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つかの間の平穏
148 ナーズビアの止まり木
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ナーズビア視点
フラリフラリと気分気のままに歩いているときに裏庭の木陰に見慣れたブロンドの髪が見えた。
自分のお気に入り、永華・戌井だ。
近づいていくと、どうやら自己魔法でレース糸を操って綺麗なレースを編んでいるようだ。
膝の上には大きな布がしかれていて、出来上がったレースや刺繍、編み物やいろんな種類の糸が乗っかっていた。
周りに人がいないことを確認して、なにも言わずに永華の隣に座った。
「ん?ナーズビアだ。こんにちわ」
「ん、こんにちわ」
隣に座って、人払いの魔法をかけておく。
魔法がかかったことを確認して、レースが編み上がっていくのを眺めていく。
永華も自分がどこからかフラりと現れて、なにも言わずに疲れてボーッとしているのを見ても何も言わずに淡々と作業を続けている。
なにも言ってないのは、二度目に会ったときのように疲れているのを見抜いているんだろう。
こちらからするとありがたいことだ。
白い糸が自在に動いて着々と編み上がっていくのは見ていて気分が良い。
無意識なんだろう鼻唄も、子守唄にはちょうど良くて、目を閉じて微睡みの中に身を投じる。
ボヤ~っとした意識のなか、考え事をする。
自分がこうやって、永華の隣でぼーっとしたり、サボったり、喋ったりするようになったのは疲れたからだ。
なにも人生に疲れたとは言わないが、色々と疲れているのは事実だ。
完璧であれと言う重圧、似たような医療関係の家で平民上がりのアスクス家に対抗心を持ちながらも自分達ではなにもしようとしない父と祖父。
できて当然、できて当たり前。
完璧である者は人であり、欠点がある者は人に非ず。
例えそれが当主候補でもそうだ。
歳が一桁の子供が甘えることすらも許されないのが自分の家だ。
あの食堂でのいざこざだって、本当は自分に飛んできた魔法くらい弾かなければならなかったのに、いきなりのことに唖然としてなにもできずに頬を怪我することになった。
あれが実家に知れたら一体、どれほどの長文の叱責を受けることにあなるんだろうか。
それを考えただけで気分が憂鬱になってくる。
どの過ぎた叱責も、お仕置きも、期待も、願いも、自分が抱えるには重たすぎて辛くなる。
合格発表から入学までずっと今までの非にならないくらい完璧であることを求め続けられて、勉学も魔法も他の全てを詰め込まれるかのような日常だった。
そんな日常だったのは首席合格を逃したのもあるんだろう。
カルタ・篠野部、永華と良く一緒にいる冷たいやつ永華がぽろっとこぼしたから知っている。
アイツのせい……。いや、そういうのはやめよう。
でも、なんで永華あんなやつと一緒にいるんだか……。
苦しいと思いつつも染み込んだ恐怖は消えることもなくて、反抗できずにいた。
反動なのか、些細な抵抗なのか、魔法学校に来て少しした頃から勉強した内容をやる授業はサボるようになってしまった。
授業をサボって、探しに来る先生を巻いて、気ままに散歩してしれっと教室に戻る。
そんな自分を見透かしたのか、二度目にあったときに息抜きは必要だと言った。
始めてあったときはかわせて当たり前のはずの魔法でできた怪我だって言うのに心配してくれた。
心配の言葉だとか息抜きは必要だとかの言葉をかけられたのは始めてだった。
だからか、疲れたときに見つけたら、ふらふらと近づいて、座っていることは増えた。
頭を撫でられたのだって永華が始めてだった。
使用人は論外、親は赤ん坊の頃以外は抱き締めてくれるなんてことはなかった。
もしかしたら家族がくれなかった暖かみを永華が持っているから、こうしているのかもしれない。
なにかを察している永華がたまに頭を撫でてくれるから、その時は自分は何をすることもなく受け入れているし。
兄弟がいると聞くし、自分の頭を撫でるのは姉の本能的なものなのかもしれない。
ともかく、なにもしなくてもポーッと座っているだけでも心が軽くなるから、こうしている。
関係性を言葉にするのならば友人と言うべきなんだろうか、それにしては距離があるような、ないような気もする。
強いてい言うのならば鳥と止まり木のようなものの気がするけれど、それも絶妙に違うような気がしてくる。
まあ、関係性を明確にする必要は今はないから、特に気にしなくても良いかもしれないけれど、きっと永華なら友人と言いそうだ。
これが続くのは家に自分が授業をサボっていることがばれるまでか、卒業するまでだろう。
家にばれたときは悲惨かもしれない。
自分だけになにかが降りかかるのなら覚悟があるから別に構わないけど、永華や先生に飛び火することになったら目も当てられないだろう。
そう考えることはあっても、こやって休むことをやめることはできなかった。
だって、疲れたんだ。
家では、親がいるところでは休ませてくれないんだ。
微睡みに身を任せていたのが良くなかったのか、幼い自分が満点を取ったテスト用紙を親に見せている場面を見ることになった。
あぁ、これは夢だ。
これは夢を夢と認識できる夢、いわゆる明晰夢と言うやつなんだろうな。
他人事のようにそらせないまま、昔の光景を見続ける。
自分の記憶で、視点は自分のはなのに見ている明晰夢は俯瞰視点だった。
不思議に思いつつもボーッと見つめる。
満点と書かれた紙に、浮き足立っているおろかな子供。
子供を見下ろすのは濁った目をした子供の父親で、父親は呆れたような表情で子供に近づいたと思ったら満点と書かれた紙を取り上げて、紙を一瞥したかと思ったら丸めて子供の足元に投げ捨てた。
唖然とする子供に、子供の親は言いはなつ。
「これくら、フィーリー家の人間として当然の事だ」
子供は何が起こっているのかわからないまま、辛うじて拾えた満点と書かれたか身をもって部屋を追い出される。
ふらふらと歩いて、母親のもとにたどり着くとすがり付くように表情をひきつらせながらもくしゃくしゃになった満点と書かれたか身を見せる。
母親は一瞬だけ紙と子供を見たが、すぐに子供を残して、どこかに消えていってしまった。
この頃はまだ、満点を取ったり優秀な成績を納めれば褒められると思っていたけれど、今になっては諦めの境地だ。
やるだけ無駄だとは思いつつも、淡い希望がなくなることはなくて、小さな希望と大きな恐怖に突き動かされるままに行動している。
今になってやっと感情が追い付いたのか、子供は涙をこぼしながら満点と書かれた紙を大事そうに抱き抱えている。
小さい自分ながら、バカだな。
見ているないように飽き飽きして、どうにか夢から覚められないものかと体を動かしてみるが、見ること以外はできないらしい。
思わずため息が出る。
たまに見るこういう夢、何度も似たようなものを見ているからうんざりしてくる。
そう思っているといつの間にか視点が小さい子供のものになっていた。
夢だからなんでもありなんだな。
何て思いながら次に何が起こるのかと身構える。
頭に暖かいものが触れた。
これは、最近知った感覚だ。
優しい誰かに頭を撫でられているらしい。
「………ビア」
誰かの声が響く。
「ナー……ア」
これは、永華の声?
「起きて、ナーズビア」
声に応じて、重たい目蓋を持ち上げると、永華が自分の顔を覗き込んでいた。
永華の後ろにみえる夕暮れから、それなりに時間がたっているのが見て取れた。
呼んでいたのは永華だったのか。
「おはよう……」
「ふふ、おはよう。魘されてたけど大丈夫?」
「ん、大丈夫だよ」
いつもの事だしね。
アクビを一つして、起き上がる。
永華の手元には最初に見たときよりも大きくなっているレースがみえる。
「ならいいけど……。私、そろそろ戻るつもりだけどナーズビアがどうする?」
「あ~、もう夕暮れだもんな。さすがに自分もそろそろ帰るか」
自分達は立ち上がり、寮に向かっていく。
永華が編んでいたものや、膝の上だ転がっていた出来上がったものは今度やるバザーに出して小遣い稼ぎをするために売るらしい。
素人と言うには綺麗なそれはテーブルクロスになるらしい。
良くそんな大作を作ろうと思えるものだ。
寮の前で別れて、さっきまでの事を思い返す。
嫌な夢を見ても、最後には悪くない夢に変わってたな……。
こんな時間が長い間続けば言いなんて強欲なことは言わないから、なくならないでくれたら嬉しいな。
フラリフラリと気分気のままに歩いているときに裏庭の木陰に見慣れたブロンドの髪が見えた。
自分のお気に入り、永華・戌井だ。
近づいていくと、どうやら自己魔法でレース糸を操って綺麗なレースを編んでいるようだ。
膝の上には大きな布がしかれていて、出来上がったレースや刺繍、編み物やいろんな種類の糸が乗っかっていた。
周りに人がいないことを確認して、なにも言わずに永華の隣に座った。
「ん?ナーズビアだ。こんにちわ」
「ん、こんにちわ」
隣に座って、人払いの魔法をかけておく。
魔法がかかったことを確認して、レースが編み上がっていくのを眺めていく。
永華も自分がどこからかフラりと現れて、なにも言わずに疲れてボーッとしているのを見ても何も言わずに淡々と作業を続けている。
なにも言ってないのは、二度目に会ったときのように疲れているのを見抜いているんだろう。
こちらからするとありがたいことだ。
白い糸が自在に動いて着々と編み上がっていくのは見ていて気分が良い。
無意識なんだろう鼻唄も、子守唄にはちょうど良くて、目を閉じて微睡みの中に身を投じる。
ボヤ~っとした意識のなか、考え事をする。
自分がこうやって、永華の隣でぼーっとしたり、サボったり、喋ったりするようになったのは疲れたからだ。
なにも人生に疲れたとは言わないが、色々と疲れているのは事実だ。
完璧であれと言う重圧、似たような医療関係の家で平民上がりのアスクス家に対抗心を持ちながらも自分達ではなにもしようとしない父と祖父。
できて当然、できて当たり前。
完璧である者は人であり、欠点がある者は人に非ず。
例えそれが当主候補でもそうだ。
歳が一桁の子供が甘えることすらも許されないのが自分の家だ。
あの食堂でのいざこざだって、本当は自分に飛んできた魔法くらい弾かなければならなかったのに、いきなりのことに唖然としてなにもできずに頬を怪我することになった。
あれが実家に知れたら一体、どれほどの長文の叱責を受けることにあなるんだろうか。
それを考えただけで気分が憂鬱になってくる。
どの過ぎた叱責も、お仕置きも、期待も、願いも、自分が抱えるには重たすぎて辛くなる。
合格発表から入学までずっと今までの非にならないくらい完璧であることを求め続けられて、勉学も魔法も他の全てを詰め込まれるかのような日常だった。
そんな日常だったのは首席合格を逃したのもあるんだろう。
カルタ・篠野部、永華と良く一緒にいる冷たいやつ永華がぽろっとこぼしたから知っている。
アイツのせい……。いや、そういうのはやめよう。
でも、なんで永華あんなやつと一緒にいるんだか……。
苦しいと思いつつも染み込んだ恐怖は消えることもなくて、反抗できずにいた。
反動なのか、些細な抵抗なのか、魔法学校に来て少しした頃から勉強した内容をやる授業はサボるようになってしまった。
授業をサボって、探しに来る先生を巻いて、気ままに散歩してしれっと教室に戻る。
そんな自分を見透かしたのか、二度目にあったときに息抜きは必要だと言った。
始めてあったときはかわせて当たり前のはずの魔法でできた怪我だって言うのに心配してくれた。
心配の言葉だとか息抜きは必要だとかの言葉をかけられたのは始めてだった。
だからか、疲れたときに見つけたら、ふらふらと近づいて、座っていることは増えた。
頭を撫でられたのだって永華が始めてだった。
使用人は論外、親は赤ん坊の頃以外は抱き締めてくれるなんてことはなかった。
もしかしたら家族がくれなかった暖かみを永華が持っているから、こうしているのかもしれない。
なにかを察している永華がたまに頭を撫でてくれるから、その時は自分は何をすることもなく受け入れているし。
兄弟がいると聞くし、自分の頭を撫でるのは姉の本能的なものなのかもしれない。
ともかく、なにもしなくてもポーッと座っているだけでも心が軽くなるから、こうしている。
関係性を言葉にするのならば友人と言うべきなんだろうか、それにしては距離があるような、ないような気もする。
強いてい言うのならば鳥と止まり木のようなものの気がするけれど、それも絶妙に違うような気がしてくる。
まあ、関係性を明確にする必要は今はないから、特に気にしなくても良いかもしれないけれど、きっと永華なら友人と言いそうだ。
これが続くのは家に自分が授業をサボっていることがばれるまでか、卒業するまでだろう。
家にばれたときは悲惨かもしれない。
自分だけになにかが降りかかるのなら覚悟があるから別に構わないけど、永華や先生に飛び火することになったら目も当てられないだろう。
そう考えることはあっても、こやって休むことをやめることはできなかった。
だって、疲れたんだ。
家では、親がいるところでは休ませてくれないんだ。
微睡みに身を任せていたのが良くなかったのか、幼い自分が満点を取ったテスト用紙を親に見せている場面を見ることになった。
あぁ、これは夢だ。
これは夢を夢と認識できる夢、いわゆる明晰夢と言うやつなんだろうな。
他人事のようにそらせないまま、昔の光景を見続ける。
自分の記憶で、視点は自分のはなのに見ている明晰夢は俯瞰視点だった。
不思議に思いつつもボーッと見つめる。
満点と書かれた紙に、浮き足立っているおろかな子供。
子供を見下ろすのは濁った目をした子供の父親で、父親は呆れたような表情で子供に近づいたと思ったら満点と書かれた紙を取り上げて、紙を一瞥したかと思ったら丸めて子供の足元に投げ捨てた。
唖然とする子供に、子供の親は言いはなつ。
「これくら、フィーリー家の人間として当然の事だ」
子供は何が起こっているのかわからないまま、辛うじて拾えた満点と書かれたか身をもって部屋を追い出される。
ふらふらと歩いて、母親のもとにたどり着くとすがり付くように表情をひきつらせながらもくしゃくしゃになった満点と書かれたか身を見せる。
母親は一瞬だけ紙と子供を見たが、すぐに子供を残して、どこかに消えていってしまった。
この頃はまだ、満点を取ったり優秀な成績を納めれば褒められると思っていたけれど、今になっては諦めの境地だ。
やるだけ無駄だとは思いつつも、淡い希望がなくなることはなくて、小さな希望と大きな恐怖に突き動かされるままに行動している。
今になってやっと感情が追い付いたのか、子供は涙をこぼしながら満点と書かれた紙を大事そうに抱き抱えている。
小さい自分ながら、バカだな。
見ているないように飽き飽きして、どうにか夢から覚められないものかと体を動かしてみるが、見ること以外はできないらしい。
思わずため息が出る。
たまに見るこういう夢、何度も似たようなものを見ているからうんざりしてくる。
そう思っているといつの間にか視点が小さい子供のものになっていた。
夢だからなんでもありなんだな。
何て思いながら次に何が起こるのかと身構える。
頭に暖かいものが触れた。
これは、最近知った感覚だ。
優しい誰かに頭を撫でられているらしい。
「………ビア」
誰かの声が響く。
「ナー……ア」
これは、永華の声?
「起きて、ナーズビア」
声に応じて、重たい目蓋を持ち上げると、永華が自分の顔を覗き込んでいた。
永華の後ろにみえる夕暮れから、それなりに時間がたっているのが見て取れた。
呼んでいたのは永華だったのか。
「おはよう……」
「ふふ、おはよう。魘されてたけど大丈夫?」
「ん、大丈夫だよ」
いつもの事だしね。
アクビを一つして、起き上がる。
永華の手元には最初に見たときよりも大きくなっているレースがみえる。
「ならいいけど……。私、そろそろ戻るつもりだけどナーズビアがどうする?」
「あ~、もう夕暮れだもんな。さすがに自分もそろそろ帰るか」
自分達は立ち上がり、寮に向かっていく。
永華が編んでいたものや、膝の上だ転がっていた出来上がったものは今度やるバザーに出して小遣い稼ぎをするために売るらしい。
素人と言うには綺麗なそれはテーブルクロスになるらしい。
良くそんな大作を作ろうと思えるものだ。
寮の前で別れて、さっきまでの事を思い返す。
嫌な夢を見ても、最後には悪くない夢に変わってたな……。
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