ママは男の娘

狐猫(キツネコ)

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#06

#06-06

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 ここから読者の皆様には、一時的に源蔵の視点をご覧いただこう。

 ……中々にいい眺めだ。

 私は窓の外の光景にうっとりとしていた。

 ここは唯一、工場の中枢が見える制御室だ。

 ここには私以外の人間はいない。

 コンピュータの制御は全てオートマチックで動いている。

 何かあっても、私の一声でコンピュータに直接命令することもできる。

 窓の外では、青緑色に煌めくクリスタルからアストロギーが精製されている。

 生み出されたアストロギーは工場の中を巡り、工場内の機械を動かすための一部を残して、全て外の世界へと流通していく。

 私だけが持つエネルギーを世界中が欲している。

 こんな夢みたいな人生を終わらせてなるものか。

 私は制御室を出ると、監禁している二代目の元へと向かった。

 今までは無用の長物と思っていただったが、まさかこんな形で必要になるとは思わなかった。

 まあいい、今は完全に私の手中にある。

 廊下を歩いていると、突然アームロボットが小型モニターを見せてきた。

 ……どうやらネズミが入り込んだようだ。

 だが、相手はオンボロロボット一体。騒ぎを起こすのも面倒だし、放っておけばいいだろう。

 はもう、どうすることもできないのだから……

 いや、むしろの元まで招き入れるべきか?
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