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「待ってください」
私はサキを呼び止めた。
サキは足を止めて、私に振り返った。
それを確認した私は、リアのカゴに乗せていた電化製品をフロントのカゴに移す。
そして、空になったカゴのネジを回し、カゴそのものを取り外した。
「なにしてるの?」
不思議そうに見つめてくるサキ。
私はカゴを外したリア部分に、そのへんにあった壊れた椅子の座面部分を取り付けた。
クッションを掴み、少し力を入れて揺らす。
しっかりと固定されているようだ。背もたれも付いているし、クッションもそれなりにある。
「ここに乗ってください。街までお送りします」
サキはポカンとした顔を見せながらも、次第に笑いだした。
「分かったよ。そこまでしてくれたなら、もう少しお世話になってあげる」
私がハンドルを掴んで運転シートに座ると、サキは取り付けた椅子に座る。
フロントのカゴに乗せた電化製品のおかげで、いい感じにバランスがとれているようだ。
「大丈夫ですか?」
「うん、意外と座り心地いいわよ」
サキが安定して座れているの確認すると、私はゆっくりとアクセルを回す。
動きは重たげだが、なんとか走れそうだ。
さらにアクセルを回し、私達は工場の外に出た。
夜の半端街を目指して。
私はサキを呼び止めた。
サキは足を止めて、私に振り返った。
それを確認した私は、リアのカゴに乗せていた電化製品をフロントのカゴに移す。
そして、空になったカゴのネジを回し、カゴそのものを取り外した。
「なにしてるの?」
不思議そうに見つめてくるサキ。
私はカゴを外したリア部分に、そのへんにあった壊れた椅子の座面部分を取り付けた。
クッションを掴み、少し力を入れて揺らす。
しっかりと固定されているようだ。背もたれも付いているし、クッションもそれなりにある。
「ここに乗ってください。街までお送りします」
サキはポカンとした顔を見せながらも、次第に笑いだした。
「分かったよ。そこまでしてくれたなら、もう少しお世話になってあげる」
私がハンドルを掴んで運転シートに座ると、サキは取り付けた椅子に座る。
フロントのカゴに乗せた電化製品のおかげで、いい感じにバランスがとれているようだ。
「大丈夫ですか?」
「うん、意外と座り心地いいわよ」
サキが安定して座れているの確認すると、私はゆっくりとアクセルを回す。
動きは重たげだが、なんとか走れそうだ。
さらにアクセルを回し、私達は工場の外に出た。
夜の半端街を目指して。
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