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「爆弾か……はじめて見たわ。こっちじゃ珍しいよね」
「そうですね……嫌がらないのですか?」
この国では廃材とはいえ、兵器を連想とするものは嫌われる風潮にある。
そのため再利用などもされず、大体は海の底へと沈められる。
「あんた程度にビビっていたら、こんな街になんか来られないよ」
彼女は私の疑問を鼻で笑った。
「この街に来たっていうのは、お仕事ですか?」
「ううん、家出してきたの」
「……家出、ですか?」
正直、面倒くさい情報を聞いてしまったと思った。
「親と馬が合わなくてね、もう何回目かな?」
「7回目!」
ぬーちゃんが元気よく手を挙げる。
かなりの常習犯のようだ。
「家庭の事情に口をはさむ主義ではありませんが、女性一人でこんな街に来るものではありませんよ。しかもこんな遅くに」
「大丈夫だよ、こう見えても僕の性別は男だから」
「男!?」
私は驚きを隠せなかった。頭の天辺に隠されている小さなプロペラが、思わず顔を見せる。
「そうですね……嫌がらないのですか?」
この国では廃材とはいえ、兵器を連想とするものは嫌われる風潮にある。
そのため再利用などもされず、大体は海の底へと沈められる。
「あんた程度にビビっていたら、こんな街になんか来られないよ」
彼女は私の疑問を鼻で笑った。
「この街に来たっていうのは、お仕事ですか?」
「ううん、家出してきたの」
「……家出、ですか?」
正直、面倒くさい情報を聞いてしまったと思った。
「親と馬が合わなくてね、もう何回目かな?」
「7回目!」
ぬーちゃんが元気よく手を挙げる。
かなりの常習犯のようだ。
「家庭の事情に口をはさむ主義ではありませんが、女性一人でこんな街に来るものではありませんよ。しかもこんな遅くに」
「大丈夫だよ、こう見えても僕の性別は男だから」
「男!?」
私は驚きを隠せなかった。頭の天辺に隠されている小さなプロペラが、思わず顔を見せる。
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