40 / 234
魔法学校入学試験
39 お見通し
しおりを挟む
永華視点。
冬が終わり、今は春がすぎ、そして夏になった。
ケイ達がバイスの町に来てから半年近く、私たちが“異世界”に来てからは一年近くたった。
忙しいからか、それとも慣れない環境が原因なのか。目まぐるしく時間がすぎて言ったように思う。
ただ異世界に来た一年前の日が昨日のように鮮明に思い出せる。インパクトが強いのも原因だろう。そもそもの話だけど、あの日の衝撃、忘れたくとも忘れられない。
話しは変わり、学費の問題も普段の給料とギルドの依頼での給料を合わせることで何とかなると思う。なんならちょっとだけだけどお釣りが来るかもしれない。
必要分といくらかの余分、それが集まったので私たちはマーキュリー夫婦に魔法学校へ行こうと思っていることを話すことにした。
仕事も終わり、家事も終わり、ナノンも寝た頃。相談事があるから時間をつくってほしいとお願いした。
そして当日、言われた時間の少し前。私と篠野部はリビングでマーキュリー夫婦が来るのを待っていた。
「あ~、気まずい。若い人たちが魔法学校に行って人手ないからって雇ってもらったのに私たちも魔法学校行こうとしてるんだもん。気まずい」
「戌井、うるさい」
篠野部から辛辣な言葉が飛んでくるのは、もう日常だ。一年近く一緒の家で生活したが直らないどころか遠慮がなくなってきたから「これが通常運転なんだろうな」と受け入れることにした。
「だって、だってえ~……」
「なるようにしかならないんだ。少し黙れ、僕も気まずいんだぞ」
「うぅ……」
なにか話してないと不安なんだよ~……。
コツン__
小さくだが足音が聞こえた。
スッと姿勢をただし、夫婦が来るのを待つ。
扉が開き、夫婦がやってきた。夫婦は私たちの前の席に座ると静かな空気のなか、笑顔で話しかけてきた。
「それで話さなきゃいけにことって何かしら?何かあったの?」
「もしやエイカとカルタが恋人になったとか?」
「なりませんけど!?」
「質の悪い冗談やめてください!」
「え?そんな否定する?」
「もう、あなたったら何言うのよ。結婚の報告でしょ?」
「違うてば!」
「違います!」
「なんで私が篠野部と結婚しないと行けないの!?顔は好みだけど、こんな毒舌野郎とか願い下げなんですけど!」
「こっちこそ願い下げだ。何がよくて、こんな頭お花畑な能天気女と結婚なんてしなければならないんですか!」
「あら、思ったより拒絶反応強いわね」
「二人とも言うなあ~」
イルゼが必死に否定する二人の様子にケラケラと笑う。
永華達はイルゼの様子から、すぐに自分達がからかわれているのだと気がついた。
「……もしかして、からかってます?」
「うん!」
「ええ!」
「元気な返事どうも!」
いつの間にか体に入っていた力も、気まずさも霧散していた。脱力して、椅子に座り込む。
「それで、体の余計な力は抜けたかしら?」
「え?」
「……わかっててからかいましたね?」
「もちろん。なんか緊張してるな~、と思って即興でやった」
「うふふ」
緊張をほぐしてくれたのはありがたいが、からかいのネタは不満を言いたい。
「はぁ……本題なのですが」
篠野部が切り込んだ。
「僕らは魔法学校を目指しています。ですので試験の間の休みと合格後の退職についてお話をしようと思いお呼びしました」
「知ってるわよ」
「知ってる」
「……は?」
「……え?」
今「知ってる」って言った?あれ?私たち話したことあったっけ?
