を読み、元の世界に帰る方法を探して、異世界での冒険の始まり。
曖昧で、都合の良い魔法とスキルでを使い、異世界での冒険旅行? いったいどうなる!
ありがちな異世界物語と思いますが、暖かい目で見てやってください。
初めての作品なので誤字 脱字などおかしな所が出て来るかと思いますが、御容赦ください。(気が付けば修正していきます。)
ステータスも何処かで見たことあるような、似たり寄ったりの表示になっているかと思いますがどうか御容赦ください。よろしくお願いします。
『異世界に転移した限界OL、なぜか周囲が勝手に盛り上がってます』
宵森みなと
ファンタジー
ブラック気味な職場で“お局扱い”に耐えながら働いていた29歳のOL、芹澤まどか。ある日、仕事帰りに道を歩いていると突然霧に包まれ、気がつけば鬱蒼とした森の中——。そこはまさかの異世界!?日本に戻るつもりは一切なし。心機一転、静かに生きていくはずだったのに、なぜか事件とトラブルが次々舞い込む!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる