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子は鎹
210 VS虚飾の幹部 終
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少し時間が巻き戻る。
カルタはキャシーに攻撃できる機会を淡々と待っていた。
体調がいいときならいざ知らず、体のあちこちが軋み、動く度に痛む状態で絶えず揺れ動く標的を狙うのは困難だった。
永華の前では強がっていたが、手が震えて、声も震えて、詠唱すらまともにできない。
どうしたら……。
そう考えていたときに目にはいたのは永華を経由してスノーから渡された機械仕掛けの弓、コンパウンドボウだった。
これはカルタがモカノフに連れていかれる前、永華が記憶をなくす前、春休み中のことだ。
スノーの実験の手伝いと称して、自己魔法で作り出した光の矢を魔法をかけた色々な弓で的を射っていた時に意見を求められて答えたのがコンパウンドボウだった。
魔法をかけても駄目になってしまうのならば、元々の耐久性が高いものを使えばいいと思っての発言だった。
あれから半年、まさかこの状態でスノーに渡されたコンパウンドボウを握ることになるとはカルタは微塵も思っていなかった。
カルタはちんまりとした姿になっているコンパウンドボウを見下ろす。
「……すぅ、はぁ」
深呼吸をして、覚悟を決めた。
詳しい説明がないままに使うのは少々気が引けるが、そうもいっていられない事態なのだから仕方がない。
恐らくは、これだろうと思ったボタンを押してみる。
ガチャン、と小さくはあるが音を立ててこじんまりとしていた弓の両翼が勢いよく開いた。
こじんまりとしていたはずなのに大きく広がり、弦の部分は、どういう原理かピンとはっていた。
本当にどういう原理でこれを作ったんだろう……。
カルタの知っているコンパウンドボウとは違い、戸惑ってしまうが、すぐに気を取り直して弓を構えて自己魔法で作り上げた光の矢をつがえる。
手が震えて狙いがぶれてしまう。
正直、魔力がカツカツで今にも動けなくなってしまいそうだが、カルタはここで倒れるわけにはいかなかった。
こんなところで、一人で戦っている永華を置いて眠りこけるなんて無理なのだ。
常々、矢を引くときは待たなければいけなかった。
“事をせいては仕損じる”からだ。
だから、永華の脇腹に穴が空いたときも、最適のタイミングを逃さないためにカルタは感情を噛み殺して待つ。
一番勝てるタイミング、一番生き残れるタイミングを、待ち続ける。
カルタが虎視眈々と弓を構えて機会をうかがっている一方、他の幹部や妨害するもの達を撃退した学生、教師一行は突如として現れたクレーターへ向かっていた。
近づく度に戦闘音が聞こえてくるし、黒服が襲ってくる。
最後の一人を誰かが吹き飛ばしたとき、瓦礫に当たって崩れてしまった。
一時、止んでいた戦闘音は鈍い、刀と槍がぶつかり合う音で再開した。
次の瞬間、永華の脇腹にキャシーの槍が刺さる。
誰かが叫びそうになったが、誰かが口を押さえて瓦礫の影に引っ張り混んで隠れた。
今割り込めば、永華の邪魔にしかならないし、下手を打てば魔方陣の飽和攻撃で追い詰められ気味のキャシーに形勢逆転の一手を与えることになるかもしれないからだ。
キャシーは段々と傷が増えていき、永華は出血のせいで段々と動きが鈍っている。
「永華ちゃん!」
ローレスの声にキャシーが反応して、永華の自己魔法で縛り上げられた。
自分達にできることは何か。
考えて、考えて、ローレスが一つの考えにたどりついた。
キャシーが頑丈であるのは本人の台詞からも理解できる。
魔法の詠唱の省略もできるだろうし、生半可な魔法では永華が行って言う飽和攻撃のように防衛魔法や真反対の属性の魔法で相殺して防がれてしまう。
キャシーが永華の飽和攻撃で怪我をしているのは魔法の展開が追い付いていないからだし、動きが追い付いていないからだ。
カリヤなんかの先輩達だって攻略に苦戦するだろうし、数分ともたないかもしれない永華の魔方陣の大量しようによる飽和攻撃を、キャシーは耐えている。
本気になればクレーターを作った原因程度の攻撃力なら防げる。
攻撃力が申し分ない、簡単に相殺できない、簡単に防げない魔法。
「先生、俺たちのこと隠して」
「……わかりました」
何か言おうとして口を開いたザベルはローレスに肯定を返して、他の教師に目配せをする。
教師達は目隠しの魔法を使い、生徒達を覆い隠す。
「何するつもりなの?」
「新技のお披露目だよ」
「は!・?あれ立ったの一回も成功してねえんだぞ!」
「一人でやったからな。ミュー、俺の手に一番強い防衛魔法はってくれ」
訳知りのイツメンはローレスを止めようとするが、止まらないローレスを見て一番最初に折れたのはミューだった。
「……わかったわ。でも、失敗したら許さないからね」
「分かってる」
ベイノットはローレスに身体強化の魔法を、ララは氷魔法で滑走路を、メメは俺の補佐を、レーピオは周囲に余波が広がらないように防衛魔法をかけた。
「俺に何かすることあるか?」
「魔力かしてくれよ。わりとスカスカなんだわ」
「そりゃあ、俺もだぜ」
そう言いつつローレスの背に手を乗せる。
他の者達も、ロンテのようにローレスに手を添えた。
これはカルタが教えてくれた理論を、カルタが考えた魔法に応用したもの。
前々から試行錯誤して現実にできやしないかと、試していたものだ。
今ならば、できる気がする。
カルタから聞いた理論の通り、魔法を発動させていく。
吠えるキャシーが槍を永華に向かって投げるが、一閃の光によって槍が砕かれる。
竜巻が起きる魔法を発動される前に、撃破しなくてはいけない。
カルタの自己魔法によるものだ。
タイミングは、今しかない。
「人の叡知、人の願い、人のロマン。人知の結晶は雷撃を放って巨悪を打つ」
詠唱の声が揃う。
魔力が集まり、青白い光がバチバチと音をたてて激しく弾ける。
ミューがかけてくれた防衛魔法にヒビが入っていき、限界が近いのが見て取れる。
それどころか、あまりにも強い力のせいで身体強化魔法をかけられていて、何人にも支えられているのに体がブレだす。
「……これはロマン、これは願い、これは雷」
青白い光はより激しさを増していき、しまいには教師達がかけたはずの目隠しの魔法を破ってしまった。
ローレスとキャシーの目が合う。
「超電磁砲!」
音すら置いていって、青白い光がキャシーのもとのへ一直線に向かっていく。
「“守れ”!」
青白い光がキャシーに到達する寸前に防衛魔法をはるが、ジリジリとお互いを削り合う。
青白い光と防衛魔法はお互いを削り合うが、この状態ならばキャシーの防衛魔法を破ることはできないだろう。
ローレスは悪態をつく。
教師達は瓦礫がこちらに飛んでこないようにするのに手一杯だから書力は見込めないだろう。
誰か、防衛魔法を打ち破る一撃を……。
カルタは、その光景を見て勝利を確信したと同時に、もう一撃、何かが必要だと確信していた。
もう一撃、誰かが……。
いや、誰かではない。
己がやるのだ。
さっきよりも弱々しい光だが、それでもいい。
あの防衛魔法を打ち砕けるのならば、どれ程弱くたって構わない。
矢をつがえ、放った。
光の矢は綺麗に飛んで行き、キャシーを包んでいた防衛魔法を打ち砕く。
その節な、意図での高速は解かれ、青白い光はキャシーに直撃した。
抵抗することもできず、重力にしたがい、キャシーは地面に転がる。
「ぐっ……ぅ……」
いくら防衛魔法で威力が削がれてたとはいえ、それでもなお動いているのはキャシーのタフさによるものなのか、それとも永華達に向けられる怒りが起因しているのか。
キャシーは芋虫のように這いずる。
「な、にも、知らない、異世界の……ガキ供が……はぁ、はぁ……よくも、僕をこんな目に遭わせて、くれたな……」
怨嗟を垂れ流し、どうにか瓦礫を支えにして起き上がる。
「お、前らなんか、大人しく……したがっていればいいのに……。……あ」
キャシーが頭を上げたとき、満身創痍の永華とカルタがキャシーを見下ろしていた。
一気に沸き上がる敗北感、それを拒絶するかのように膨れ上がる怒り。
感情のままに口を開こうとした瞬間、遮られた。
「異世界のガキだからなに?行きなり呼び出されて対策もしねえほど不用心じゃねえんだよ。そもそも、誰がお前みたいなやつに従うかよ」
「僕たちのことを甘く見すぎたようだな。途中まではうまく行っていたが、これしきのことでは心は折れないぞ」
「人の過去の事、色々探って気持ち悪い。何が目的か知りゃしねえが、お前らの好き勝手されるのだけはごめんだな」
「さんざん僕の地雷をふ見抜いて、自分達の目的は“はい、達成”なんて行くとでも?随分とお花畑な頭をしているようだな」
二人は顔を見合わせて、拳を振り上げ__
「こういうのは不得手なんだがな」
「これで終いだ。バカ野郎」
__思い切り振り抜かれた。
キャシーの顔面に二人の拳が入り、キャシーは勢いのまま倒れ混んで動かなくなった。
「ふぅ……」
「はぁ……」
キャシーが動かなくなったのを見て、永華が縛り上げる。
それに安心したのか、二人は地面に倒れ混んでしまった。
永華は出血多量、カルタは魔力を使いすぎたことにより、そうほう危ない状態になっている。
慌てて駆け寄ったレーピオ達と、急いできたカリヤ達、潜入していた黒服達の対処に手間取っていた軍や魔導警察が遅れながらも到着する。
二人は危ない状態でありつつも、レーピオとナーズビア達を筆頭とした医療に心得があるものや医療従事者のお陰でなんとか一命を取り留めることになった。
虚飾の幹部、キャシー・ミシー。
撃破。
カルタはキャシーに攻撃できる機会を淡々と待っていた。
体調がいいときならいざ知らず、体のあちこちが軋み、動く度に痛む状態で絶えず揺れ動く標的を狙うのは困難だった。
永華の前では強がっていたが、手が震えて、声も震えて、詠唱すらまともにできない。
どうしたら……。
そう考えていたときに目にはいたのは永華を経由してスノーから渡された機械仕掛けの弓、コンパウンドボウだった。
これはカルタがモカノフに連れていかれる前、永華が記憶をなくす前、春休み中のことだ。
スノーの実験の手伝いと称して、自己魔法で作り出した光の矢を魔法をかけた色々な弓で的を射っていた時に意見を求められて答えたのがコンパウンドボウだった。
魔法をかけても駄目になってしまうのならば、元々の耐久性が高いものを使えばいいと思っての発言だった。
あれから半年、まさかこの状態でスノーに渡されたコンパウンドボウを握ることになるとはカルタは微塵も思っていなかった。
カルタはちんまりとした姿になっているコンパウンドボウを見下ろす。
「……すぅ、はぁ」
深呼吸をして、覚悟を決めた。
詳しい説明がないままに使うのは少々気が引けるが、そうもいっていられない事態なのだから仕方がない。
恐らくは、これだろうと思ったボタンを押してみる。
ガチャン、と小さくはあるが音を立ててこじんまりとしていた弓の両翼が勢いよく開いた。
こじんまりとしていたはずなのに大きく広がり、弦の部分は、どういう原理かピンとはっていた。
本当にどういう原理でこれを作ったんだろう……。
カルタの知っているコンパウンドボウとは違い、戸惑ってしまうが、すぐに気を取り直して弓を構えて自己魔法で作り上げた光の矢をつがえる。
手が震えて狙いがぶれてしまう。
正直、魔力がカツカツで今にも動けなくなってしまいそうだが、カルタはここで倒れるわけにはいかなかった。
こんなところで、一人で戦っている永華を置いて眠りこけるなんて無理なのだ。
常々、矢を引くときは待たなければいけなかった。
“事をせいては仕損じる”からだ。
だから、永華の脇腹に穴が空いたときも、最適のタイミングを逃さないためにカルタは感情を噛み殺して待つ。
一番勝てるタイミング、一番生き残れるタイミングを、待ち続ける。
カルタが虎視眈々と弓を構えて機会をうかがっている一方、他の幹部や妨害するもの達を撃退した学生、教師一行は突如として現れたクレーターへ向かっていた。
近づく度に戦闘音が聞こえてくるし、黒服が襲ってくる。
最後の一人を誰かが吹き飛ばしたとき、瓦礫に当たって崩れてしまった。
一時、止んでいた戦闘音は鈍い、刀と槍がぶつかり合う音で再開した。
次の瞬間、永華の脇腹にキャシーの槍が刺さる。
誰かが叫びそうになったが、誰かが口を押さえて瓦礫の影に引っ張り混んで隠れた。
今割り込めば、永華の邪魔にしかならないし、下手を打てば魔方陣の飽和攻撃で追い詰められ気味のキャシーに形勢逆転の一手を与えることになるかもしれないからだ。
キャシーは段々と傷が増えていき、永華は出血のせいで段々と動きが鈍っている。
「永華ちゃん!」
ローレスの声にキャシーが反応して、永華の自己魔法で縛り上げられた。
自分達にできることは何か。
考えて、考えて、ローレスが一つの考えにたどりついた。
キャシーが頑丈であるのは本人の台詞からも理解できる。
魔法の詠唱の省略もできるだろうし、生半可な魔法では永華が行って言う飽和攻撃のように防衛魔法や真反対の属性の魔法で相殺して防がれてしまう。
キャシーが永華の飽和攻撃で怪我をしているのは魔法の展開が追い付いていないからだし、動きが追い付いていないからだ。
カリヤなんかの先輩達だって攻略に苦戦するだろうし、数分ともたないかもしれない永華の魔方陣の大量しようによる飽和攻撃を、キャシーは耐えている。
本気になればクレーターを作った原因程度の攻撃力なら防げる。
攻撃力が申し分ない、簡単に相殺できない、簡単に防げない魔法。
「先生、俺たちのこと隠して」
「……わかりました」
何か言おうとして口を開いたザベルはローレスに肯定を返して、他の教師に目配せをする。
教師達は目隠しの魔法を使い、生徒達を覆い隠す。
「何するつもりなの?」
「新技のお披露目だよ」
「は!・?あれ立ったの一回も成功してねえんだぞ!」
「一人でやったからな。ミュー、俺の手に一番強い防衛魔法はってくれ」
訳知りのイツメンはローレスを止めようとするが、止まらないローレスを見て一番最初に折れたのはミューだった。
「……わかったわ。でも、失敗したら許さないからね」
「分かってる」
ベイノットはローレスに身体強化の魔法を、ララは氷魔法で滑走路を、メメは俺の補佐を、レーピオは周囲に余波が広がらないように防衛魔法をかけた。
「俺に何かすることあるか?」
「魔力かしてくれよ。わりとスカスカなんだわ」
「そりゃあ、俺もだぜ」
そう言いつつローレスの背に手を乗せる。
他の者達も、ロンテのようにローレスに手を添えた。
これはカルタが教えてくれた理論を、カルタが考えた魔法に応用したもの。
前々から試行錯誤して現実にできやしないかと、試していたものだ。
今ならば、できる気がする。
カルタから聞いた理論の通り、魔法を発動させていく。
吠えるキャシーが槍を永華に向かって投げるが、一閃の光によって槍が砕かれる。
竜巻が起きる魔法を発動される前に、撃破しなくてはいけない。
カルタの自己魔法によるものだ。
タイミングは、今しかない。
「人の叡知、人の願い、人のロマン。人知の結晶は雷撃を放って巨悪を打つ」
詠唱の声が揃う。
魔力が集まり、青白い光がバチバチと音をたてて激しく弾ける。
ミューがかけてくれた防衛魔法にヒビが入っていき、限界が近いのが見て取れる。
それどころか、あまりにも強い力のせいで身体強化魔法をかけられていて、何人にも支えられているのに体がブレだす。
「……これはロマン、これは願い、これは雷」
青白い光はより激しさを増していき、しまいには教師達がかけたはずの目隠しの魔法を破ってしまった。
ローレスとキャシーの目が合う。
「超電磁砲!」
音すら置いていって、青白い光がキャシーのもとのへ一直線に向かっていく。
「“守れ”!」
青白い光がキャシーに到達する寸前に防衛魔法をはるが、ジリジリとお互いを削り合う。
青白い光と防衛魔法はお互いを削り合うが、この状態ならばキャシーの防衛魔法を破ることはできないだろう。
ローレスは悪態をつく。
教師達は瓦礫がこちらに飛んでこないようにするのに手一杯だから書力は見込めないだろう。
誰か、防衛魔法を打ち破る一撃を……。
カルタは、その光景を見て勝利を確信したと同時に、もう一撃、何かが必要だと確信していた。
もう一撃、誰かが……。
いや、誰かではない。
己がやるのだ。
さっきよりも弱々しい光だが、それでもいい。
あの防衛魔法を打ち砕けるのならば、どれ程弱くたって構わない。
矢をつがえ、放った。
光の矢は綺麗に飛んで行き、キャシーを包んでいた防衛魔法を打ち砕く。
その節な、意図での高速は解かれ、青白い光はキャシーに直撃した。
抵抗することもできず、重力にしたがい、キャシーは地面に転がる。
「ぐっ……ぅ……」
いくら防衛魔法で威力が削がれてたとはいえ、それでもなお動いているのはキャシーのタフさによるものなのか、それとも永華達に向けられる怒りが起因しているのか。
キャシーは芋虫のように這いずる。
「な、にも、知らない、異世界の……ガキ供が……はぁ、はぁ……よくも、僕をこんな目に遭わせて、くれたな……」
怨嗟を垂れ流し、どうにか瓦礫を支えにして起き上がる。
「お、前らなんか、大人しく……したがっていればいいのに……。……あ」
キャシーが頭を上げたとき、満身創痍の永華とカルタがキャシーを見下ろしていた。
一気に沸き上がる敗北感、それを拒絶するかのように膨れ上がる怒り。
感情のままに口を開こうとした瞬間、遮られた。
「異世界のガキだからなに?行きなり呼び出されて対策もしねえほど不用心じゃねえんだよ。そもそも、誰がお前みたいなやつに従うかよ」
「僕たちのことを甘く見すぎたようだな。途中まではうまく行っていたが、これしきのことでは心は折れないぞ」
「人の過去の事、色々探って気持ち悪い。何が目的か知りゃしねえが、お前らの好き勝手されるのだけはごめんだな」
「さんざん僕の地雷をふ見抜いて、自分達の目的は“はい、達成”なんて行くとでも?随分とお花畑な頭をしているようだな」
二人は顔を見合わせて、拳を振り上げ__
「こういうのは不得手なんだがな」
「これで終いだ。バカ野郎」
__思い切り振り抜かれた。
キャシーの顔面に二人の拳が入り、キャシーは勢いのまま倒れ混んで動かなくなった。
「ふぅ……」
「はぁ……」
キャシーが動かなくなったのを見て、永華が縛り上げる。
それに安心したのか、二人は地面に倒れ混んでしまった。
永華は出血多量、カルタは魔力を使いすぎたことにより、そうほう危ない状態になっている。
慌てて駆け寄ったレーピオ達と、急いできたカリヤ達、潜入していた黒服達の対処に手間取っていた軍や魔導警察が遅れながらも到着する。
二人は危ない状態でありつつも、レーピオとナーズビア達を筆頭とした医療に心得があるものや医療従事者のお陰でなんとか一命を取り留めることになった。
虚飾の幹部、キャシー・ミシー。
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