予想外の事実に固まっていると夫婦が微笑ましげな表情に変わった。
「たまたまね、ナノンが聞いていたのよ。貴方達が家に帰るために魔法学校に行こうとしているってね」
……聞いてたとすると、あの試験があった日だろうか。
いつにしろ今まで緊張して、気まずいといって、ガッチガチになって固まっていたのが何かバカらしい。
「知ってるのは私たちだけじゃないわ」
「え?」
「……?」
「町の人たちも知ってるの。ギルドの依頼、雑用が多かったでしょ?」
あぁ、なるほど。
町の人たちがギルドに依頼を出していたのも、相場よりも高い金額を設定していたのも、提示額よりも多い給料を渡されたのも、全て私たちが確実に魔法学校へ行けるようにするため。
「町全体な老婆心ってところですか」
「うふ、そうよ。“子供の背を押すのは私達は大人の役目”なんだから」
「試験期間内の休みについても気にしないでいい。退職後のこともな。実はケイ達の今の仕事場は畳んでしまうから別の場所を探しているらしくてな、話しは通してあるから後のことは気にするな」
ケイ達には二日前に話をつけにいっていた。その時に笑顔で快諾し、私たちの背中を押すような発言は、この町の人達に相談していたからだったんだ。
「……全部お見通しと?」
「そう」
あまりの事態に頭を抱えてしまう。
全てがお見通しだった。事実を知れば一通りの筋が通るのだ。
「まあ、揉め事になるよりもはいいか……」
「そう、だな」
「二人とも王都の学校はいろんな人、種族、実力者がいるわ決しておれないで最後までやりとげなさいね?」
「ちゃんと家に帰れるように祈ってるぞ。ダメだったらまた家に来い」
「はーい」
「はい」
なんというか、無駄に体力を消費した気分であるが悪いきはしなかった。
それからネタが割れてしまっていることも伝わっていたらしく、色々とお節介__といっていいのか__をやかれた。
ケイやシースー、マーキュリー親子、等いろんな人から祝いの品を用意しておくから合格してこいと言われてしまった。
そう言われてしまえば合格是ざる終えないというもの。まあ、ある意味信頼なのだろう。私たちが絶対に落ちるわけ無いという信頼、それからくる言葉。
「なんか、むず痒いなあ」
「……」
「篠野部?」
「っ!……あ、いや、なんでもない。気にするな」
皆の様子に篠野部は何か言いたげだったが、すぐにいつもの仏頂面に戻って“気にするな”と言われてしまった。
そう言われ建前、何も言うことはできなくて「そう?」と軽く流したあと適当な絡みかたをした。
「王都に言ったらなに食べたい?」
「はぁ……特になにもない」
「え~、私オムライスとか食べたい。王都名物あるならそれがいいな~」
呆れた目で見られたが話題はそれた。話題をそらした理由?世の中、詮索しない方がいいこともある。ただそれだけ。
マーキュの薬屋にて。
作業台に向かいながらマーキュは薬の調合を行っていた。
この町では珍しい若い二人が魔法学校に行くため、色々と努力しているのを表だって応援できるようになったのは今日だ。
そして、唐突にあることを思い付いた
「あ、二人とも王都に行くのならあの子に知らせた方がいいかしら?あの子は二人の先輩になるのだし」
作業は一時中断して、仕事机に置いてある写真立てを持ち上げる。そこに写るのはマーキュとエイカ達と似かよった年齢に見える青年だった。
「あの子も今年で三年生なのね。うふふ」
自然と笑みが漏れる。
あの二人が合格したら手紙を送ってみるのもいいかもしれない。
「うふふ、仲良くなれるといいなあ。私の息子と、あの子達」
冬が終わり、今は春がすぎ、そして夏になった。
ケイ達がバイスの町に来てから半年近く、私たちが“異世界”に来てからは一年近くたった。
忙しいからか、それとも慣れない環境が原因なのか。目まぐるしく時間がすぎて言ったように思う。
ただ異世界に来た一年前の日が昨日のように鮮明に思い出せる。インパクトが強いのも原因だろう。そもそもの話だけど、あの日の衝撃、忘れたくとも忘れられない。
話しは変わり、学費の問題も普段の給料とギルドの依頼での給料を合わせることで何とかなると思う。なんならちょっとだけだけどお釣りが来るかもしれない。
必要分といくらかの余分、それが集まったので私たちはマーキュリー夫婦に魔法学校へ行こうと思っていることを話すことにした。
仕事も終わり、家事も終わり、ナノンも寝た頃。相談事があるから時間をつくってほしいとお願いした。
そして当日、言われた時間の少し前。私と篠野部はリビングでマーキュリー夫婦が来るのを待っていた。
「あ~、気まずい。若い人たちが魔法学校に行って人手ないからって雇ってもらったのに私たちも魔法学校行こうとしてるんだもん。気まずい」
「戌井、うるさい」
篠野部から辛辣な言葉が飛んでくるのは、もう日常だ。一年近く一緒の家で生活したが直らないどころか遠慮がなくなってきたから「これが通常運転なんだろうな」と受け入れることにした。
「だって、だってえ~……」
「なるようにしかならないんだ。少し黙れ、僕も気まずいんだぞ」
「うぅ……」
なにか話してないと不安なんだよ~……。
コツン__
小さくだが足音が聞こえた。
スッと姿勢をただし、夫婦が来るのを待つ。
扉が開き、夫婦がやってきた。夫婦は私たちの前の席に座ると静かな空気のなか、笑顔で話しかけてきた。
「それで話さなきゃいけにことって何かしら?何かあったの?」
「もしやエイカとカルタが恋人になったとか?」
「なりませんけど!?」
「質の悪い冗談やめてください!」
「え?そんな否定する?」
「もう、あなたったら何言うのよ。結婚の報告でしょ?」
「違うてば!」
「違います!」
「なんで私が篠野部と結婚しないと行けないの!?顔は好みだけど、こんな毒舌野郎とか願い下げなんですけど!」
「こっちこそ願い下げだ。何がよくて、こんな頭お花畑な能天気女と結婚なんてしなければならないんですか!」
「あら、思ったより拒絶反応強いわね」
「二人とも言うなあ~」
イルゼが必死に否定する二人の様子にケラケラと笑う。
永華達はイルゼの様子から、すぐに自分達がからかわれているのだと気がついた。
「……もしかして、からかってます?」
「うん!」
「ええ!」
「元気な返事どうも!」
いつの間にか体に入っていた力も、気まずさも霧散していた。脱力して、椅子に座り込む。
「それで、体の余計な力は抜けたかしら?」
「え?」
「……わかっててからかいましたね?」
「もちろん。なんか緊張してるな~、と思って即興でやった」
「うふふ」
緊張をほぐしてくれたのはありがたいが、からかいのネタは不満を言いたい。
「はぁ……本題なのですが」
篠野部が切り込んだ。
「僕らは魔法学校を目指しています。ですので試験の間の休みと合格後の退職についてお話をしようと思いお呼びしました」
「知ってるわよ」
「知ってる」
「……は?」
「……え?」
今「知ってる」って言った?あれ?私たち話したことあったっけ?
予想外の事実に固まっていると夫婦が微笑ましげな表情に変わった。
「たまたまね、ナノンが聞いていたのよ。貴方達が家に帰るために魔法学校に行こうとしているってね」
……聞いてたとすると、あの試験があった日だろうか。
いつにしろ今まで緊張して、気まずいといって、ガッチガチになって固まっていたのが何かバカらしい。
「知ってるのは私たちだけじゃないわ」
「え?」
「……?」
「町の人たちも知ってるの。ギルドの依頼、雑用が多かったでしょ?」
あぁ、なるほど。
町の人たちがギルドに依頼を出していたのも、相場よりも高い金額を設定していたのも、提示額よりも多い給料を渡されたのも、全て私たちが確実に魔法学校へ行けるようにするため。
「町全体な老婆心ってところですか」
「うふ、そうよ。“子供の背を押すのは私達は大人の役目”なんだから」
「試験期間内の休みについても気にしないでいい。退職後のこともな。実はケイ達の今の仕事場は畳んでしまうから別の場所を探しているらしくてな、話しは通してあるから後のことは気にするな」
ケイ達には二日前に話をつけにいっていた。その時に笑顔で快諾し、私たちの背中を押すような発言は、この町の人達に相談していたからだったんだ。
「……全部お見通しと?」
「そう」
あまりの事態に頭を抱えてしまう。
全てがお見通しだった。事実を知れば一通りの筋が通るのだ。
「まあ、揉め事になるよりもはいいか……」
「そう、だな」
「二人とも王都の学校はいろんな人、種族、実力者がいるわ決しておれないで最後までやりとげなさいね?」
「ちゃんと家に帰れるように祈ってるぞ。ダメだったらまた家に来い」
「はーい」
「はい」
なんというか、無駄に体力を消費した気分であるが悪いきはしなかった。
それからネタが割れてしまっていることも伝わっていたらしく、色々とお節介__といっていいのか__をやかれた。
ケイやシースー、マーキュリー親子、等いろんな人から祝いの品を用意しておくから合格してこいと言われてしまった。
そう言われてしまえば合格是ざる終えないというもの。まあ、ある意味信頼なのだろう。私たちが絶対に落ちるわけ無いという信頼、それからくる言葉。
「なんか、むず痒いなあ」
「……」
「篠野部?」
「っ!……あ、いや、なんでもない。気にするな」
皆の様子に篠野部は何か言いたげだったが、すぐにいつもの仏頂面に戻って“気にするな”と言われてしまった。
そう言われ建前、何も言うことはできなくて「そう?」と軽く流したあと適当な絡みかたをした。
「王都に言ったらなに食べたい?」
「はぁ……特になにもない」
「え~、私オムライスとか食べたい。王都名物あるならそれがいいな~」
呆れた目で見られたが話題はそれた。話題をそらした理由?世の中、詮索しない方がいいこともある。ただそれだけ。
マーキュの薬屋にて。
作業台に向かいながらマーキュは薬の調合を行っていた。
この町では珍しい若い二人が魔法学校に行くため、色々と努力しているのを表だって応援できるようになったのは今日だ。
そして、唐突にあることを思い付いた
「あ、二人とも王都に行くのならあの子に知らせた方がいいかしら?あの子は二人の先輩になるのだし」
作業は一時中断して、仕事机に置いてある写真立てを持ち上げる。そこに写るのはマーキュとエイカ達と似かよった年齢に見える青年だった。
「あの子も今年で三年生なのね。うふふ」
自然と笑みが漏れる。
あの二人が合格したら手紙を送ってみるのもいいかもしれない。
「うふふ、仲良くなれるといいなあ。私の息子と、あの子達」
0
あなたにおすすめの小説
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~
あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。
彼は気づいたら異世界にいた。
その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。
科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活
空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。
最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。
――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に……
どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。
顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。
魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。
こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す――
※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。
人生初めての旅先が異世界でした!? ~ 元の世界へ帰る方法探して異世界めぐり、家に帰るまでが旅行です。~(仮)
葵セナ
ファンタジー
主人公 39歳フリーターが、初めての旅行に行こうと家を出たら何故か森の中?
管理神(神様)のミスで、異世界転移し見知らぬ森の中に…
不思議と持っていた一枚の紙を読み、元の世界に帰る方法を探して、異世界での冒険の始まり。
曖昧で、都合の良い魔法とスキルでを使い、異世界での冒険旅行? いったいどうなる!
ありがちな異世界物語と思いますが、暖かい目で見てやってください。
初めての作品なので誤字 脱字などおかしな所が出て来るかと思いますが、御容赦ください。(気が付けば修正していきます。)
ステータスも何処かで見たことあるような、似たり寄ったりの表示になっているかと思いますがどうか御容赦ください。よろしくお願いします。
『異世界に転移した限界OL、なぜか周囲が勝手に盛り上がってます』
宵森みなと
ファンタジー
ブラック気味な職場で“お局扱い”に耐えながら働いていた29歳のOL、芹澤まどか。ある日、仕事帰りに道を歩いていると突然霧に包まれ、気がつけば鬱蒼とした森の中——。そこはまさかの異世界!?日本に戻るつもりは一切なし。心機一転、静かに生きていくはずだったのに、なぜか事件とトラブルが次々舞い込む!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる